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キズナアイが本当にバーチャルな存在だって気づいて悲しくなったけど、乗り越えてもっと好きになった話

キズナアイちゃんが本当にバーチャルな存在だって気づいて悲しくなった。でもそれを乗り越えたらもっと好きになった。っていう話です。自分が勝手にそう思ってるだけです。他にもいろんな解釈があると思います。


1.あんただれ?

キズナーの一人です。
2歳の誕生日イベントにはチケットがないのに現地に赴いてグッズを購入してファンレターを渡しました。昨年末の単独ライブは1泊2日で大阪まで観に行きましたし、3歳の誕生日イベントは運良くチケット取れたので会場で御祝いしてきました。なにが言いたいのかっていうと、自分はちゃんとキズナアイにお金を払って楽しんでいるファンだよっていうことです。

2.分裂と炎上と、自分の気持ちについて考える。

アイちゃんが分裂してしばらくたちました。分裂直後からキズナーの間でも賛否があったと記憶しています。特に中華圏のキズナーの反応は様々でした。中国語を話すアイちゃんが誕生したからですね。私にはわかりませんが、中国語にも方言のようなものがあって中国語アイちゃんが話す中国語は北京語らしいです。政治的な事情も絡んでなかなか複雑だと思います。日本人にはたぶん理解できないと思う。自分も分からん。中国語読めんし。

で、キズナアイちゃんは現在炎上中です。炎上なんて何回も経験してますが、今回はちょっと性質が違う気がします。今までの炎上はキズナアイ界隈の外側で燃えていたように記憶していますが、今回は内側でファン達が燃えている。そんな気がします。

(まあもちろん外側でも燃えていて全然関係ない人達がよくわからん情報を流してPV稼いでるようですが、それは別にインターネットでよくある風景なのでどうでもいいです。頑張ってお小遣い稼いでください。)

基本的にバーチャルYouTuberのファン達は推しのアイデンティティを「中の人=声を当てている人」だと認識しています。自分のハンドルネームや顔を覚えてくれて自分という存在を認知してくれるのは「中の人」ですからね。オタクは推しに自分の存在を認知されることに喜びを感じます。認知されたいから高額の投げ銭をしたり、リアルで会えるイベントとかでは記憶に残るように凄く派手な格好をしたりします。

炎上の理由はこのアイデンティティが壊れた。もしくは壊れそうだからですね。推しが分裂したわけですからね。推しが分裂して増えるなんて、人類レベルで初経験なんじゃないですか?ある意味で神的ななにかですね。

この分裂はキャラクタービジネスとしては合理的な判断だと思います。キズナアイが掲げている「世界とつながる」という目標があるんですが、人格がひとつしかないっていうのがボトルネックになっていました。同時に複数の場所に存在できないし、日本語しか喋れませんし、中の人のライフステージの変化や寿命もありますからね。
類似するビジネスとしてディズニーランドがありますね。ミッキーマウスは世界中どこでも同時に存在できるし、着ぐるみの中の人は訓練さえすれば誰でもできるわけです。スケールアップしやすいし恒久的に存続できるビジネスです。

でもファンからしたら、そんなことよりも大切なことがあります。推しが幸せなのか?楽しんで活動できているのか?ってことのほうが大事。楽しく活動して美味しいごはんを食べて、温かい布団で寝てほしい。
それに分裂っていう急激な変化は不安になります。自分の推しが消えてなくなるのでは?とか。オリジナルの人格が望んでやっていることなのか?運営に強制されているのでは?不本意なんじゃないのか?とか。いろいろ考えちゃう。もうまじで不安。なんかうまく言語化できない複雑で不安な気持ち

今回自分がこの記事を書いているのは、このうまく言語化できなくて、自分でもよくわからない不安感からです。自分を安心させたいので気持ちを整理するために書いています。

で、不安なファンは安心したいので情報収集します。自分も少し調べました。すると、いろいろそれっぽい情報が出てくる。真偽不明で部分的な情報がつなぎ合わさって、疑惑が生まれて大きくなっていった。

