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『らんまん』第28回 命を賭けたもの

 下宿探しの最中、土佐の植物目録を入れたトランクを盗まれた万太郎と竹雄。二人は長屋で、それを燃やそうとする倉木という男を見出します。

燃やすか? 燃やさないか?

 朝ドラでクリフハンガー展開が多い本作。植物目録を燃やされるか、助かるか。そんな瀬戸際がいきなり始まります。誰だ、このドラマを「地味」だと言った奴は。
 荒んだ様子の倉木は、万太郎に燃やすなと言われると、金を出せと言い出します。倉木個人の性格だけでなく、世論ちゅうもんがね。このコンビは土佐訛りじゃないですか。しかも金持ちだし。
 将軍様のお膝元が誇りだった江戸っ子からすりゃァ、西から泥棒どもがきて色々盗んでったようなモンよ。江戸っ子だけでなく長岡藩や奥羽なんかもそういう意識だそうですね。ま、要するにむかつくのよ。竹雄がお前が盗んだんだろと言うものの、倉木は開き直っているし。
 ここで騒ぎを耳にした長屋の連中も、そっと障子を開けて見ています。

 万太郎が金を出すというと、倉木は30と言います。竹雄が生活費を1ヶ月10円にすると語っていましたから、ふっかけてますね。竹雄は怒りますが、万太郎は100出すと言い出します。長屋の連中もびっくりよ。
 ただ、万太郎はバカのようでそうじゃない。標本が完全でなければならないと条件を提示します。紙はともかく植物を傷つけてはいけないと。倉木は心を動かされます。
 万太郎はさらに条件を出す。

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