見出し画像

思想が強めのシアトル・シーホークス選手名鑑 2022-23 D#版

スキーム

今季は 3-4「風」のスキームになる(そのために Nwosu とかを補強した)と言われていたが、4-2-5 も増えそうなので現地もそこまで 3-4 を強調してる感じではない。とりあえずジジィも近年は割と柔軟になってきたので、今季も LoB への未練を捨ててツーハイメインなのは確実だと思われる。

DL

Poona Ford / プーナ・フォード
5 年目(2018 年 UDFA)

180cm と小柄で鈍足だが意外と腕が長い豆タンク。UDFA 入団から 2y-14M の契約延長をしたほど主力に成り上がった。

新人時は 1T で縁の下を支えていたが、1on1 に勝って LoS を突破する推進力がウリなので現在は Jarran Reed を追い出して 3T のレギュラー。なおフィジカルの限界もあって LoS を突破しても QB・RB にかわされることは多い。実に SEA らしいピーキーな選手。

Bryan Mone / ブライアン・モネ
4 年目(2019 年 UDFA)

UDFA から 3 年頑張って 2y-11M の契約を勝ち取った苦労人その 2。こっちは 166kg の重量を生かした置き石型プレースタイルも、さすがに重すぎるせいかスぺ体質なのが玉に瑕。

当然ながらパスラッシュには期待できないが、ジジィの経営方針として DT はラン守備しか求めてないようなもんなので特に問題はない。

Al Woods / アル・ウッズ
12 年目(2010 年 4 巡で NO)

異次元のパスラッシュ「敗北」率を誇り、ランストップだけで NFL のキャリアを維持している大ベテラン NT。

ピーキーな選手を定期的に摂取しないと酔いが醒めてしまうジジィによって SEA に招聘され、オプトアウトを挟んで昨季から復帰。相変わらずダブルチーム上等のラン守備だけは支配的なところを見せた。

L.J. Collier / コリア様
4 年目(2019 年 1 巡)

大きな怪我も事件もなくそのへんの控えとの序列争いにも負け、淡々とルーキー契約を全うしつつある男。類義語:N’Keal Harry

1 巡指名の 5T メイン選手だが、パスラッシュで完全に敗北してるせいで QB がその横にエスケープしてきたところを慌てて捕まえるというハイパーたなぼたサック・TFL を記録したりして延命してきており、そういう意味では「もっている」選手ではある。あまりのパスラッシュできなさにより今は 3T 控えに。

Shelby Harris / シェルビー・ハリス
9 年目(2014 年 7 巡で OAK)

ハエ叩きとインサイドラッシュに定評があるらしい DT(3-4 DE)。ブロンコファンからの評価は高い。

キャンプから全然話題になってない気もするがベテランなのでまぁ心配ないということでしょう。

Quinton Jefferson / クイントン・ジェファーソン
7 年目(2016 年 5 巡)

インサイドからぼちぼちのパスラッシュをしてたまにプレッシャーをかけたりあっさり止められたりする典型的なデプス要員。控えとしては優秀だけど大型契約するほどではないよなぁ、というところで延長せず BUF とそこそこの契約をするも、案の定即カットからのジャーニーマン化。

天井は見えているのでシェルビーを休ませるためにローテで出てたまにプレッシャーかけてくれれば、というところ。

Myles Adams / マイルズ・アダムス

DT は最低限のラン守備できればとりあえず使ったるわ的な経営方針によって少しずつ使われてきた UDFA シリーズ。

プレで控え相手に印象的な活躍を見せてロスター滑り込み。

OLB

Uchenna Nwosu / ウチナー・ヌウォス
5 年目(2018 年 2 巡)

今オフ補強の目玉となったスピードラッシャー。ジジィが提案する新スキームが自分に合っていると思ってキャリアアップのために移籍してきた人。

当然ながら今の弊社に転職するということはチーム成績はあまり気にせず個人スタッツを稼いで給与レンジを上げたい目的だと思うので、仮にチームが強くなっても年俸でゴネて GM がケチってあっさり移籍する未来が見えるというのは禁句。

Darrell Tyler / ダレル・テイラー
3 年目(2020 年 2 巡)

スピードとテクニックを兼ね備えた期待の若手。TE や控え級 OT には安定して勝てるという程度の水準だが、近年パスラッシュという概念を失っている SEA では貴重な人材。

独自路線(笑)で故障持ちのところをトレードアップしてまで獲得したら初年度は全くプレーできなかったので実質 2 年目。が、昨季はそんなお笑いを見せてくれた首脳陣の判断が完全には間違ってなかったことをある程度証明してくれた。

Alton Robinson / オルトン・ロビンソン
3 年目(2020 年 6 巡)

