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O(お仕事したくない)L(レディ)、瀬戸内国際芸術祭へいく

O(沖縄のほうが逆に涼しいのではないかと思う)L(レディ)、略してOLです。私は実家を出た時から、私の知っている涼しい夏は死んだものと思って暮らしています。

ところで瀬戸内国際芸術祭に行ってきたのでそのお話をしますね。
正確に言うと春会期と夏会期の間だったんだけど、行ったということにしてください。

関西に行くことになったとき「瀬戸内国際芸術祭に行けるじゃん!」と友達に教えてもらってから絶対に行くと決めていました。東京から行くより近いもんな!

さて瀬戸内に行くということを漠然と決めてはいたものの、どうやって行こうかな~というのは考えあぐねておりました。
せっかく海に近いところにいるので、いつもなら絶対使わないルートで行きてえな……なんか……船とかさ……と考えていた時見つけたのが、神戸-小豆島-直島を結ぶフェリーです。


公式サイト上にうどんに通じる電話番号が掲載されているのが気になる。
うどんに電話かけたことある?

これを友達に伝えた時の会話です。

なお、今回の行動プランとしては直島ライン公式サイトに掲載されているお勧め日帰りルートをまるっと採用しました。直島に約7時間滞在できるという算段の日程です。
もしこの日程で行こうかなと考えている人がいれば参考にしてください。なるかはわからない。

ルート概要:
神戸1:00発→小豆島・坂手7:15着のジャンボフェリー
坂手7:40発→直島(本村)8:58着の高速船
直島(本村)15:55発→坂手17:15着の高速船
坂手17:45発→神戸21:00着のジャンボフェリー

■25:00・ジャンボフェリーの夜行便に乗ったよ

JR三ノ宮駅の近くにフェリー乗り場まで行くバスの乗り場があります。ちょうどその日の深夜便は野球観戦終わりの阪神ファンの人が多く、また大雨に振られた後だったので不思議な熱気と湿度がすごかった。

ちなみにフェリーは電話で予約したんだけど、電話口のお姉さん(日本語で会話したけどもしかしたらうどんだったかもしれない)には「窓口で予約してるって言えばいいよ」と言われてました。不慣れで窓口のおじさんには「よ、よやく……直島ライン……」しか伝えられなかったのですがなんとかなります。


■9:40頃・直島に着いたよ


おはよう直島!
8:55着予定でしたが、40分ほど遅れてました。なんか潮の流れとかで遅れることがあるらしいです。

フェリーの中で眠れなくって、船中でストロングゼロをキメて無理やり寝てみたところ若干二日酔い気味で上陸しました。真似しないほうがいいです。素直に目を閉じてただじっと過ごしたほうがまし。


高速船に乗り継ぎをするために一瞬下りた小豆島。


■9:30頃 バスに乗って地中美術館へ

直島滞在のメインイベントこと地中美術館へ向かいました。
地中美術館のチケットは現地購入ではなく事前にネット予約が必要だから気を付けてね。

直島の港の近くの「農協前」というバス乗り場でバスを待っていると、時刻表にはのっていないものの臨時便がジャンジャン出ていて、比較的簡単に移動することができました。(バスの時間は調べておくにこしたことはないよ)

地中美術館は受付と建物が少し離れており、美術館の建物へ向かう道中にはモネの睡蓮の絵を模した池があります。地元の方らしきおじさんが池の脇の花壇を整備していました。
「モネをたくさん持っていってね」とのこと。睡蓮のイメージを抱えながら美術館へ向かいます。

地中美術館は「自然と人間を考える場所」として、2004年に設立されました。瀬戸内の美しい景観を損なわないよう建物の大半が地下に埋設され、館内には、クロード・モネ、ジェームズ・タレル、ウォルター・デ・マリアの作品が安藤忠雄設計の建物に恒久設置されています。地下でありながら自然光が降り注ぎ、一日を通して、また四季を通して作品や空間の表情が刻々と変わります。アーティストと建築家とが互いに構想をぶつけ合いながらつくり上げたこの美術館は、建物全体が巨大なサイトスペシフィック・ワークといえるでしょう。(地中美術館公式サイトより)

