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『ナイルパーチの女子会』と人付き合い

『ナイルパーチの女子会』/柚木 麻子

友人に勧めた本のひとつです。

読んだ後の衝撃がすごくて、しばらく他の本を読むことができませんでした。

友人に、なぜこの本がおすすめなのか聞かれたのですが、具体的に説明することができず、そのときは「ナイルパーチの女子会現象」に陥ることがある、と言った記憶があります。

決してハッピーエンドで、とかではなく、えぐってくるのです。

このえぐられる感覚はデジャブ。

かつて経験したことがあるものなのです。

おそらく、コミュニケーションの欠落です。

具体的に言えば、人との距離の詰め方。

そして、相手に対する期待とその結果についての自分の言動、思考。

私は、自分がこのふたつのことを思い出し、えぐられていたのだと思います。

女子特有の小学生くらいからの人間関係とか。

恋愛諸々とか。

幸い、人間関係には恵まれてきたと思っていますが、それでもうまくいかないときはある。

いろいろなことをすべて自分の中で処理してしまおうとする。

だから、何かあったら言ってねと言われたら、本当にいろいろ話してしまう。

相手から、自分が期待していた回答や行動が得られなかったとき、うまく処理することができない。

例えば、自分は責められている、嫌われたんだ、と被害妄想に走ってしまうことが多い。

うまく距離がつかめず、相手を困らせてしまうことも。

ある意味、依存です。

そして、それに気づかないのです。

自分が傷つくだけで済む話ならともかく、それが爆発して、結果周りに迷惑をかけることもあります。

相手が何を考えているか。

そんなことは人間誰しも分かりはしませんが、自分が相手だったら、と考えると、少し客観的に見ることができる。

そうやって「相手を見ること」をちゃんとやっていけば、「ナイルパーチの女子会現象」に陥ることも少なくなるのではないかと。

この作品で、改めて人との付き合い方を考えたのでした。


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