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ブランマンジェ


ブランマンジェ(blanc-manger)とは、「白い食べ物」という意味。
アーモンドの香りをミルクに移してつくるのが原型となります。今は、何かしら香りを移して、おおよそ、白っぽく仕上がるようにすれば、ブランマンジェと言って良いのではないでしょうか。「パンナコッタ(バニラのパンナコッタ)」を読んでくださった方用に、似たような印象のブランマンジェをセットにしていただき、違いを理解し、好みのお菓子づくりに活かしてもらえればと思い書いています。
今回は、パンナコッタ同様に幅の広いものに合うベースとなる「バニラのブランマンジェ」をつくりましょう。パンナコッタと比較しやすいように、基本をバニラのブランマンジェとしています。そのバニラと元祖ブランマンジェのアーモンドのブランマンジェ、その他のフレーバーを4種類、ご紹介します。合わせて6種類のブランマンジェなります。

「パンナコッタ」と「ブランマンジェ」は、どこが違うの?

パンナコッタは、基本、ミルク味が基本であるため、香りをつけないといけないわけではありません。「煮たクリーム」という意味であるくらいで、生クリームを泡立てることもせず、そのまま、ゼラチンで固めたお菓子になります。
ブランマンジェは、「白い食べ物」という意味であるくらいですから、ほぼ、白い仕上がりであることと、アーモンドの香りを移してゼラチンで固めることが最初にありましたので、香りを意識することが条件だと私は思いますし、そのようにお菓子の世界では認識されています。ブランマンジェは、生クリームを少し立てて加えることもあります。軽い口当たりにするためですが、泡立てるのは少しです。これをもったりするまで立ててしまうと(5〜8分立てにしてしまうと)それは「ババロア」です。これを「ふわふわのブランマンジェ」というのはダメです。そうでなければ、差がなくなってしまいます。さらに、ババロアよりも空気を含ませたり、その他の方法で泡を食べているかのように軽くしたのが「ムース」になります。
パンナコッタ、ブランマンジェ、ババロア、ムースの順番で軽くなっていきます。


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食感の選択として2つの方法がある。
1. 生クリームをそのまま入れて、ツルッとプルっとしたものにする。
2. 生クリームを軽く泡立てて、ふんわりしたものにする。


1と2のメリットとデメリットは、

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