見出し画像

煽り運転の顛末記

ドライブレコーダーが普及してから煽り運転が社会問題化さるようになりましたが、前々からその存在は知られていました。
私も20数年前に2回経験しています。その顛末が少し変わっているので書き残しておくことにします。

1回目の煽り運転は、ワンボックスカーによるものでした。その車は、ラーメン屋さんの駐車場から登り坂の二車線道路に出た私の車を猛スピードで追尾して来ました。自分の感覚では余裕を持って出たつもりでしたが、相手にブレーキを踏ませてしまったようです。

右側車線を走行していましたが、信号待ちで停車していたら、相手が車から降りて来て、すごい形相で私を怒鳴りつけ、私は相手の車に連れていかれました。このことで一車線が使えなくなり、後続車が迷惑を被ることになってしまいましたが、相手は一向に構わず、私に怒りをぶつけることに夢中でした。
彼は車のスライドドアを開けました。そこには、一匹の犬がいました。彼は警察犬のトレーナーだったのです。

彼は怒りに任せて、警察犬の偉大さを力説しながら、私をこき下ろしましたが、腹は立ちませんでした。私はとっさにその警察犬の頭を撫でました。彼はとても大人しかったです。その光景を見ていたトレーナーは、落ち着きを取り戻し、「気を付けろよ」とだけ言って、立ち去って行きました。

2回目の煽り運転は、アベックの乗った車によるものでした。私が軽自動車に乗って、のどかな田園の道を普通に走行していたら、アベックの車が急接近してきて私の車の後ろにピタッと張り付きました。その状態が長く続いたので警告の意味で軽くブレーキを踏んでみたところ、信号待ちで停車した私の車に後続車の若い男性が降りてきて、私の車の窓を叩きました。私がウインドガラスを下げたら、「危ないだろう!」と怒鳴ってきたので、「車間距離を取らないからだろう!」と言い返しました。

その時、信号が青に変わったので、車を発進させたら、慌ててその男性は車に戻り、また、私の車を追尾してきました。そのまま知らん顔をして、走行していたら、右側の窓に大火球を発見しました。天文好きの私はじっくり見たいと思って、車を左側の農道に入れて停車し、車から降りました。あのカップルの車も後を追って農道に入って来ました。私は、その車に向かって、「火球が見えるよ。」と火球のある方向を指差しました。

何を勘違いしたのか、アベックの車は葛藤するかのようにゆっくりとしたスピードで走り去って行きました。
推測するに、私のあのジェスチャーは、相手に「おい!降りてこい!相手になってやる!」と受け取られたかもしれません。ポケットに手を入れていたのも不気味に映ったのでしょう。若い女性が同乗していてくれて助かった、と思いました。

(See you)