見出し画像

『仮面ライダーガッチャード』 第11話「キャッチ!スパイだ!?ライダー失格!?」 感想


概要

放送局:テレビ朝日系列
放送日時:2023年11月19日(日曜日) 9時00分~9時30分

脚本:長谷川 圭一
監督:福沢 博文
アクション監督:福沢 博文 (レッド・エンターテインメント・デリヴァー)
特撮監督:佛田 洋 (特撮研究所)

番組公式サイト リンク

感想

 前半のケミー集めはすごく癒やされます。虫取り網片手に森の中を駆け回ったり、UFO探知機を作ってレベルナンバー10のケミー・UFO-Xを呼びだそうとしたり、スパナさんに呆れられるくだりも含め、その姿はまるで夏休みの一幕
 この後の展開であまり暗い気持ちにならないためのちょっとした清涼剤…だとしてもしなくても、ホッコリすること間違いなしです。逆に「癒やしを返して😡」となったのは内緒だ。

 そして平成名物「上から目線な調査官」ツンデレ丸出しで助太刀する2号ライダー」です(ヴァルバラドは仮面ライダーじゃありませんが)。
 錬金連合からやってきた釘宮リヒト(演:本宮泰風)はとにかく横柄。(この手の作品のこの手の人物では恒例ですが、)宝太郎に対してダメ出しの嵐。宝太郎が(ケミーを友達と見なしているために)ケミーの力を引き出している状態を無視して、宝太郎にも錬金アカデミーにも上から目線で倦怠説教。錆丸先輩に対して言った「文句があるなら、自分の言葉で喋ったらどうだ」はぐうの音も出ない正論ですが…。
 普段は我関せずなスパナさんも「胡散臭い」と助太刀。実際胡散臭い…というか、彼も言った通り、「スパイ調査」の名目で来たにもかかわらず「宝太郎からドライバーを徴収すること」が最優先のようにしか見えない。まるで宝太郎のもとにドライバーがあると不都合(あるいは、自分が力を手にしたい)かのような…。
 ここまで胡散臭いと、「どうせスパイの正体も釘宮だろ」と思うでしょう?
 しかし、スパイの正体は釘宮の助手・針馬汐里(演:吉良彩花)。釘宮調査官の言動はミスリードでした(ついでに"スパイ候補"から"単なる嫌な奴"に格下げされました)。思えば、彼がスパイであるという証拠や伏線になりそうな描写はありませんでしたね。口癖も助手であれば把握済みですし。欲を言えば、空間転移みたいな錬金術など「スパイが針馬だったという事実やその裏付け」についてもう少し伏線が欲しかったとは思いましたが。

 一方で、冥黒の三姉妹にも何やら動きが。
 電撃とも液体とも分からぬものをドバドバ出しながら"ドライバー"を製作。闘志メラメラのラケシス、クロトーを抑えつつアトロポスが呟いた台詞は「まずはやるべきことがあるんだ」「楽しい楽しい"実験"だよ」。はい、不穏な予感しかしません。かつてりんねがアトロポスに「攻撃するなら錬金術師だけにして」と(彼女自身は「一般人を巻き込まないで」という意味で)言ったのが、(アトロポスは「錬金術師なら攻撃していいよ」として受け取った…みたいな感じで)ここで活きてくるのでしょうか。最悪な形のアン○ャッシュとしか言いようがない。
 そして富良洲高校に侵入した三姉妹。りんねに接触するアトロポス。錬金術師は攻撃する気満々の彼女。案の定でした。ヴァルバラドと交戦してすぐ撤退したアトロポスでしたが、去り際に「これから起こることは全て、君のせいだよ」と言う置き土産をりんねに残しました。演者の沖田絃乃さんはまだ10歳にも満たない子供(2014年生まれ)なのに、このどす黒さというか悪辣さというか…。役者さんって凄い。

 相手方の役者が揃ってきた今回。なぜ針馬が"冥黒の三姉妹"のスパイになったのか、なぜ"冥黒の三姉妹"は九堂親子を狙うのか、三姉妹が製作したドライバーはどんな仮面ライダーになるのか。明かされるのは次回以降に持ち越しです。

この記事が参加している募集

テレビドラマ感想文

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?