桃源暗鬼は漣 水鶏がいればとりあえず大丈夫

最近本の表紙買いをしていなかったので、GEOで目に入ったかっこいい表紙の漫画を借りてみました。(買う勇気はなかった)

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画像出典:少年チャンピオン・コミックス 秋田書店

桃源暗鬼とうげんあんき」週刊少年チャンピオンにて連載中のバトル漫画。

これに登場するやべえヤンキー女が最高にツボだったので、感想を書きます。

簡単にあらすじを説明すると、日本で一番ポピュラーな童話「桃太郎」を基に、現代まで続く桃太郎の子孫VS.鬼の子孫の物語。主人公サイドは桃太郎ではなく討伐される鬼として、自分の血液に宿した様々な能力を駆使し生き残りをかけて戦う。てな感じ。

主人公が入学した鬼の末裔を集めた学校・羅刹らせつ学園で出会うクラスメイトの一人が、やべえヤンキー女「さざなみ 水鶏くいな」です。

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画像引用:桃源暗鬼3巻/少年チャンピオン・コミックス

もう目がやばくて好き。

水鶏の良さはまず、豊満なボディー。

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画像引用:桃源暗鬼3巻/少年チャンピオン・コミックス

ボンキュッボン!とかいう生易しい体つきではなくて、なんていうか「ドン!ドン!ドドン!」
乳がデカいだけでなく全体的に肉感があるし、めちゃくちゃに打撃系の能力なのも手伝ってガタイが良い。
(余談だが、全体的に肉感のある女性キャラが何人かいるのでこの辺は作者の性癖なんかもしれん)
かき上げた前髪もセクシーでとりあえずビジュアル10000000点。
担任の無陀野むだのから、喫煙は健康に悪いと注意されると頬を赤らめて「私を心配している!?」と動揺したりするピュアな一面も加点500000点。

そんな水鶏くいなのピュアさが全面に現れているのが、キャッチコピー。

さざなみ 水鶏くいなは尽くし過ぎる』

豊満肉体派ヤンキー女 さざなみ 水鶏くいなの一番の加点部分は、気に入った男に尽くして尽くして尽くしまくるところ。
目つきのやべえ肉感ヤンキー女がご飯を作り、歯を磨いてやり、金を稼いでくる(曰く、「外にはたくさん女がいるんだから仕事なんかすんじゃねぇ!金はアタシが稼いでやんよ」)。もちろん寝かしつけもする。最高かよ~~~~~~~~~~~~。母性と独占欲が入り乱れているヤバさ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜。
尽くされすぎた相手の男がヤバいと思って自立するか、廃人になって施設に入るかの二択になっちゃうくらい尽くす。この見た目で、強い口調でとことんまで尽くしてくるの、堪んねえだろうなぁ(最初の2か月くらいまでは)。

彼女の、この最高の特性が明かされるのは単行本3巻で、クラスメイトの手術岾てりやまをダメ男認定して彼のために戦うシーンからなんだけど、手術岾てりやまの逃げ癖を「頼られてる!」と勘違いしてからは話が早かった。すごくえっちだった。加点8000000点。
その上ナイスなのは、水鶏くいなの「鬼」としての能力が彼女の特性とはある意味真逆で、『彼女の血を一定量浴びた相手は彼女の虜になり、尽くすようになる』というもの。
なので、3巻の戦いでは敵に「この辺に顔もってこい」と呼びかけて殴りやすい場所で簡単にフルボッコ。抵抗せず従順そのものの敵を「空っぽになるまで絞り尽してやる」「尽くし足りねぇぞ」と叫びながら乳を振り乱しての殴打。

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画像引用:桃源暗鬼3巻/少年チャンピオン・コミックス

すごくえっちだった。加点900000000000000億点。

よく「サディストは実は尽くしたい」なんて聞くけど、彼女を見るとサドと尽くす精神はイコールで繋がっているのが頷ける。

そんな彼女の能力名は「純情で異常な愛情アイラブ

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画像引用:桃源暗鬼3巻/少年チャンピオン・コミックス

ピュアでクレイジーな愛を拳に纏って、尽してくる敵をボコボコに殴り尽くす。
愛とは????本屋に哲学書買いに走りそう。
ピュアって純真無垢な真っ白い天使のイメージがあったけど、そこに1滴でも異常さが混じれば強烈な化学反応でカオスに転じるんだろうな。
天使が舌ピアス開けてるみたいな恐怖。

愛するダメ男のためなら体を張れる逞しさと、自身の何を差し出しても大切にしようという献身さ。
アンセルフィッシュのようで、その実「彼女のために尽くされてあげている」という他者の犠牲が発生する歪で混沌でイカれた愛。
水鶏くいなの持つ『ピュア』の魅力は、見た目とのギャップではなく、恐らく自己犠牲と他犠牲の逆転関係にあるんだろう。
そんなピュアピュアに狂いきっちゃったやべえヤンキー女、さざなみ 水鶏くいなをよろしくお願いします。

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画像引用:桃源暗鬼/少年チャンピオン・コミックス


【余談①】
水鶏くいな手術岾てりやまへの献身的な姿勢は3巻以降も続き、常に彼の横にべったり、長時間移動で「ちゃんとオシッコしたか?」と膀胱の加減を心配したりと、【尽し】に余念がない。そのうち射精管理もしそう。

【余談②】
桃源暗鬼、自信を持っておすすめできるかというとなかなか難しい部分も多い。水鶏くいながメイン回になる3巻までは惰性で読んだ。少年漫画の王道を行っているというより、テンプレをなぞっている話運びが多く、2巻までで飽きてしまう人もいたのではなかろうか。
桃太郎の末裔が未だにしつこく鬼を憎み追いかけ回す理由も説明されていない。鬼の能力が暴走した際、民間人を巻き込んだ殺戮が起こるからという説明はあるけど、そもそも桃太郎が追い詰めなければ暴走しないだろ。
もしかしたら物語の根幹に関わる内容なのかもしれない。全体的に説明不足な部分と、セリフでは説明し過ぎな点が、継続して読もうという意欲を削いでしまう。

ただ、作者のこだわりで登場人物は全員イケメンなので目の保養になる。少年チャンピオンの習わしに則ってヤンキーバトルも今後熱くなってくるやも。
これから明かされる秘密もあるのかな。
主人公たち鬼の末裔を見ている限り、常識的な思考を持ち世間にまぎれてひっそりと暮らしているだけのようだし、見つけ次第滅殺されるような存在では無いと思う。
更にいえば彼らを見ていると、大基の童話・桃太郎に出てくる鬼が本当に悪虐非道を働いたのだろうか?とすら思う。
童話自体が、桃太郎たちによるでっちあげで、とある島で静かに暮らしていた鬼たちを桃太郎たちが傍若無人に侵略した──なんてこともあり得たりして。
もう少し動向を見守りたい漫画です。

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