第一回:スタッフミーティング in BTB

この日を迎えられるとは、自分の中で全く想像できなかった。
バッタンバンで始まった、自分の挑戦。
いつの間にか、シェムリアップまで拡大し、
それぞれが独立して活動を運営できるところまで来た。

しかし、自分、そしてスタッフの中でまだまだ改善できる点があると、
共通認識が生まれ始めていた。
そんな中での、スタッフミーティングであった。

初日から、雲行きが怪しい。
学校への行きすがらでなんと、車が故障。
綺麗にボンネットから煙があがる。
素晴らしすぎる。
カーレースでも見ないレベルでの白煙。

白煙の原因は、
ウォータータンクに水が入っていなかったからだと判断したスタッフたちは、
池の水を大量投入…。
(完全にラジエーターがいっちゃってるのに....)

結果は、察しの通り「全くエンジンかからなくなる」。
この文章を書いているときは実は、
この事態が収束するのか、上映はできるのか、全く想像がついていない。
どうして、こうもネタを提供してくれるのか。

隣で、ロン(スタッフ)はお土産の日本製のワックスを真剣に眺めている。
あっ、匂い嗅いだ。
あっ、頷いた。
気に入ったようだ。

サロン(リーダー)が電話している。

「車故障しちゃった…ごめんなさい」って。

その前では、シェムリアップリーダーのadidasのハットを被ったナットが、
爪楊枝を咥えている。

無論僕は、この文章を書いている。
今気づいたことだが、
ここは、市内から車で30分ほどで来た場所、
ありえないほど人がいない。
ありえないほど、緑が広がっている。
雲行きも怪しい…

ここでのたれ死ぬのか…覚悟しよう。

なんて思ってると、ナットが自分のPCを覗いている。
何を書いているのかもわからないのに。
やれやれ、初日からどうなることやら。(続く)

あっ、エンジンかかった。でも、動けない。。。。

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