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統計学と出会うまで③

大学院でのターニングポイント

しかし、大学4年生になったとき、転機が訪れます。大学の掲示板を見ると、こんなチラシがあったのです。「明治大学大学院 先端数理科学研究科 現象数理学専攻 来年度開講 進学者募集中」なんだこの長ったらしい名前の研究科は?と最初は思いましたが、説明文を読んでみると、「社会に役立つ数学を学べる」とありました。

私:「社会に役立つ数学…。社会に役立つ数学…。」

その日自宅に帰っても、なぜか頭からその言葉が消えませんでした。だって、あんなに数学が役に立たないと思っていたのに、「社会に役立つ数学を学べる…。」私の進路が決まりました。そう、大学院進学です!

そこからはとんとん拍子でした。当時「ビッグデータ」と呼ばれる莫大なデータを分析するビジネスが流行っていました。その分析には「統計学」を使うということだったので、それを学ぶことにしました。


統計学の理論を理解するには数学を使うので、先端数理科学研究科に研究室がありました。統計学は立派な「社会に役立つ数学」なのです。

修了式の様子

私は現在、情報通信系の企業でデータサイエンティスト(蓄積されているデータを分析して価値を見出す仕事)に就いています。無論大学院で学んだことが役に立っています。そんな私が仕事をしていて思うのは、高校のときに意図的ではないものの進学を決めた数学科についてです。あの時数学科を選んでいなかったなら今の自分は無いなと。人生の中でどんな選択をしても、その選択には必ず意味があると私は考えています。


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