見出し画像

JULIAN OPIE(ジュリアン・オピー)をみた足で、猥談バーまで行った話

 もはや、なにがメインだったのか分からないほど「詰まった日」だった。
 2019/07/21/sun の日記である。

 おもいだせ。そもそもは、上野で人気のありそうなインド家庭料理屋こと『ハリマ・ケバブ・ビリヤニ』でビリヤニをたべようぜ、という話だった。みんなだいすきRettyでも高評価だし、どこでも「推し」のぐるなびも安定、なんといっても、あのビリヤニ太郎のブログでも2015年すでに紹介済みなのだから、一度は口にしておくべきビリヤニだ。

 見よ、この「しゃべりに夢中でピンとがぼやけたビリヤニ」を。
 ぴり辛のスープに、辛かったり酸っぱかったりするサラダ、酸味ほとばしる汁物にでかい鶏肉がごろっごろ入ったビリヤニのランチセットが1,080円は、安い。「あんまり辛すぎるのはしんどい」と訴える日本人に「でも、うまいのたべるなら辛いヤツよ」と切り返すインド人が常駐。さすがです。しかもほんのり甘い風味がきいていて飽きないんだよね、このビリヤニ。ほかが激辛でもソコの調和で耐えられるかなっていう。

 ただ、一緒にいたJ氏が「玉ねぎがいちばん辛ェ!」って叫んでいて、わらった。そこはもうインドとかカレーとは違う次元で「新鮮なナマほどそうなる」やつだから。でも、言ってることは正しくて、正しすぎて「辛さとは(真顔)?」みたいな境地に。

 あと、もっとも口直しにもってこいのオレンジを最後に頬張ればだいたいの辛さが(少なくとも口に入れてるあいだは)中和されるはずだったのに、皿をもっていかれてJ氏だけその機会を逃すという、匠のハズし。

 「あっ、」とか言ってもっていかないで!アピールするわけでもないあたりに彼の性格があらわれていた。っていうかわたし、初対面の人をビリヤニの食べかた視点で観察する女です。なんていうか、FF14だって、蛮神(強いボス)を倒すときは、まずギミック難易度の低いノーマルなヤツから戦うじゃないですか。めっちゃ全員プレイしてるのがふつうみたいな話し方でごめんだけど、装備を揃えてないラフな状態でいきなりあれの「極」に当たる感じ。即行ハードモード突入は、死ねる。
 ……で、

 辛い以外の選択肢をほとんど消された状態でランチセットが運ばれてくるわけだけど、緑のしおしおした野菜っぽい何かを指して「コレ食っていいんスかね?」と、たじろぐJ氏。わかりみが深い。なんだろ?ってなるよね。「ピーマンかパプリカじゃない? いけるよ!」と、意気揚々ゴーサインをだすわたしに「いや、……獅子唐…な、気がする……辛さがヤバそう」と説き伏せるJ氏。いかねえのかよ!と内心おもってたりしたわけですが、おもてむき「うんうん、それはやめたほうがいいね^^」。ビリヤニテンパードがバレないよう振る舞ってしまったけれど、あそこは「なぜ食べないんです?テンゼン!」と煽った上で頭割りしにいく案件だったと後悔している。
 
 この店で得た結論が、「別の店のビリヤニも食べてみないとなんともいえない」というモヤッと感だったので、なんでもじぶん都合で解釈する癖があり社交辞令というものを知らない体(てい)で生きているわたし的には、次はせめてノーマルかハードかを友好的に選べるところを探そうとおもった。(そうです、まだ行く気があるってことです)

 上野駅すぐ近くのスタバで珈琲をしばく。この画像をツイートしたら反応したのがJ氏と某ミュージアムショップ店員だった人たちで、それはそれで和んだ。みんな、おなじ場所にいたよねという感情にイイねしてしまう。

 東京オペラシティのアートギャラリーで『ジュリアン・オピー展』をみることにした。19時から「ザギンでダイワン(銀座で猥談)」する予定だったので、それまでの空白をうめる材料がほしかったのだ。
 これが、おもいのほかエド・はるみだった。ドレスを着るグレイヘアーな人の体形もそうだが(作品のなかでこれが一番スキ)、全体的に「あ~なたもわたしもマッチン・グ~」な、かんじがわたしにそう思わせたのだった。じつは、どの人物もボディラインがぜんぜん違う。見れば見るほど、なんか気になってしまう。表情や物語をとてもシンプルな線でみせてくれるので、その行間を読んでいく。これがたのしい。J氏も、案外気に入ったようで、Twitterのアイコンをオピーな少年にしていた。
 あと、例にもれずミュージアムショップをざくざくまわった。「ほしい」の触手がのびたアイテムは1点。左と右どちらもペラペラ漫画になっている『ジュリアン・オピー』のミニノートがすさまじく好みだった。うで振りのノリが森口博子(昭和的な)でたまらなくセンスがいい。買えばよかった気もするが、高かったんだよなあああ!

 「いやー、否定とかじゃないんですけど、すごい時代になったなあって。だって、女性のほうから猥談バーに誘われるとかふつうないですよ?」
 言われてハッとした。エロについてしゃべりちらかす夜をともにする……みたいなディープな関係を築くことになるわけだから、特別といえば特別だ。人の上っ面をなぞるような下ネタで盛り上がるわけじゃなく、性癖とかプレイとか、「根幹」にあたる部分をけろっとさらけだしちゃう場である。あんまり深く考えてなかったけど、じぶんではふつうになっていることでも他人にとってはアブノーマルなこともあったりするし。その夜そこにどんな人が訪れたかで猥談の内容もだいぶ変わるが、バーの誘いを受け入れた時点でだいたいはOKの人なのだろうって認識だ。
 ってことで、これまでマイクを持ってじぶんのことを話す機会のなかったわたしだが、「1テーマ1答」方式の質問に答えたら「今夜のベスト猥談」に選ばれてしまった!! うおーっ、びっくりだけど、うれしいッ。どれがわたしのかはあの夜きていた人たちだけの内緒にしておこう……。

 お気に入りのむにむにボディを再掲 ↓↓↓