さちこがBiSHについてあまりにも熱く語ったので、多分このnoteを始めた目的の8割くらいは彼女の中で達成されたと思っている。こんなとこで燃え尽きないでくれよな～！2020年はこのnoteと共に生き抜く覚悟、わたし、あるから！！！！

　さて。推しがいなくて十数年のはいるです。子供産んでから情緒が凪。それはこの間「#私たちの偏愛リレー」に寄稿したときも書いた。今回の「 #私のイチオシ 」というテーマ。推せるものがないからどうしようかな...と悩んでいた。

　先週の日曜日。ツイッターを見ていたらこんな記事が流れてきた。

　「またまたぁｗ」と軽い気持ちで聞いた。そしてヤバすぎて草生えたときのわたしのツイートがこちら。

　ヤバさは上のブログですべて言及して頂いてると思う。何しろわたしは藤井風に出会って1週間。古参ファンからどつかれるレベルの新参である。その良さを語るほどに藤井風のことを何も知らないと言っていい。ただ、初めて出会ったときの感動を書き記しておくに越したことはない。最後まで読んでくれると嬉しい。

頭を殴られた理由

　わたしの家庭環境は少し特殊で、音楽の道で生きていくために必要なもののことを少しだけ人より多く知っている。

　・生まれもった才能
　・それを実現するための恵まれた身体（指が長いとか）
　・幼い頃からの教育、それに付随する家族の協力（お金含む）
　・素晴らしい恩師との出会い
　・本人の血の滲むような努力　

　これが。全部揃って、やっと土俵に立てる。でも大抵の人はこれが揃わない。早期教育が受けられてなかったとか、才能はあるけど努力しないとか、本人はそれを愛して止まないが才能がないとか、理由は様々だ。更に苦しいのは、土俵に立てることと売れることや食っていくこともまた違うということだ。そこには一定の容姿や、プロモーションだって必要だ。

　もちろん例外もいる。だが、わたしはこれを幼い頃から痛感していたのだ。自分に足りないものが何か（ほぼ全てだ）手に取るようにわかっていた。だから、思春期に差し掛かる頃にはそこから早々に降りたのだった。趣味にすることさえおこがましかった。

　藤井風は。（パーソナルな部分は不勉強で申し訳ないが）わたしが上に挙げたその全てを、22歳という若さでクリアしたのだ、と、一曲聞いただけで思った。こんな出会いは今までになかった。頭が真っ白になった。
　神様に。愛された人っていうのは、一定数、絶対にいるのだが、それだと思った。ああ、そういう星のもとに生まれた人なんだ、と思った。

ただ「若いからすごい」のではない

　22歳。あなたは何を考え、どんなことをしていただろうか？

　若さと愚かさっていうのは、個人的にはイコールだと思っている。22歳の時のわたしは、わかってくれないばかりで、わかってもらうために何かをした試しがなかった。それなのにまだ、自分が特別なんだと思っていたし思いたかった。若い、ということは、自分本位、ということだ。自分本位の生き方は、愚かだが、それが若いということだと思う。

　わたしが藤井風をすごいと思うところは、その愚かさを22歳という若さで完全に脱却しきっているところだ。脱却なのか？はたまた人生で一度も思い至ったことがないのか？
　だって22歳であんな風にフィーチャーされたら、自分の才能を過信したくなるでしょ。調子乗りたくなっちゃうよ。それだけのものを彼は持っている。それなのに、彼から感じるのは恵まれていることへの自覚だし、家族への愛だし、聴いてくれる人への感謝だし、音楽へのリスペクトだよ...。一体どんな環境で育ったらああなるの？わからない。

祈り

　他にも伝えたい魅力はある。シングル曲に対する彼自身の解説。その端的で、明確な、メッセージ。相手に伝える、ということをとても意識している。

　「どうか、安全で、平和で、優しくいましょう」そんなこと、22歳のときとてもじゃないけど言えないな。それを、その場で、自分の言葉で喋れることのすごさ。

　ライブストリーミングは、Youtube育ちの彼が培ってきたピアノの技術がわかる。超耳がよくて超指が長くて超練習してこないと普通に考えてあんなの弾けないっしょ。

　まあ出会って一週間のわたしでここまで言いたいことが溢れてくるのだから、これが世間的に加熱するのは当然だ。ただ、好きになればなるほど、漠然と、祈ってしまう。

まだまだ若い彼の才能が、一過性のこととして、世間やメディアにたやすく消費されませんように。
そのビジュアルや、育ってきた環境ばかりに言及されませんように。
彼のやりたいことが、やりたいように、いつも表現されますように。
そうして、彼が、音楽で生きていくことに、希望を持ち続けられますように。

　彼が音楽を発信し続ける限り、わたし手始めに10年くらいは推す覚悟、あります。だからどうか、健康で、幸せに、頑張って。応援しています。