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才能の正体とされる集中力の質について、アイスホッケー選手が考えてみた。

僕が今読んでいる漫画、『左ききのエレン』の中で面白いことを言っていたのでこれはちょっと文章にして自分の頭の整理も兼ねて共有したいと思います。


「才能の正体とは何か知っているか?」


才能とは何かというものです。作中では続けて、才能とは、集中力の質だと言っています。
式に表すと、
集中力の質=深さ×長さ×早さ

深さとは、集中状態の没入度合い
長さとは、集中状態の持続時間
早さとは、集中状態に至るまでの時間

(「新訳 集中力の質」トライグラム理論では集中力の質=(強度+深度+速度)×集中練度)

そして深さと長さは反比例関係にあって、長さと早さもまた反比例関係にあると。
つまり、集中に至るまでが深いと長続きせず、集中が早いとまたそれも長続きしない。

そして人間は生まれながらにその三つの要素を直線で結んだ三角形の大きさはある程度決まっており、だが、その枠の100%を使いこなしている人はほとんどいないという。

そのスペックを高めることはできないが、使いこなせるようにはなるとのこと。

これが4つ目の要素である、集中練度。

集中練度の上げ方は、量の問題。集中をたくさん回数重ねることでしか高められない。

そしてこの集中状態に入るために、集中練度を高めるために、ルーティンが有効となる。

ここらへんが漫画からのインプット。

こちらにその内容が書かれています。『才能の正体』真城学

(あくまでもこれは個人の問題で、他人と比較して優劣を決めるものではない。)


自分はどうだろうか?


まずどんな状況で自分は集中していたかを考えたい。
・試合のとき
・ウェイトトレーニングをしているとき
・本を読んでいるとき  etc...


やはりぱっと思い浮かぶのは自分がホッケーをしているとき。特に試合中。
もっというと第1ピリオド。自分の感覚では特に第1ピリオドは時間が過ぎるのが早いと感じることが多い。
時間の存在を忘れるというのは、良い没入に入っていることの証明だと考える。

さらにその時の集中を掘り下げてみる。
試合がある日の場合、試合開始時間から逆算してその日のスケジュールが組まれる。
17時の試合の日、40分前に試合前の氷上練習開始、90分前に全体ウォーミングアップ開始、自分はそのだいたい1時間前、だから試合開始の2時間半前くらいに会場入りしている。

これがホームの試合では毎回この流れ。これ自体がルーティンとなっている。
さらに細かいルーティンを当日はこなしている。

当日の流れの順番

会場入り、スティックテープ替え、着替え、ストレッチ、ビデオミーティング、控室音楽再生、アップ前のサッカー、アップ、アップ後の個人アップ、防具着替え始めるのが自分が最後であることを確認、ドリンクをベンチに設置、急ぎめで防具装着(決まった順番)、着氷、氷上練習開始(毎試合同じ流れ、並び、ペア)、練習終了、上半身防具脱ぐ、汗拭く、監督の言葉、上半身防具装着、控え室前で待機、スタッフとグータッチ、リンク入場、挨拶、整列、円陣、ベンチで選手とグータッチ、ここでようやく試合開始。

試合開始までに、つまり集中状態に持っていくまでにこれだけの時間を使ってこれだけの(実際はさらにある)ルーティンをこなしている。
この決まった動作の数が多いか少ないかはわからないが、それなりに高い集中状態には没入できていると思う。

数式に置き換えてみる。

試合日

集中力の質=
深さ(プレーしているときは3000人の観客の声は聞こえない、それなりに深い)
×
長さ(点差にも左右されるが基本的に試合終了まで続く、約2時間)
×
早さ(少なくとも2時間半、短くはないと思う)


もちろん競技の特性上、選手の交代が頻繁に行われて、ピリオド間のインターバルも十分にある。その間、集中力の波は起きているだろうが、試合に対する没入感は失われてはいない。

とこんなこんじかな。これの質は高いと言えるのだろうか。
自分の中では、他の物事に対する集中と比べると圧倒的な没入感は感じている。
まあでも集中力に優劣はないと作中でも言っていたのは、そうやって他人と比べることではないということなのだろう。
あと思ったのは、よくアドレナリンが出ているなんて表現をされることがあるけど、集中とも何か関係ありそうだなと。


ちなみにこれを書くときはある程度周りに、自分に介入してくるものを除いた状態で書いた。
一人、安定したデスク、安定した椅子、明るい場所。

良い集中で書けていたと思うが、人が来て少々騒がしくなってもう没入感は一切ない。

この文章を書いた状態も数式で考えてみようか。

集中力の質=
深さ(周りの状況に左右されてしまった)
×
長さ(1時間くらいかな、長くはない)
×
早さ(かっぴーさんのnoteを読んで書きたくなった、短い)


体を使う時の集中と、頭を使うときの集中でもそれぞれアプローチを変えていくべきなのだろうと思う。

集中の仕方


自分の場合、ホッケーの時や、ウェイトトレーニングの時のように、体を使う時に集中したい時は、「音」があった方が良い気がする。
それは音楽だったり、物音だったり、歓声だったり、とにかく耳から入る音で充満した状態で、一つ一つルーティンをこなしていくことで、自分を徐々に集中状態に持っていくのが良い。

ルーティンでリズムを作って、周りの音を遠ざけていく感じ。

イメージとしては、ドラムかなー。サビに向かって徐々に盛り上げていくような。体力使うし。


一方、文章書くとか、普段はあまりないけどそういう頭を使う時の集中が欲しいときは、「音」はできるだけ無にしたい。
頭に浮かぶ言葉やイメージを、周りの音に邪魔されなければそれなりに集中できる気がする。
不安定なデスクの上とか、椅子とか、自分を支えるものが安定していないことも一種の雑音。なるべくそういうのは排除したい。

イメージとしては、これはちょっよ難しいな。そもそも音の有無なのに、最初に楽器を持ってきた時点でおかしいな笑 
まあでも静かな、張り詰めたイメージ。

このイメージというのは、最初の方に貼ったリンクの後編に書かれているもので、イメージを持っていれば対処しやすくなるとのこと。

集中を操れるように

ちょっと集中力のことを自分に置き換えて考えてみました。
これからは今まで以上にルーティンや、質を構成する3つの要素に気にしてみます。そして熟練度を高める。

どんなジャンルをやらせてもある程度この人なら活躍するだろうなと思わせるような人は、集中力の凄みによるものだそう。
そんな男になりたい。

かっぴーさん、良いきっかけをくれてありがとうございます。
『才能の正体』、後編は読んだけど、漫画はCakesで読んでいただけだったから、ちゃんと単行本も買おう。

書いたは良いけど、僕が書いた文章より、漫画で読む内容の方が遥かにわかりやすいから、気になった人は読んでみてね!

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