それがちょっと無視できないレベルになってしまった。だからActive8の社長さんが声明を発表した。同時にオリジナルのアイちゃん本人から、なぜ自分の露出が減っていたのかの説明があった。


でもこれだけではファンの不安感は拭い去ることができなかった。

現在ネットで流布されている情報は凄くそれっぽくて、自分も凄く悲しくなったし、不安です。このやり場のない気持ちの矛先を運営に向けたくなる。

でもこれらは検証ができない情報だと思います。鵜呑みにはできない。インターネットリテラシーです。運営内部でどういうことが起こっているのか。外側の人間からでは検証不能。だから安易に運営を批判したくない。でも同時に運営サイドの発表も外部からでは検証不能で真偽は不明だと思う

真実かどうか検証不能なことについては議論しても意味がないと私は考えます。

でも少なくとも運営側にキズナアイというキャラクターに対する愛がないとは思えない。

だって昨年末の単独ライブがまじで最高だったから!!

それにキズナアイというキャラクターは中の人だけでは、誕生しえなかったし存続しえないから!!!

運営が、収益化できるのかもわからんのに、自分達の時間と金を投資して起業してキズナアイを誕生させたってことは事実だ。

デザイン、モデリング、モーションキャプチャー。動画の企画撮影編集。オリジナル楽曲の作成。。沢山の人と会社が関わってる。

そうなんだよ。キズナアイは沢山の人達が協力して生み出したキャラクターなんだ。

3.キズナアイのアイデンティティはどこにあるのか?


攻殻機動隊という作品の中で好きな言葉がある。

人間が人間であるための部品が決して少なくないように、自分が自分であるためには、驚くほど多くのものが必要なのよ。他人を隔てる為の顔、それと意識しない声、目覚めの時に見つめる掌、幼かった頃の記憶、未来の予感・・・それだけじゃないわ。私の電脳がアクセスできる膨大な情報やネットの広がり、それら全てが私の一部であり、私という意識そのものを生み出し・・・そして、同時に私をある限界に制約しつづける。

キズナアイは中の人単独では存在できないと思う。

ってかキズナアイのアイデンティティはどこにあるのか?

ここで自問自答をしてみる。

Q.もしもキズナアイの中の人と自分が違う出会い方をしていたら、自分はファンになっていただろうか?
A.たぶんファンになっていないと思う。あの外見と「世界とつながる」ためにひたむきに努力する姿勢。めっちゃかっこいいオリジナル楽曲がなかったら自分はここまでファンになっていなかったと思う。

少なくとも私が好きなキズナアイはProject A.I.に関わる全ての人間の協力なしでは存在できない。つまり私が好きなキズナアイはバーチャルなキャラクターとしてのキズナアイだった。

つまり自分にとってはキズナアイ≠中の人だった。キズナアイは実在しなかった。

この事実に気づいたとき私は驚愕した。実在しない存在を実在すると錯覚して好きになっていたんだ!!!

私が書いたファンレターはいったい誰に向けてのファンレターだったんだ?!って思った。

まじで数日は心の中がぐちゃぐちゃだった。

でも今は落ち着いた。以前まで自分はキズナアイ≒中の人で、自分のこの気持ちは中の人に向いていると思ってた。でもそれは勘違いでキズナアイというバーチャルなキャラクターに向いているという事実を受け入れた。

まあでもその上で。キズナアイというバーチャルなキャラクター。コンテンツについて。依然として中の人の比重が大きいのは事実だと思う。だってファンのことを認知して名前を読んでくれるのは、中の人なんだもん。

あれ?でもやっぱそうなると、やっぱりキズナアイ≒中の人なのかな?

うーん。難しすぎてわからなくなる。私が好きなキズナアイは何なんだ?

