L'Arc〜en〜Cielアドベントカレンダー3日目「LORELEY」

L'Arc〜en〜Ciel Advent Calendar 2017 3日目!
今回はLORELEY。アルバム「HEART」収録。

毎度のごとく、歌詞はこちらからどうぞ。

悲しい事件から約1年。ドラムにyukihiroを迎えた復活アルバムの1曲目を飾るのがLORELEYだ。

ラルクアンシエルのアルバムは、特に初期〜中期にかけては1枚で10曲〜11曲という少なめの曲編成(これは当時のラルクとしては、これ以上の曲数は聞いていて疲れるからという判断らしい)となっており、収録曲は相当に、かなり厳選されていると予想されるのだが、復活第一弾アルバムのオープニングを飾るにしては当時のラルクアンシエルの評判であった「明るいロック」を覆す非常にダークな曲調となっている。

が、このころには、ラルクアンシエルのバラードはものすごい重厚な音作りとなっていて、1音1音強く響いてくる。音源としてはture以降特に顕著なのだけれども、ピアノだけではなくストリングスを多用することも多ければ、金管、木管楽器も数多く使用されるようになっているので、そのこともあってとにかく重い音が目立つようになってきた感覚が強くなったのもこのあたりからだと記憶している。

ちなみに、流れるサックスは休養期間中にhydeが独学で覚えたものを収録しているそうだが、独学ゆえに音階だかなんだかを完全に間違えており、収録時に修正したのだとかなんとか。そういう小ネタ、うん、好きです。

ローレライとは、ヨーロッパを流れるライン川(中学生の時に地理で習ったね?)にある岩山のことで、その水中一帯には航路が狭い上に数多くの岩が並んでいることから、船の航行が難しく多くの船を沈没させていきたことから、船幽霊が潜んでいるという伝説があったりもするのだけど、L'Arc-en-Cielのことなので、きっと船幽霊をイメージして作ったんだろうなぁと。

ライブだとhydeがサックスを持って登場し、バックモニターで翼を映し出すことでhydeに翼が生えたように見せる演出をするのが通例的なことが多く、あ、これ絶対彼が好きそうなパターンのやつや ってなることのも楽しみ方の一つである。実際に翼を背負ってることもあるし、なんならファンはいつでもhydeの背中には翼が生えてるように見える。それはとても当たり前のことだ。

音楽としては、とにかく重い。音もそうだし、hydeもバリバリの低音ボイスだし、アルバム一曲目からこんなめちゃくちゃ重い曲を出して大丈夫なのかってくらい重厚な音で勝負してくるし、これ復活第一弾のアルバムだよな? ってなるくらいダーク(とはいっても、HEARTというアルバム自体が全体的に重めの曲が多いのだけれども)。

しかし、静かな流れから徐々に盛り上げてくる構成は圧巻の一言だし、何気にこの頃のラルクが一番好きだったりもするのだけれども、全体を通して聴き終えると、このアルバムを語る上でLORELEYという壮大なオープニングなしでは何も始められないなってくらい強烈な印象を残してくる。

あと、面白いところとして、これは本当に機会があればチェックしてみて欲しいところなのだけれども、ライブを重ねるたびにhydeのサックスが上手になっていくところはとても面白いというか感慨深いものがあって、活動休止後から始めたというサックス、最初は音階を間違えていたところから収録が始まり、ライブでもちゃんと演奏してくれるのだけど、復活ライブ当時は「んん?」となってたところ、最近だとなんの違和感もなく、ついにここまで…! って感慨深い気持ちになれるのでおすすめ。

このLORELEYはL'Arc〜en〜Cielの中でも屈指のダーク系バラードなのだけれども、復活直後からしてその完成度の高さは驚嘆の一言であり、信じて待ち続けてよかったなーって思わせてくれる名曲なのであった。

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