謎の作り方が分からん

 推理小説が好きです。
 でも、小説の中の探偵の様に頭は良くないし、実際に謎を解決したこともありません。ましてや、謎を作るなど夢のまた夢です。

 しかし困ったことに、今書きたい、書いている小説は発想の段階から推理小説でした。謎解きを経由した方が、確実に面白くなると思ったのです。
 という訳で、推理小説における「謎」の作り方を色々考えてみました。

 まず、推理小説で解決される謎には、大きく三つのパターンがあるようです。

フーダニット:誰が、犯行を行ったかを重要とする形態
ホワイダニット:何故、犯行に至ったかを重要とする形態
ハウダニット:どうやって、犯行を行ったかを重要とする形態

 この三つです。小説を日常的に読んでいる人からしたら、こんなことは基本中の基本ですが、僕はここから考えなければならないレベルでした。
 

 まずは、フーダニット。一つの事件が起きた時、それを「誰がやったか?」という視点で見る形。個人的には、とっても古典的な形だと思います。古き良き、探偵小説ですね。
 山荘や孤島、みたいなクローズドサークル(何かの事情で外界と隔絶された状況)で起きる事件や、トラベルミステリ(有名な観光地が舞台の作品)のアリバイ崩しとか? が、代表みたいです。
 コナンとか金田一少年の事件簿とか、ミステリ漫画ではほとんどの話がこれなような気が……。

 そして、ホワイダニット。事件に対して、「何故その犯行に至ったのか?」という視点で考える形。僕はこの形態を主にしている作品は、あまり読んでこなかった気がします。
 警察小説や法廷小説が主みたいです。犯人の内面をプロファイリングして、犯行に至った経緯や、その心理を解き明かしていく、という……松本清張の「砂の器」とかがそんな感じだったかな。「ABC殺人事件」もそうかも知れないですね(読んでないけど)。
 文学性がとっても強いです。人生経験が無いと書けないかもしれないです。

 最後に、ハウダニット。事件、謎に対して、「どうやって犯行を行ったか」を基準にして推理する形式。僕がミステリと言って思い浮かべるのはこの形ですね。
 所謂、密室殺人事件が最たるものじゃないですかね。あり得ない状況、あり得ない事件、一体どうやってこんな不可解な犯行が出来たのか、証拠品を頼りに推理していくわけです。
 針と糸のトリックとか、氷の凶器のトリックとか、思いつけば面白いです。

 これら三つの形式は、必ずしも一つに絞らない訳ではありません。重なっていることもあります。というより、その方が多いです。誰が、何故、どうやったのか。みたいに、全てが等しく重なり合い、重要となる事件もあります。でも、読むのが難解になりますね。
 僕が好きなのは圧倒的にハウダニットです。しかし、苦手とするのもハウダニット。

 さて、この三つの形式を使って、どのように謎を生み出せば良いんだろうか?

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