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ふつうはかわりました。

いろんなお宅にお邪魔してきましたがお洒落なお家では「ふつう」の掃除用のスポンジとか「叫び系」パッケージの洗剤などはバスルームの中で見かけたことがありません。多くは見えないところに隠されているようです。

スポンジというのは水を吸って保持するので保管の仕方によっては不潔です。使用するならきちんと絞る→乾かす→しまうという工程を取らなければならず、結局面倒くさくなって出しっぱなしになり栄養豊富な汚水を含んで臭いやカビの原因になるという悪循環。そんな物がなぜ「ふつう」のものとして普及したのか考えるとモヤモヤします。

私はスポンジの代替として片方になってしまったソックス、ストッキングやタイツ、スポーツウエアなどの伸びる生地の不要布を脱衣所の引き出しに置いています。

それらをスポンジ代わりに、まずは乾いた状態で浴室乾燥機のフィルターのホコリを払い、バスタブや洗面器などきれいな場所から始めて、壁、床、排水口の中まで洗い、髪の毛などのゴミと一緒にポイします。
リーズナブル(合理的)に、樹脂やクロームメッキを傷つけることなく素早く掃除でき、汚いところも臆せず使用できる上、使用済みのものを保管しないので衛生的です。

洗剤はパウチのシャンプーやソープ類の使い終わったパッケージをハサミで開き、内側の使いきれなかったリキッドや、レフィル交換の時のポンプを洗う際に、ソープ類を布で拭ってそれを掃除に利用すればその分の洗剤も不要、プラごみ分別にも合理的です。

ソープ類、というのはシャンプー、ボディソープ、ハンドソープ、洗濯用洗剤、キッチン用洗剤などなんでも大丈夫。それらが対策する汚れはお風呂で発生する汚れと性質がほぼ同じだからです。中でも洗濯用は洗浄力が強いのでルーティンに入れれば皮脂などの汚れをしっかり取ってキュッと仕上げます。種類は都度ローテーションしますのでそれぞれの特性についてそれほど厳密に考えていません。そうやって使うとふつうに詰め替えて、パッケージに残って捨てていた量が思ったより多いことに気が付きます。

プラごみとして分別する際にもパッケージについた洗剤を洗い流す必要がなくなり無駄がなく合理的。これをただ水に流していたと思うと勿体ない!

ドラッグストアの陳列棚で買って!買って!と訴えるための「叫び系」パッケージデザインをリラックスするための我が家に導入する理由は皆無です。近年少しはマシになってきましたが、お掃除系の洗剤は特にデザインに説明を盛り込まなくてはならないため見た目がひどい。「ふつう」の廉価な洗剤をアレ用ココ用と分けるのの多くは販売側の都合で、製品説明をよく見るとほとんどが中性洗剤、弱酸性洗剤。添加物の多少の違いはあってもベースはほぼ同じです。

今では専業主婦という人が減りました。ほとんどが家事にどっぷりハマれる専業主婦で、新発売が大好きだったおばあちゃんの時代から、働きながら家のこともするのが「ふつう」となりました。汎用性の高い洗剤を少ない種類買った方が置き場所も不要で買い替え頻度も少なくスマートです。

実際ワンルームくらいのお家でしたらキッチン用の中性(或いは弱酸性)洗剤ひとつあれば住居内の普段の掃除には大体対応できます。バスなんとかとか、トイレなんとか、ガラスナントカは一切必要ないとも言えます。ただキッチン用は泡が多く滑りやすい特徴があり、充分なすすぎが必要になるため、原液のまま使わず薄めて使います。例えば床やガラス窓を掃除する際にはバケツ半分に数滴垂らすくらいで充分です。

安全面から見てもキッチン用洗剤なら住居のどこに使用しても問題ないので使いながら希釈度は加減すればいいでしょう。

食器やシンク周りも原液のままではなく薄めた方が泡立ちが少ないので効率的です。ドロドロしている必要は特にないのです。
油汚れも洗剤だけで分解するよりボロ布や紙で拭ったほうが簡単です。


おばあちゃんの時代は物こそ豊かさの象徴でしたが現代は物の少なさが心の豊かさを増やす時代です。無駄なアイテムを減らした分、本当に大切なことにお金や時間、心をかけられるようになります。

選ぶときにはなにかしらの思いがあって手に入れたもの達。不要になっても最後まで活かして暮らしを合理的にしていきたいものです。


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