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はじめてのご挨拶、長すぎるプロフ(24)

外資倉庫は無理目でした。

 某倉庫はいろいろと難しかったので、とっとと退散しました。次こそは生活の糧を得るべく定着出来るお仕事探しです。
 倉庫ではリストラされたサラリーマンの方が一生懸命に研修を受けておりました。もちろん私も真面目に受けましたが、それを見た時に自分だったら飲食の仕事に戻るなら必要とされる場所がまだあるのではないかと感じた次第なのです…。

転職の理由。

 そもそも何故、こんなに仕事を変えてるかというと、本来の予定では50歳(2021年)で独立を目指し、50という年齢の節目でもあったので、これからは嫌なことはやらない、残りの人生は、人にどんなふうに見られようが今までみたいに我慢して長時間拘束の勤務や、休みなく働くのはもう無しにしようと思ったのです。そして以前にも書きましたがチェーン店などの、経験をしてない分野にも挑戦してみたいなと…。

下町の名店。

 そんな訳で今回見つけたのは、再び立ち食い蕎麦なのですが、前回の大手鉄道会社系のチェーンではなく、個人経営で有名店と言われる店舗です。

 勤務は朝5時~14時30分まで、午前3時半に起きて4時半の始発に乗り、開店作業をして準備出来次第ですが6時前には店を開けます。

 この、朝早い時間帯は建築や工事関係の職人さんがほぼ全てで、早い時間帯のサラリーマンは数名が来店される感じです。
 大体が顔馴染みの常連さんで食べるものも決まっております。朝定食、ゲソ天蕎麦が人気でしたね。

 開店準備の仕事は、蕎麦には必須の大釜にお湯を沸かすことから始まり、出汁を温め、返しと出汁を合わせた「かけつゆ」を温めること。そしてこれまた無くてはならない「天ぷら」を揚げます。具材のカットをして衣液を作り、朝の分を揚げていきます。これは社長の親父さんである高齢の会長の仕事です。

 朝や昼のピーク時は、持ち場を分担して、盛り場、茹で場、洗い場、揚場の3~4人で回して行きます。朝もそこそこ忙しいですが、大概の会社でお昼休みと決められてる12時~13時がものすごい混み方をします。立ち食い蕎麦に来られるお客さんは回転の良さ、提供時間の早さを求めているので引っ切り無しに来店があり、こちらも休みなく仕事をします。長いときは昼前から14時過ぎまでお客が止まることはありません。
 ですから朝は少なめの人員、お昼は多めの人員で営業してました。

クオリティの高さ。

 このお店の蕎麦は信州戸隠のそば粉を使用。社長いわく割り当てが決まっていて、その枠に入れないと仕入れが出来ないプレミアムそば粉らしいのです。もちろん安価に提供する立ち蕎麦なのでブレンドの比率はご想像に委ねますが、綺麗な細麺で腰もあり、よほどタイミングが悪くなければ美味しいお蕎麦が食べられると思います。
 タイミングは立ち蕎麦なのでどうしようも無いことになってしまうのですが、提供時間なのか、美味しさなのか…。忙しい時間帯は回転が良いのでバンバン茹でてもすぐさま売れ、のびたりしないのですが、アイドルタイムだと場合によっては超茹でたてとはいかない場合もあります。
 茹で置きする場合でも制限時間や味見などで廃棄になることも多いのですが、原価が安くは無いのでギリギリまで粘る場合もあります。これはなかなかに難しいことです。
 あと、作る人にもよると思います。時間での判断は別として、味見をした場合の個人の感覚の差はどうしても出てしまいますよね…。

昼の飲みにハマる毎日。

 ピークの時間以外は仕込みをしながら営業をします。私は早番だったので、開店準備(朝5時)→朝のピーク→カレーなどの仕込み→昼のピーク→明日分の仕込み→退勤(14時半)という流れでして急げば自宅に16時前には帰れました。

 当然(?)、真っ直ぐ帰るわけも無く、昼から営業している飲み屋さんや、知り合いのお店の仕込み時間にお邪魔して飲んだりしてました。早くから飲む分、早く寝ますけどね!!

 とても楽しい仕事だったのですが、ちょっとした事があり、半年で辞めなくてはならなくなってしまいます。これは本当に残念でした。

(25)につづく。


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