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『王様戦隊キングオージャー』 第39話「ンコソパ頂上決戦」 感想


概要

放送局:テレビ朝日系列
放送日時:2023年12月3日(日曜日) 9時30分~10時00分

脚本:高野 水登
監督:上堀内 佳寿也
アクション監督:渡辺 淳
特撮監督:佛田 洋 (特撮研究所)

番組公式サイト リンク

感想

全力と本気の死闘

 「俺らが生きてられんのはアイツらがふざけてるからだ。何かの気まぐれで本気出してきたら、地球は簡単に滅びる。」
 開幕早々ヤンマ総長が放った言葉は、メインターゲットのちいとも子供たちからしたらショッキングな言葉でしょう。でもそれは事実。少なくともイシャバーナゴッカンを奪還した時については「五道化が本気を出していない状態でようやく互角」と言う状態なのは火を見るより明らかです。
 その打開策として、論理が飛躍した仮説ながらも"オージャカリバーの秘めた力"を提唱。反動は大きそうながらも、宇蟲王一味を倒す可能性に賭けてきます。
 一方のダグデドは"お片付け"が一向に進まない五道化どもに「遊びってのは、真面目にやるから面白いんだろ!」とまあまあの正論でパワハラお説教。
 いよいよ、本気同士の戦いです。

 ウルトラコンピューター"天上天下唯我独尊"(もしくはそのダミー)を持って分散し、城を目指す王様戦隊。対峙するは「今日は真面目」な五道化。腕の巨大化や破壊光線など今まで見せたことがない技を使い、ほぼ一撃で王様戦隊を戦闘不能に追い込んでいることからもその本気度合いと強さが伺えます。
 ヤンマ以外の持つダミーは粉砕されピンクの○ンコが出てきて、残るヤンマの持つものもヒルビルに破壊…と思いきや、それもダミー。本物はシオカラに持たせて目的達成。自分含め王様を囮にして、民に"本物"を託すその姿は、民への信頼の表れと言えるでしょう(かつて一人のために国を捨てた事への償いもあるでしょうが)。

 満を持して"隠しコマンド"を解除した王様戦隊。体から角や羽、針など各シュゴッドのパーツを生やしたその姿(オープニングのサビ入りで見られるアレです)は、さながらシュゴッドが直接力を託したかのよう。五道化と1対1で渡り合うだけでなく、ミノンガン、カメジム、グローディの力を吸収したゴーマに対しても優勢に立つなど、その力は今までとは文字通りレベルが違いました。この時点でゴーマにフラグが立っている気がしないでもない。
 そして負けを認め、命乞いするヒルビル。ヤンマの「洗脳を解いたら考えてやる」という言葉に従って解除するも、当然死を持って償わされることに。ゴーマに助けを求めるも、彼は「拙者には関わりないこと」と退散。洗脳を解かされ、命乞いは通じず、仲間への助けも届かない。人を洗脳し、気の向くままに操り弄んできた彼女にふさわしい、残念でもないし当然、因果応報な最期と言えるでしょう。

 …と思いきや、何故か"入れ替わりの術"を使ったゴーマが彼女と入れ替わって死ぬことに。立てたフラグを拾い集めました。
 なんとこれ、ラクレスの策略。しかも彼はカグラギ殿ともつながっている模様。「ヒルビルの洗脳能力には近い道がある」という台詞数多の搦め手を持つゴーマを亡き者にさせたあたり、彼に代わって五道化入りしたことも含めてラクレスには何やら考えがある模様。
 今でも「ラクレスは(『NARUTO』に登場するうちはイタチのように)何らかの譲れぬ大義があって、"邪悪の王"を演じている」という路線を捨てていない僕にとってはかなり安心感のあるシーンです。その希望が自信から確信に変わりました。
 ダグデドがそれを見抜いているか否かが不安要素ですが…。


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