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『水都百景録』を楽しもう「董其昌の家が燃えた理由は自業自得」

 『水都百景録』でもっとも美化されている一人が董其昌でしょう。

董其昌はなぜ家が燃やされたか?

 董其昌は文人として実力十分で、科挙にも合格しました。才能に秀でていたものの、人格は最低でした。ともかく悪辣です。書が秀逸ならば人格もそうだというのは、あくまで理想論です。
 董其昌は目利きです。書画の評価をたくさんしています。しかし、気に入らない作品と作者は徹底的にボロカスに書く人であるともされています。
 といっても、そのあたりまでならばよい、人として実害があったんですよ。お高利貸しじみた卑劣で悪辣なことをしたため、怒った民衆から家を焼かれました。

 『水都百景録』では悲劇的な描かれ方をしてごまかされているものの、自業自得であるとしか言いようがなく……。夫人の含嬌はあくまで作品上の設定と考えられます。あんな麗しい人物ではありませんので、そこはわけて考えましょう。
 この作品は実在人物をモデルとした特殊住民が減ってゆきますが、諸事情があるのかもしれませんね。

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