カレッジではスピードラッシュの一本足打法で一度だけ二桁サックを記録し、実はスリーパーとしてよく名前を挙げられていた。

毎年の D# 方針の微調整により体重を減らしたり増やしたりと、我々も彼自身もアイデンティティを見失うレベルで振り回されている気の毒な子。そんなセルフジャーニーマンみたいなスタイルなのでデプス要員ではあるが、カットすると尚更気の毒なので無事にロスター残留。

Boye Mafe / フランク・クラーク 2.0(仮)
1 年目(2022 年 2 巡)

全体 9 位の LT に続くゲン担ぎドラフトで指名された超素材型のスピードラッシャー。

当時のクラークもカレッジで一瞬輝いただけだしロマンすらあるか怪しくない?という評価だったものの、2 年目から 2 桁サックをキメて最強エッジ陣を形成していたのであくまで本チャンは来年。…のはずなのだが、プレでは上位指名ルーキーの中で異次元のパスラッシュ敗北率を叩き出し今のところはバスト臭がすごい。ここから NFL レベルにアジャストできるかどうか。

ILB

Jordyn Brooks / ジョーディエン・ブルックス
3 年目(2020 年 1 巡)

フォーティ 4.5 秒台のスピード派で、ラン守備では 2020 年ドラフティの中で最高評価を受けていた 3 巡指名予想のタックルマシーン。を、何かをキメてハイになっていた GM とジジィが 1 巡特攻。

昨季はまさにワグナー二世といえるほどラン守備での存在感を見せたが、パス守備は LB の中でリーグワースト水準。…とはいえ、Mr. 無能こと旧 DC ケン・ノートンの独創的すぎる戦術で俊足 WR と 1on1 のマンカバーをさせられたりしていたので、同情する声のほうが大きい。

Cody Barton / コーディ・バートン
4 年目(2019 年 3 巡)

カレッジではスタメン経験が 1 年だけだったが、高い判断力と抜群のアジリティがあるので良い素材という評価を受けていた。

NFL レベルに少しずつ順応しているうちに、SAM・Mike 両方の控えかつ STer として有用な「一家に一台」タイプにまとまりつつある。新人契約最終年になってしまい、現状は「控えとして漬けときたいなぁ」としか言いようがないレベルだが首脳陣の信頼は抜群に高い。

Nick Bellore / ニック・ベロア

一時のグロさから見事に立ち直った ST のキャプテン。若い頃は LB もやってきたとはいえ実戦で使うのは現実的ではないでしょおじいちゃん落ち着いて、というファンの気持ちなど露知らず何故か ILB 3 番手(控え 1 番手)にカウントされている。

たかがファンとしては暴走老人を止めることなどできないので出番が来ないことを祈るだけ。※ST では期待してます

CB

Sidney Jones IV / シドニー・ジョーンズ
6 年目(2017 年 2 巡で PHI)

上位指名バスト再生工場になりたい首脳陣が昨季 CB ガチャを回して連れてきた人。スぺすぎてまともに活躍できなかったガラスの天才がなぜか頑丈になって契約延長を果たすが、プレでは脳震盪が長引いてシドニーのシドニーたるゆえんを見せてくれた。IR ではないが開幕戦もおそらくアウト。Jason Verrett よりはマシだけど Jason Verrett ほど天才ではない。

Artie Burns / アーティ・バーンズ
7 年目(2016 年 1 巡で PIT)

上位指名バスト再生工場になりたい首脳陣が新たに CB ガチャを回して連れてきた人。怪我で出遅れているうちにルーキーズがポジれるところを見せてくれたので影が薄い。このパターン(欠場なく試合に出続けた上でのバスト)の DB が近年の弊社で復活した前例もないので余計に影が薄い。

Coby Bryant / 神戸ブライアント
1 年目(2022 年 4 巡)

あのバスケ選手から命名された子。その昔はマイク・タイソンもマッデンも在籍していた SEA 伝統のキラキラネーム軍団その 1。

キャンプでは DK とのマッチアップで完璧なマンカバーを見せるも身体能力の差で PBU に至らず…という光景を見たジジィの経営判断によりニッケルにコンバート。とりあえずクーパーカップと 1on1 をやらせて実践教育していくものとみられ、うまくいけば儲けものだし失敗してもお勉強のシーズンということで丸くおさまる。

Michael Jackson / マイケル・ジャクソン
4 年目(2019 年 5 巡で DAL)

伝統の同姓同名さんシリーズその 2。

Cover 3 の外 CB にピッタリな身体能力抜群の素材型ということで、当時 Kris Richard が DB コーチをやっていた DAL D# にジョイン。なんか層が厚かったみたいで PS に漬けられていたところを DET にロスター登録でさらわれるも、以降は芽が出ずにジャーニーマン化。

