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「冒険はしないんですか?」昔、そのようなことをきかれました。

高校生の頃。
登校拒否をしていた。

登校拒否をする人を
対象とした、カウンセリングがあり、
何回か通った。

電車で家から
その場所まで
一時間半はかかったと思う。

人に会うのがしんどくて
人と同じ空間にいるのが
しんどくて

でも基本。
人も人間も
好きで
多分
自分自身に
疲れていたのだと
おもう。

電車で
独りで行くのは
家を出る前から
勇気がとても必要だった。

でも
ずっと
家に
閉じこもって
いたので

ドアをあけて
外に出て
自転車をこぐ頃は

清々しい気分になっていたから
不思議だった。

電車は
人が乗っていたので
怖かった。

人が
人のことを
怖いと
想うことほど
怖いことは
ないと感じていたので

自分では
人のことを
怖いと
想いたくは
なかったが
怖いと
感じていた。

一回目は
母が
カウンセリングに
付いて来てくれた。

二回目からは
独りで
電車に乗って
通った。

数回だけ
通った。

先生は
若い
大学の先生で
男性の先生だった。

いつも
私は
無難なものを
選んでいた。

当たり障りのないもの。
そして、
何の変哲のないもの
変化のないもの。
しんどくならないようなもの。
私が
選ぶのは
そのようなもの
ばかりだったと想う。

二回目か
三回目の
カウンセリングの時

先生は
「冒険をしないのですか?」
「冒険をしてみたら?」と
おっしゃった。

私には
新しい言葉だった。

自分の毎日から
冒険に当てはまるものなど
少しとしても
存在してなかったと
想ったからだ。

不思議と
イヤな感じも

怖い感じも
なかった。

私は
先生がおっしゃった
「冒険」
という言葉を

何度も
気がついたときに
繰り返していた。

頭でっかちな
頭で
「冒険」について
考えたりも
していた。

危険ではない
命が大丈夫な
冒険なら
してみたいなと
私の
「冒険」は
そう決めた!

現在は
楽しい方に
進むのが
私の「冒険」だ。

学生の頃
カウンセリングは
三回だけ
してもらったと想う。

「冒険」という言葉を
プレゼントしてもらっていた。

素敵な夢を見たように今を生きて行きたい。