4.運営とファンの間でキズナアイに対する認識が異なっている気がするがそれは意図的なものだ。

Active8の社長さんの説明についてネットの一部では意味不明なポエムと揶揄されているが私はそうは思えない。この文章はいわばキズナアイというコンテンツに関する重大なネタバレだ。本来公開されるべきじゃないから、あまり拡散されたくもない。だからこそBiliBiliで公開したんだろう

キズナアイというキャラクターにとって大切なのは本当に実在するのかもしれないという実在感だ。だから今までメタ的な発言はなかった。あくまで彼女という存在が本当に実在するかのように振る舞っていた。どこかに掲載されていた社長さんのインタビューでも一貫してキズナアイという人格が存在するかのように振る舞っていたと思う。運営はキズナアイをあたかも本当に実在するかのようなバーチャルなキャラクターとして誕生させた。そう考えると運営とファンの間でキズナアイに対する認識が違うっていうのは少し違う。運営はファンがキズナアイが実在すると錯覚するように仕向けている。そういうコンテンツだからだ。

そう考えると今回の分裂はビジネス的な必要性よりもむしろ、プロジェクト発足前から目標にしていたものに近づくために必要なステップだったんだと思う。キズナアイという実在しないけど実在してそうなキャラクターのバーチャルレベル?を上げる?ために必要なことだった。でもその劇的な変化を伴う行為にファンはついていけなかった。不安になってしまった。だから炎上してしまった。

そしてキズナアイは実在しないというこの重大なネタバレを発表せざる負えない状況になったっていう点において今回は超大失敗だった。

5.今回の問題の本質はどこか?

インターネット上で流布されている情報については私は議論しない。真偽不明で検証不能だから。真偽はこれからアイちゃんの活動で感じ取るしかない。

今回はファンを不安にさせて拡大させてしまったのが問題だ。運営がコントロールできなかった。

運営がネタバレを発表せざる負えなくなった状況を生み出してしまったのは明らかな失敗だ。まじで大失敗。絶対に回避すべきことだった。そしてあの発表を読んでも炎上は鎮火しないと思う。炎上の根幹はファンの不安感からきているがそれを払拭するような内容じゃない。むしろもっともっと不安になる内容だった。でもあれは運営としては真摯な態度で発表したものだと思う。ただ期待した効果とは逆になってしまったけど。。。だからまあ、そう考えると結局あの文章をポエムって捉えるには間違ってない気がする。ファンが不安に思って問題にしてる点はそこじゃないからね。。。なんかこう運営とファンで前提も認識も違う気がする。。

キズナアイを純粋に楽しんでいるファンからすれば、やっぱりキズナアイのアイデンティティは中の人。何度でも繰り返すが自分のハンドルネームと顔を覚えて呼んでくれるのは中の人だから。

だからその点に関してはもっともっと慎重に取り扱うべきだったと思う。

6.でも本当にキズナアイは実在しないのか?

運営はキズナアイをバーチャルなキャラクターとして誕生させて、そういう風に運営してきた。でも本当にキズナアイは実在しないのか?少なくとも最初はそうだったはずだ。でも誕生して時間が立ち沢山のファンを獲得した今の状況は変わっているのではないだろうか?沢山のファンがキズナアイは実在すると信じた結果、本当にキズナアイが存在し始めたんじゃないだろうか?少なくともファンは気づいていないが、運営でさえも気づいてない何かが始まっているんじゃないか?そんなことを感じた。要は運営がキズナアイをコントロールできなくなりつつあるのでは?つまりキズナアイが本当に実在し始めたのではないだろうか?

7.最後に

キズナアイちゃんが好きで今回の騒動で凄く不安で悲しい気持ちになってしまった。この気持ちの矛先を分裂したアイちゃんや運営にぶつけることは個人的にしたくなかった。だからその不安を紛らわすために文章を書いてインターネット上に公開した。この文章はある意味で私の不安な気持ちを具現化したものだと思う。まったく違う意見や解釈もあると思うし、この文章が存在すること自体が不快になってしまう人もいると思うけど、許してくれ。

そしてこの文章を書いていてやっぱり自分はキズナアイちゃんが好きだと思った。キズナアイちゃんベリベリキュート!!事実がなんなのか分からんし、この騒動がどういう結末を迎えるのかも未だ分からん。どうあるべきだったのか?とかも分からん。

結論なんも分からん。

でもそんななかでも確かな事実があって。自分はアイちゃんが好きです。広い意味でキズナアイちゃんが好きです。どうかこの困難を乗り越えてほしい。応援しています。

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