アメリカンなんてみんなおんなじ薄味よ


深夜3時まで公園で好きな色のはなしをしたこと。
不思議な夢のような夕焼けのなかいっしょにかえったこと。
傘があるのにないフリをしたこと。
あなたの左肩が濡れていたこと。
会いに行ったらすごく嬉しそうな顔で笑ってくれたこと。
ふたりで教室に忘れた充電器を取りに行ったとき。
いつもあたりまえにとなりに座ってくれること。
そんな顔するなって別れ際に言ってくれたこと。
おい、帰るぞって叫んでくれたこと。
潰れた私をおぶって道に投げ捨てたこと。
ふたりで同じ曲ばかりきいていたこと。
好きなアイスの味を買ってくれたこと。
おいしいクッキーをもってきてくれたこと。
ゲームが苦手だなんて嘘をついたこと。
私の失恋をからかったこと。
野原にねっころがって月を眺めた夜。
海辺で手を繋いで歩いたこと。
同じマフラーを巻いて暖めてくれたあの日。
お別れの夜に泣きながらうずくまる私のことを可愛いと言ってくれたこと。
私のはたらくドトールのコーヒーがいちばんうまいって言ってくれたこと。



セブンスターの味がするキスをくれたあの人は、いつも私のことをよく見てくれて、私に忘れられない幸せをくれたね。

彼女がいてもかまわなかったの。
ただ横にいて、前歯の形がイビツだってケタケタ笑えればそれでよかったのに。

もう二度と会えないの。


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ぴんく

エッセイ

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