入口から館内まで、屋根のない廊下がつないでいるのを据え置きの白いビニール傘を差して歩いたり、三角形にぽっかりと空いた蛍光灯みたいに白い曇り空を眺めたり、途方もなく静かな階段を上ってみたり、美術館を歩いているというよりダンジョンを進んでいる気分だった。「ゼルダの伝説ー地中美術館とモネの部屋ー」って感じです。

そうかと思えばサイケデリックに紫からオレンジ色に変化する光の中に飲み込まれて己の輪郭がぼやける体験をしてみたり、丸くて小さい清潔なタイルの敷き詰められたモネの部屋で睡蓮と対峙してみたり、自分がどこをどんなふうに歩んだか意識しないうちに、気づくとスタート地点に戻っていて狐につままれたような心地でした。


一息ついて食べたお肉。おいしかった。このカフェから見る直島を取り巻く海もよい景色でした。
この日は天気がよくなかったのですが、霧雨に包まれる地中美術館はそれはそれで不思議なダンジョンめいていてよかったです。


■14:00ごろ家プロジェクトと安藤忠雄美術館を見たよ

再度バスに揺られて港付近に戻ってきました。残りの時間は家プロジェクトを見て回ります。

家プロジェクトは直島・本村地区において展開するアートプロジェクトです。「角屋」(1998年)に始まったこのプロジェクトは、現在、「角屋」「南寺」「きんざ」「護王神社」「石橋」「碁会所」「はいしゃ」の7軒が公開されています。点在していた空き家などを改修し、人が住んでいた頃の時間と記憶を織り込みながら、空間そのものをアーティストが作品化しています。地域に点在する作品は、現在も生活が営まれている本村を散策しながら鑑賞することになります。その過程では、場所の持つ時間の重なりやそこに暮らす人々の営みを感じることでしょう。生活圏の中で繰り広げられる来島者と住民との出会いにより、さまざまなエピソードを生み出しているのもこのプロジェクトの特徴です。都市と地方、若者とお年寄り、住む人と訪れる人とが交流していく中で生まれる新たなコミュニティの在り方を提起する契機になったこの有機的な取り組みは、日々変化しながら進化を続けています。(ベネッセアートサイト直島 公式ページより)

予約が必要だった「きんざ」以外を回りました。
この辺は結構必死に回っていたので写真を残しておりません。

護王神社の地下へ行く途中で波の音が聞こえてきた。本当に海が近い。


野生の草間彌生。「令和」と書くこの無邪気さ。


■15:55 ジャンボフェリーで神戸に戻るよ

この巨大なカエルの卵みたいな待合所で高速バスの待ち合わせをして、帰路につきます。


ただいま小豆島。
こいつがぐるぐると小豆島を見渡していました。

■22:00頃・神戸に戻ってきたよ

ただいま神戸!帰りも潮の流れの影響で一時間ほど遅れて到着しました。
ところでジャンボフェリー乗ってるとずっと「ジャンボフェリ~♪」みたいな音楽が流れ続けるのあれなんなんですか?めちゃくちゃ耳に残った。

■行ってみた感想

ジャンボフェリーで弾丸日帰りで直島旅行、行けなくはない!
余裕のある方はベネッセのホテルに泊まって数日かけて美術館を巡るのもよいかと思いますが、神戸ジャンボフェリーが提案している日帰りルートもこれはこれで結構回れるので充実感があります。

20云年間ずっと山の中で暮らしていたこともあって、また東京も海沿いとはいえそこまで身近というわけではないので、海に取り囲まれていると低い島々の合間に水平線がずっと向こうまで続いているんだなあ、海に囲まれているんだなあと新鮮でした。そうだ私たち島国に住んでいるのだった。


また来るぞ。

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