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2022-09-23 なんで山に登るんですか?

「そこに山があるからだ」という名セリフのジョージ・マロリーさん。彼のことはそのセリフから知りました。まだ山登りを知らなかった私は、特に深い認識もありませんでした。

その私が中学校の頃に「100万ドルを取り返せ!」(原題:not a penny more, not a penny less)で出会ったイギリスの小説家ジェフリー・アーチャーが、マロリーを題材にした小説「遥かなる未踏峰(Paths of Glory)」を発表したときは、稀代のストーリー・テラーと言われるアーチャーがなぜ?と思いましたが、マロリーもイギリス人なんですね。

私自身が山登りを始めるようになってからは、「そこに山があるから」という言葉への印象が変わりつつあります。私のとらえ方として、質問者に対してこれほど明解な答えは無いんじゃないか?位に、今では思うからです。

山登りって、まさしく十人十色ですよね。個々人が山で感じる感覚的要素(心象)は幅広くて、例えば花が綺麗だと感じる人・そうじゃない人、雨はやだねと感じる人・そうじゃない人がいます。体調や気分、山登りに至った背景なんかも合わせると、「なんで登るの?」という質問ほど回答に困るのは無いなと思うんですよね。

登る理由は何であれ、そもそも、そこに山が無い事には叶わない訳ですから、「そこに山があるから」という理由は根源的で、明解で、哲学的で実は深~い言葉なんだなと。

そんな私はどうなのか。

趣味だから?お花の写真を撮りたいから?爽快な風景を見たいから?おいしいコーヒー飲みたいから?敢えて雨の日に登ったり、てんくらCの風速30m予報の日を選んだり、お山でストレス発散したい時もあるし。考え始めるとまとまらない。

理由を説明するにしても、自分の心象を人に伝える事や、それを理解して貰うのって案外難しい。(理解者がいるとしたら、それはとても幸運なことだと思います)

私は山に行くことを『なんで?』って聞かれたことはありません。「あした山、行ってくる」「いいよ」それで申請と承認終わり(^^)

いつか理由を聞かれた日には「そこに山があるから」って…

言ったらドン引きされるかな^^;

山には、行ってみないと感じ得ない『何か』かが有って、それはいつも同じではなくて、でもいつも新鮮な感動を与えてくれます。

写真は2010年10月の秋田駒ヶ岳でのふわっとした秋の一枚です。

嫌なことも楽しいことも表裏一体。だったら、楽しい方へ行きましょうよ。

厚い暗い雲が薄れて、草紅葉を明るく照らしてくれたとき、幻想的な風景になりました。

同じ雲、なんだよな。

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