それは，突然前触れもなくやってくる。
この日は寝る前に来た。
それまで歩いていた平坦な道に突然できた落とし穴に落ちる感覚。
"それ"が来るとなるべく早く頓服を飲んで横になるしかない。さっきまでの平和な気持ちが嘘のようにザワザワとした不安と、恐怖と，混乱とに絡め取られてゆく。

大体、体に不調が出る。
歩けない、気持ち悪い、起き上がれない、何をするのも億劫。

とにかくしんどすぎて堪らない。

時間が過ぎるのを待つしかない、頓服は気休めで大概効果が出ない。最近では辛すぎて一回量をほんの少し多く飲んでみた。1回目は効いた気がしたけど2回目はあまり効果を感じなかったし、処方通りではないから次の診察で相談しなきゃ。

ふぅふぅ、はぁはぁ、うーんと唸りながらたった1人で"それ"と対峙し乗り越えなければいけない孤独感と無力感。

"それ"は本当にいつ来るかわからないから、最近再就職について考え始めた私の脅威である。

でも、働こうとする気持ちがまだ体に追いついていないのかもしれない。だからまだ、暫くは先の見えない休養を最優先すべきかもしれない。