今季 PS として SEA にやってきたところ、スタメン CB 二人の故障でプレで出番が増え、控え相手に活躍したので控えの座をがっちり掴む。なんなら開幕戦は先発予想。本人も自分が控えであることを自覚した上で成り上がりを狙うハングリーな性格なのできっとジジィには好かれている。

Tariq Woolen / ロマンの塊
1 年目(2022 年 5 巡)

身長で 6-4 でフォーティ 4.2 秒台のロマン一点張りでジジィが飛びついた逸材。素材型にも程があるのだが故障者続出により開幕戦からスタメン濃厚。

FS のディグスが「コイツが外 CB やってたらディープはフォローしにいかないよ」とスパルタ宣言をしており、開幕戦で DEN ご自慢の WR 衆にストップ&ゴーとかで千切られるフラグはビンビコビンに立っている。

同じく長身スピード型で初年度から実践スパルタ教育されるも全然育たなかった人(Tre Flowers)が CIN でリング獲得寸前までいった歴史を考慮すると、ウチで芽が出ずに移籍してから DC の悪口を言い出さないか今から不安になるファンも少なくないとか。

Justin Coleman / ジャスティン・コールマン
8 年目(2015 年 UDFA)

ジャーニーマンだったのが SEA で不動のニッケルとして覚醒し、大型契約で DET に移籍して○刑囚化してしまった忙しいキャリアのベテラン。かつての SEA での輝きがロウソクのアレだった可能性もあり、果たして燃料は残っているのか。

DET の後の MIA でも散々だったらしくイルカファンの方が毎試合プンスコしていたのが印象的。SEA→MIA の CB は爆死コースって歴史が証明してるじゃないですかー。

S

Quandre Diggs / クアンドレ・ディグス
8 年目(2015 年 6 巡で DET)

DET から来た救世主。ニッケル→SS→FS とポジションを転々としてきたが SEA には NFL レベルの FS がいなかったことから役割が消去法で決定。

本来は前寄りの選手であり、DET の首脳陣と折り合いが悪かった程度にはクセの強い性格のため、自分のアイデンティティを確認するかのようにダーティヒットをかまして毎年のように退場になっていたりもする。このタイプのシングルハイはそのうちジジィと揉めて中指を立てないか心配ではある。

Jamal Adams / 喜怒哀楽の哀の象徴
6 年目(2017 年 1 巡で NYJ)

「ニューヨークでは試合に負けて帰ったら電気をつけずに部屋の中で体育座りしていた」「その様子を見て父親が球団にクレームを入れた」と、ベンチの裏でダーノルドが冷たくなっていそうな逸話で同情を誘い、世論を味方につける形で NYJ から亡命した人。

「SEA の凋落はここから始まった」という声も現地では根強いくらい暗黒の象徴と化している。NYJ の状況も状況なので、NYJ の暗黒が根深いのかこの人のメンヘラ気質が暗黒を引き起こすのかは議論の決着が永遠につかなさそう。アダムスはんほど優秀な選手がウチみたいに時代遅れの弱いチームで埋もれるのは申し訳ないし、はよトレードとかで解放してあげてほしいどすなぁ。

Ryan Neal / ラッキー・ボーイ
3 年目(2018 年 UDFAで PHI)

誕生日はクリスマスイブ。怪我人続出で急きょ PS から引きあげられてスタメン起用…と思ったらいきなり 2INT を決め、以降は可もなく不可もない控えの座をがっちりキープ。

長身な上にプロデイではフォーティ 4.4 秒台だったらしい量産型 SEA-DB。そのスペックだけでいろんなチームに呼ばれるものの芽が出ず、「自分は NFL では通用しないのかも」と心折れそうなどん底にいたらしい。そこからの一発逆転ストーリーということでおそらくは引退しても講演会に引っ張りだこになりそうなビジネスチャンスがある。

Josh Jones / ジョシュ・ジョーンズ
6 年目(2017 年 2 巡で GB)

上位指名バスト再生工場になりたい首脳陣が新しく連れてきた人。前へのプレーに強いボックス寄りの SS という量産型 SEA-DB 感あるスペックらしいが、さすがに 20M のブリッツボーイで痛い目をみてツーハイに移行しているため粛々とディープカバーをやってたりする。このタイプの DB が再生した前例以下同文。

Joey Blount / ジョーイ・ブロウント
1 年目(2022 年 UDFA)

量産型 SEA-DB。攻撃的な D# 選手とフィジカルモンスターとピーキーな選手大好きなジジィがおそらく狂気乱舞しながら飛びついた逸材。6-2 のサイズに抜群の身体能力と嗅覚を兼ね備えており、前への凸は得意だが素人みたいなタックルをかましていることも指摘されている。

さすがに今季は STer としてタックルとブロック外しをお勉強するシーズンであってほしい。ところで 2 巡 M. Blair とはなんだったのか。

--


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?