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1. 明晰夢からペンネーム

会社組織のイチ歯車として働くのが不向きな性質との自覚はあれど、資本
主義社会の『稼がざる者食うべからず』のルールに則り働いていたけど、
前触れもなく踵に激痛が走るようになり、通院しても改善するどころか悪
化の勢いが治まる氣配もないので、かろうじて適応できていた立ち仕事の
職場を離れ、適性皆無の事務職でも立ち仕事でもないところに転職するも、
ことごとく<ありえない理由>で短期間で辞めることになり、終いにゃ
自分が働ける条件の求人がゼロという異常事態に陥ったところでようやく
異様さに氣がつき、仕事が見つからない理由をハイヤーセルフに問うてみ
たところ、『休息』と一言だけ返ってきた。

ぁ、ハイヤーセルフ(高次元の自分)ってのは、守護的存在で<ガイド>と
言う人もいれば、<地球外サポーター>と捉えている人もいるし、エン
ジェルや神等々、要は、ヒトの数だけ呼称があるってだけで全ては同じ
存在を感じているんじゃないかと思っている。


『休息』を言い渡されたのとほぼ同時期に、周囲で既存のシステムからの
脱却ブームが到来し、「ウダツを上げるなら今!」と、経済的自立を果た
すべく模索しながら活動を開始してみたものの、ウダツは上がらないまま、
サナギから蝶々へとメタモルフォーゼしては羽ばたいていく仲間たちの美
しい背中を見送るにとどまり、自己肯定度が低いがゆえに自己否定ばかり
上書きしていたところに家族が介護を必要とすることが続いて約十年の
介護生活が終わり、社会復帰しようと職探しをしたけど、もはや自分が
人材としてお呼びではないお年頃に達していたことを痛感することに。

家族の手前、現金収入がないことが氣まずかったり心苦かったりもして
『稼がざる者食うべからず』が自己否定の底なし沼へと引きずり込む呪い
にさえ思えたけど、これこそが自我(エゴ)の真骨頂なのだから、ただ自己
否定を繰り返して自分に呪いをかけ続けるのも癪だから、介護に突入する
以前に少人数制のクラスで学んでいた<奇跡の道>を本來の独習スタイル
で実践することにした。

<奇跡の道>とは、A Course in Miracles(ACIM)の邦訳で、奇跡のコース
や奇跡講座とも訳される、イエス・キリストと思われる内なる声が突然、
聞こえるようになったアメリカ人心理学者ヘレン・シャックマン氏が半信
半疑でメモをしたものを文書にしたもので、厳しいチェックを通過すると
翻訳本が許可されるらしい。

模索の十年間に経済的自立の道についてオラクルカードや守護的存在に
問うと、文章を書くようにとの回答が度々やって来たが、ブログで氣まま
に日常を綴る程度の自分が何について書けば‥ ぃゃ、それ以前に読書が
苦手で物書きのイロハも知らないまま文章を書くなんてことが可能なのだ
ろうか?という疑問という名の恐れが拭えず何も書けないまま過ごす中、珍しいパターンの夢を見た。
といっても覚えているのは、温泉街と思しき入り組んだ坂道を歩いているシーンだったり別のシーンだったりと断片的なものなのだけれど‥‥
 
 
 
 
ん‥?
温泉の看板だと思ってたけど、あれって、
さっきの夢にも出て来てたよね?


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と、夢の中の場面やストーリーが変わっても、突き当りが二股になってい
る坂道の看板や、電柱の広告といったものに同じ文字がさりげなく書かれ
ていることに夢の中で氣づき、忘れてはいけない氣がしたので、そろそろ
目が覚めると感じた時、目が覚めたらすぐにメモすると自らにコマンドを
出したところで本当に目が覚めた。
メモするより検索した方が早いと、そのまま『八井温子』という四文字を
検索をしてみたが、期待とは裏腹に謎解きのヒントになる結果は出て来な
かった。
とはいえ、これまでの経験上、これがある種のメッセージであることに疑
う余地はないため、『八井温子』なる人物と思しき四文字の検索を続けて
いた時、頭の中を細く鋭い光の筋が貫通した氣がしたと同時に(ひょっと
してペンネーム?)と心の中で呟いたのに驚いて(ぃゃぃゃ まさか‥)
と続けて否定しようとしたところで間髪入れず「 Yes 」と一言返ってき
てしまったから、肝心な内容は白紙のままペンネームが決定した瞬間と
なった。
成功タイプのストーリーならここでいよいよ快進撃!となるところだけど、
占い芸人のLove Me Do氏に『石橋叩きすぎて壊しちゃうタイプ』と言わし
めたほどのビビリ八井、失敗したところで失うものなど無いにも関わらず
挑戦の一歩が踏み出せないまま明晰夢の一件を氣のせいとして片付けてしまおうかといった悪い癖が疼いて適度な引きこもり状態を過ごしていたある日、昼寝から目が覚めると左ももの側面がヒリヒリと痛痒くて無意識に
掻いてしまったらソコソコの痛みが走って慌てて確認すると、謎のミミズ
腫れがそこにあり、痛みは三日ほど続いた。
腫れが引き、掻いた後のキズが見て『八』に見えて「あれは氣のせいではない。」と釘を刺されたように思えて愕然とした。

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およそ1年後、久しぶりに会おうと友人が東京まで来てくれて、とある
カフェの店主による手相見が面白いと連れて行ってくれたので見てもらっ
たところ‥‥

前に来たお客さんでね「アンタ本出すよって」言ったら
そんな願望も予定も無いって帰ってったんだけど、
4か月後ぐらいにさ、本を出すことになったって
その本を持って来たことがあったんだよね。

え‥!?


まだ何も話していないというのに店主が唐突に語り始めたことで観念して、
「ぁぁー」と苦笑いすると、店主はニヤッと笑って「うん。」と頷き、

アナタ、文章書くの向いてる。
わりかしユニークな文章書くんだよね。
書けばいいよ。


と続けたので、何を書いたら良いのか分からないまま何年も書けずにいる
ことを伝えると「うん、何でもいいから書いてごらんよ。」と、無口で小
粋な我がハイヤーセルフかと思うようなことを言った。
どうやら本当にパートタイマーより文章を書く方が優先順位が高そうだと、
ようやく実行に移すも、書いては消してを繰り返すだけで更に数ケ月が経
過したある日の事、これまで何について書けばいいのかでさんざん頭を抱
えてきたというのに、突然「そっか☆ 書けばいいんだ!」と腑に落ちた。
閃きによく似ているものの、さんざん言われてきたことだから閃きとは言
わない不思議な感覚の中で「書く!」と宣言した。


初投稿はプロフィールを兼ねた内容であるべきだろうと考えて書くと、
不要とばかりに進まなくなるので肩の力を極力抜いてスタートする。
書く!と宣言しちゃったから実行しないと一番裏切っちゃいけない自分を
裏切ることになるからね。(笑)
信じるか信じないかはアナタ次第な内容だったり無かったりな予感だけど、
お付き合い頂けたら幸い。


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