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『ONE DAY ~聖夜のから騒ぎ~』 第3話「12月24日9時00分~10時04分」 感想


概要

放送局:フジテレビ系列
放送日時:2023年10月23日(月曜日) 21時00分~21時54分

脚本:徳永 友一
音楽:佐藤 直紀
主題歌:ミイナ・オカベ「Flashback feat. Daichi Yamamoto」 (ユニバーサル・インターナショナル)
プロデュース:成河 広明
演出:三橋 利行
製作・著作:フジテレビ

番組公式サイト リンク

感想

ええんか

 今回はレストラン編(『葵亭』でのやりとり)が中心。最初は「先代から受け継いできたそして現在のシェフがバカやってこぼしたデミグラスソースを使ったビーフシチューをどう間に合わせるか」という方向性だった・・・んですが、途中、キッチンアルバイトの細野一くん(演:井之脇海)の一言がきっかけで「どうやってお客さんにビーフシチューを頼ませないか」という方向に。いいのかそれで。洋食屋さんとしてのプライドとかないのか(後に反省するけど)。
 っていうか、ギャルソンの蛇の目菊蔵さん(演:栗原英雄)が即興で作った擬似デミグラスソース・・・そんなに不味かったんですか。あんなにお洒落な感じに作っていたのに。ソムリエールの竹本梅雨美さん(演:桜井ユキ)だって前回は「こんなお洒落な料理を食べられる奥さんが羨ましい」って言っていたじゃないですか。作り方の美しさと味は比例するとは限らないけど。悲しいなぁ。
 ・・・というわけで、「菊蔵さんがビーフシチュー以外のメニューに誘導する」という作戦に出ます。即興デミグラスを貶されたうえにこんなことをやる菊蔵さんの尊厳はボロボロ。が、時生シェフが"是が非でもビーフシチューを食べたいお客さん"を演じたために大喧嘩。はずみでヴィンテージワインが粉砕という二次被害。そりゃそうだ。何しろビーフシチューは『葵亭』の看板メニューなんだから、そういうお客さんは間違いなくいる。そもそも菊蔵さんと違ってどんなにさりげなくだとしても「注文を恣意的に誘導する」こと自体どうなんですかね(後に反省するけど)。今回の地方テレビ局編と併せて見ると、プライドとかプロ意識とかの面で実にいい対比です(よくない)。
 その後、菊蔵さんの過去とマナーに関する講釈を交えつつ、「お客様の食べたいものを食べさせないのは、重大なマナー違反じゃないのか」と面々を窘める時生シェフ。講釈の中にあった「マナーは人を不快にさせないためのもの」(言い換えれば「マナー違反の指摘であっても、人を不快にさせるのはマナー違反になる」)「気持ちよく食べてもらうのが一番のマナー」という言葉含め、よくぞ言ってくれましたと言う気持ちでいっぱいです。現実の失礼クリエイター、もといマナー講師を名乗る炎上芸人にも言って聞かせたい。料理人やデザイナーなどの"作り手"、野球の投手のような「自分が主体になれるポジション」だと、「"周囲の協力"や"相手"あっての自分」ということを忘れがちになって、自己満足に走る人は少なくないですからね・・・。
 とはいえ、デミグラスソースがない事実は変わらない。ならどうやって間に合わせるか・・・と思案していた矢先、最悪の展開が。なんと冷蔵庫の電源が抜けていて、食材がことごとく傷んでいたのです。ある意味このドラマ内で一番試練が降り注いでないですか、このお店。ドラマとはいえ、ここまで「泣きっ面に蜂」「踏んだり蹴ったり」という言葉が似合う状況もなかなかない・・・と思います。「踏んだり蹴ったり」どころか「踏んだり蹴ったり殴ったり叩いたり投げたり」位のレベルです。

 一方、逃亡者編と地方テレビ局編にも動きが。
 桔梗さんは、過去に自分が担当したニュースから自殺した警官の名字が"天樹"だったことを思い出し、天樹勇太(勝呂寺誠司の本名?)の父親と推測。諦めずに事件を追い回します。
 誠司は、アネモネの幹部と対面。安斎(演:米本学仁)や神林(演:一條恭輔)からよく思われていないことを目の当たりにするのでした。その傍ら、ミズキがボスの息子であるという新情報がさりげなく判明。第1話で誠司にある嘘をついたことと併せると、ミズキにも腹になかなか黒い一物を抱えていそうです。
 そして、ラストシーンでついに桔梗さんと誠司(勇太)が邂逅。逃亡者編については結構な急展開が待ち受けていそうです。

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