見出し画像

once upon a time in fussa

直訳すると昔々福生では、となるが実は福生は歴史がかなり浅く、まだ正式に誕生してから50年くらいだそうだ。僕が子供の時、30年くらい前と今では大分様子も変わってしまったが、頼りない記憶を何とか掘り起こして、書いてみよう。

福生は横田基地が面積の3分の1を占めていて、東京のアメリカと言われてるくらい外国人が多く、僕が小学生の時も友達はほとんど外国人だった。

いつも最新のゲーム機を持っていたフィリピン人ハーフの高浪マークフレデリック君、猿を越える運動神経を持っていたペルー人の比嘉ファン、ルイス兄弟、そして線路に置き石をする事を何よりの楽しみにしていた悪童ブラジル人の野村君等、今思えば個性豊か過ぎる友達に囲まれ小学生時代を過ごしてきた。

中でも高浪君とは仲がよく、ほぼ毎日のように家に遊びに行き、最新ゲームを楽しんでいたのだが、、

そんな高浪くんの父親(日本人)がかなり強烈で、見た目は岸部一徳にそっくり、当時の自分から見ても駄目駄目感が凄まじく、うちらがいる前で台所でシャンプーを始め、シャンプーしながらフライパンで直でインスタントラーメンを食べるという、原マスミの夢の4倍の歌詞に出てくる「キッチンで頭を洗わないでね〜」を聴く度にこのお父さんを思い出してしまい、間違っても台所でシャンプーだけはしないようにしようと、子供ながらに心に誓ったのであった。

そんなこんなで愉快な子供時代を過ごしたのだが、福生はなんといっても大人になってからが面白く、うちらもチキンシャックにはお世話になってるが、特に60,70年代のロック好きにはたまらないヒッピー文化的なものが栄え、山口冨士夫、大滝詠一、リリーフランキー等、名だたるアーティストが福生を愛しその痕跡や音楽を残した。

最近やっとコロナの状況も少し落ち着いてきたが、またごちゃごちゃした灰汁の強い福生が戻る事を祈るばかりだ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?