30話全成の確立のこと~鎌倉殿の13人を見たくそデカ感情を吐き出したい~

さて、引き続きに引き続き、鎌倉殿を見たくそデカ感情、略して鎌でか感情を吐き出していきます。

先週のほのぼのからの急転直下の地獄、30話全成の確率です。

あ、無論の如く超ネタバレなので見てから読んでください!




個人的には、頼朝死後割れていた北条の家族が再びまとまっていくさまが救いどころの回でした。

政子と実衣の和解のシーン、すごかったですよね。静かなのに、実衣の感情の変化と、ほぐれていくわだかまりが見えるようで。

登場当時から半分しか当たらないインチキ禅師として描かれてきた全成の法力炸裂の最後のシーンも圧巻。スタッフ全体で全成の死を描き切る気迫を感じました。

また、それを受けた実衣の台詞も圧巻。宮沢エマさんという女優さんの凄さを見ました。

というか、キャスト陣みんなすごいんですけどね、今回。

そもそも、やはり御台所には向かなかったんですよ、彼女は。

というか、政子のバランス感覚と並び立てると思った時点で、「御台所」という職掌の政子を見ていなかった証左なわけで。

逆にいえば、全成はどこのタイミングからか、「鎌倉殿」の職掌をやってのけていた兄頼朝のバランス感覚を思い知ったのではないか、と思うんですよね。

(多分僕が見逃しているだけで三谷さんどっかで書いてると思うんですけど。)

彼が生き残ってきたのは、頼家との後継者争いに敗れ、その後野心を見せなかったこと。小四郎の言うとおり「その気にならなかったからこそ」生き残ったのだと思うのです。

そもそも、後継者争いとても彼の野心ではなく時政の(むしろ牧の方の)野心によるもので、彼のものでもなく。

彼に叔父行家や、同様に僧として関わった文覚のような野心や下心があればもっと早くに潰されていたでしょう。

この彼を、鎌倉殿の身内である彼を利用し挙げ句死に至らしめた事こそが実は運営側からすれば大いなるルール違反だったのではないか、と思うのです。

比企、北条ともに。
(この個人的考察は、諦めの悪い男で詳述します)

そして物語は、佐藤二朗劇場、もとい、比企の乱を迎えます。

最後に、物語を通じてほっこりコメディリリーフとして作品を支えその見事な最期を演じられた新納慎也さんに、最大のリスペクトを捧げます。

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