L'Arc〜en〜Cielアドベントカレンダー7日目「XXX」

L'Arc〜en〜Ciel Advent Calendar 2017も7日目。とりあえず、一週間ちゃんと続けられたことに一安心しておる。

アルバム「BUTTERFLY」収録 シングル曲

歌詞はここ

XXX(キス キス キス と読む)

L'Arc〜en〜Cielにとっては決して珍しいわけではないが、シングル曲としては結構珍しいギター音の少なめ、ストリングス多用のナンバーだが、現時点では僕の中でL'Arc〜en〜Cielの曲ランキング2位になっている。

正直、この曲の完成度があまりに高すぎて、もうL'Arc〜en〜Cielは次のシングル出してくれないんじゃないか。L'Arc〜en〜Cielはスキル「L'Arc〜en〜Ciel」をMAXにしてしまったので、もう先が見えないのではないかと思うくらい不安を煽られたこともある。

演奏面、歌唱面でも完全に噛み合った音楽になっていて、ある種J-ROCKの一つの完成系とまで思ってしまったのだが、その次のシングルであっさり覆してくれたので安心。

どちらかといえばこの曲、曲自体よりもフライデーを模したスキャンダラスな広告の方が先に出てしまってそっちの方が話題になったような気がするが、いやいや、曲の方もめっちゃいいよ! 色っぽいよ! と言いたい。

で、上記の通り、L'Arc〜en〜Cielはスキル「L'Arc〜en〜Ciel」をMAXにしてしまったと言うくらいの名曲なので、さぞかしL'Arc〜en〜Cielっぽい、疾走感溢れるナンバーなのかな? と思いきや、まさかのスローナンバーである。

系統としては、「夜想花(インディーズ時代の曲)」や「花葬」に近いように思えるが、これらのいいところ+めちゃくちゃ色気を追加したような曲となっており、この曲をしっとりと歌い上げるには相当な歌唱力が必要なのは想像に難くないし、ここまで色気ある表情のボーカルができるバンドって国内だとどれくらいいるんだろうか。

さらに、演奏においても、ストリングスが多くギターが目立たない曲なので、kenちゃんはー!? kenちゃんはどこで活躍するのー!? ってところはあるけれども、この時点でもう完成してると思えるし、演奏とボーカルがおよそ100点満点で合致して、完全なるL'Arc-en-Cielの世界が構築されたと言っても過言ではなかろう(蛇足だが、個人的に「ああ、もう完成してしまったな…」って思った曲として、東京事変の「能動的三分間」がある)

演奏や歌唱において、ハードナンバーよりミディアムテンポやスローテンポのナンバーの方が難しいと言うのはよく聞く話だと思うが、L'Arc〜en〜Cielのバラードはストリングスを導入して以降、より重厚さを増すようになり、一時期はちょっとそれストリングスに頼りすぎてない? みたいな曲もいくつかはあったが、今ではもう完全に使いこなし切ってると言うか、ロックとの融合度合いが半端ないし、このXXXと言う曲はそれを証明して見せた曲であるとも思っている。

個人的な趣味において、一番好きな曲は となると「sell my soul」と答えるが、最も完成度の高い曲は? となれば、断然XXXを推すだろう。これまで100曲以上のL'Arc〜en〜Cielの曲を聴き続けてきたが、今のところ、これが一つの頂点だと思う。

スローテンポの曲だけど、激しいと言うか、激しい曲を聴いているかのような雰囲気を感じるし、様々なジャンル(特にR&B要素)が絡み合いながらも、ちゃんと「ロックミュージック」となっているところもかっこよく、これまでのラルクの曲からすれば、王道からちょっと外れるタイプにはなると思われるけど、とにかく完成度の高い曲なので、機会があればぜひ聴いていただきたい。

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