個人的レトロなビデオゲーム良作18日目「ソウル&ソード」

個人的レトロなビデオゲーム良作 Advent Calendar 2017 18日目。

14日目はmkrzvlaefrさんの「始めて買った攻略本の話
15日目はSE_O_Tさんの「ゲーム続編ってあるじゃない?(個人的レトロなビデオゲーム良作 Advent Calendar 2017 - Adventar)
16日目はysztnk4さんの「仮面ライダー倶楽部について勢い付けて書ききる
17日目はkmhiyoさんの「ダービースタリオンⅢと父の思い出
でした。

今回は割とレア? 所だと思うんだけど、スーパーファミコンのRPG「ソウル&ソード」についてだ。

このゲームは近年流行っていた「フリーシナリオ」を最大限まで突っ込んだようなRPGとなっており、旅の目的が魔王を倒すとか世界を平和にするとかお姫様を助けるとかそういうのではなく「冒険」そのものとなっている。

主人公は冒険心を胸に、冒険者の集う島へ単身趣き、10年間を好きなように冒険し、過ごすこと自体をゲームとしている。

10年間という時間制限があるため、主に町から町の移動などはフィールドマップを歩く必要などはないが日数が経過していく。そのため、ゲームを進行させるにあたって「日付」の概念をしっかりと理解しておくことが肝と言えよう。

ゲーム全体としては10年間だが、他にも時間制限のものは多く、特に時期限定イベントにおいては町の移動日数なども考慮しておかないと、その年は不参加扱いになってしまい、次の一年を待たなければならなくなるといったこともある。

サブクエストには日数制限が設けられているものあり、期日までにクリアしなければならない、強制的に結構な日数移動を強いられるものもあったりして、1日の無駄が大きなロスとなりかねない慎重さが求められることもある。

とは言え、難易度自体は決して高いものではなく、10年あるので今年のイベントは逃したけど次の年に再チャレンジすればいいということもできるし、実は日数超過しても大丈夫なクエストもあったりとかで、そこまで厳密に調整しなくても大丈夫なのはありがたい。

ただし、ローンに限ってはそうとはならず、返済期日を過ぎてしまうと、ゲーム内最強キャラの借金取りにボコボコにされた挙句バッドエンドになってしまうということになってしまうので、これだけは絶対に守らなければならない。

ゲーム内のクエストはほぼ全てクエスト受託の自由があり、その順番も好きなように決めていいことになっている。パーティメンバーは固定なので、できるだけ早めに仲間を集めておく方がいいのだが、それ以外については適正レベルや難易度などを考慮して進めればいいという形だ。

そのため、自由度は非常に高く、縛りプレイなども色々楽しめたりするのがこのゲームの面白い所だと思う。

ちなみに、ゲームクリアはいつでもできるようになっており、目指すべきは「全クエストクリアで10年経過」なのだが、10年経たずとも、始まりの港で帰還を選択すればクリアになるし、単純に10年経過するだけでも強制的にゲームはクリアとなる。その気になれば宿屋に10年泊まり続けてもクリアすることだけならできる。

マルチエンディングなので、様々な終わりかたがあるがバッドエンドは結構悲惨。場合によっては山犬に食い荒らされて放置されている姿を見かけられるENDとかもある。

ソウル&ソードの主人公は伝説の勇者でもないし、選ばれし者でもなんでもない、ただの冒険者のうちの一人でしかないため、割と無慈悲な目に会いがちなことも多いが、それとて一人の冒険者の物語であり、プレイヤーに委ねられている最大の自由なんだと思う。勇者じゃなくても、選ばれなくても、好奇心一つで人はどこまでも冒険はできる。自由の名の下に旅を満喫できる。これはそんなゲームだ。

と、まぁいいところと思えるところを書き連ねて見たが、ゲームプレイとしてはインターフェイス的に難が多かったり、所々歯がゆさを感じる動きの遅さやエンカウントの異常な多さ、レスポンスの悪さが目立つのも事実で、ゲームとしての完成度は? となると、有名RPGには太刀打ちできないところも多々あったりはする。

しかし、このゲームの素晴らしいところは「自由」であり、「冒険者」としての王道を最後まで貫き通したところだと思う。
使命なんてものはない。伝説の武具なんてどこにもない。ただ、冒険の目的を自分で考え、自分なりの旅をする。そういう古き良き時代のロールプレイを楽しむことができるゲームとして、これを推していきたい。

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