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18歳未満のみでのご宿泊について(最年少記録を更新して

今年の5月2日、中学3年生の女子一人旅のご宿泊を承りました。昨年まで、女性客のみでの最年少は高校1年生の夏(2020年)でしたが、今年は1月にも受験による中学3年生を受け入れており、最年少記録を2回も更新しました。

隠岐での催しに参加された子で、宿や交通、催しの申し込みなど、すべての手配を自分で行ったとのこと。ご予約の際も自身の想いを熱く記してくださっていて「学び」の意識の強さを感じました。ご到着が21時を過ぎていたのと、満室でほかの宿泊者の対応もあったことで、宿ではあまり話はできませんでしたが、かなり真摯で、しっかりした印象を受けました。

共有設備の多い交流型の宿として、18歳未満の女性を受け入れるのは、特にセキュリティ面において考えなければならないことが多々あります。受け入れ不可としている宿もあるようです。うちは「お酒で交流しない」「旅を知る、学ぶ」をコンセプトにしているので、むしろ歓迎の方針を示していますが、預かる責任として、以下の独自ルールに基づいて受け入れています。

※①:保護者の承諾はもちろん、予約後の連絡も保護者と交わす
※②:その日は成人男性不可で販売する(幸いにも、既に予約が入っていたケースはなし。母子旅で小学生男児がいた日はある)
※③:ドミトリーで予約されても個室で対応する

シャワールームが1か所しかないことや個室の構造による視点、交流の在り方による課題などから、一昨年あたりから、なるべく「客層が揃う」ように販売する方針ですが、18歳未満からのご予約は繁忙期が多いながらも比較的早く入るため、大きな支障は出ていません。ゆっくり寛いでいただけているとは思います。

今までの18歳未満の女性のみでのご利用は、通算の延べ日数は12日。一人旅が8日、2人組が4日。開業から2019年まではゼロ(18歳の高校生のみも僅か3組)でしたが、コロナ騒動後の20年に3日、21年に2日。昨年はありませんでしたが(18歳の高校生のみは延べ5日あり)、今年は早くも延べ7日あります(人数は4組で5人)。大半がゲストハウス系の宿を利用した経験がない人で、リピーターさんも連泊も複数います。
 
このあたりは、コロナ禍で客層や動向が変化したことから「公共交通機関で、目的地意識を持って来られる人を歓迎している方針」を強く打ち出した方向性が浸透してきたからだとは言えそうです(県民割・地域割・マイクロツーリズムに反対したのは批判も多々ありましたが、正解だったと思っています)。大学生も含め、学生の旅人さんは決して増えているとは言えませんが、20歳以下の比率が高くなっているのは、うちの在り方としてはありがたいです。

中学生や高校生を単独で宿に預けてくださるのは、コンセプトに共感し信頼していただけているからこそ。そこに誠心誠意、応えなければならない自覚は持っているつもりです。「宿泊者同士の対等で健康的な交流」を標榜し「お酒のトラブルなし」にも徹底しているので、18歳未満でも遠慮・委縮しない、それでいて安心できる空間づくりにも、拘っているつもりです。

18歳未満の女性を受け入れると穿った視点で勝手な憶測を述べられるなどもありますが、自分は、お酒で盛り上がる雰囲気や砕けた感じや、大人の男性同士の交流が大の苦手ですし「大人の遊び」や異性的な感情、あるいは下衆な話なども好みません。純粋に素直に楽しみつつ、真面目に語り合う雰囲気を好むほうです。中学生~大学生くらいの楽しみ方や遊び方、生き方のほうが共感でき、尊重したいことから方向性を定めていることを、ご理解いただければと思います(余談ですが、一人旅の成人女性も「お酒が苦手でも楽しめそう」という理由で選んでくださる人が増えました。こういったコンセプトによる“棲み分け”も大切だと思っています)。

「旅を知る、学ぶ」ための宿として、大学生はもちろん、18歳未満にも気兼ねなくご利用していただければと願うとともに、あらためて、信頼して預けてくださるご家族にも感謝の意を表します。ありがとうございます。


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