20190518平安S(GⅢ)分析⑤サトノティターン

前走初重賞制覇。これまでとは違う一面を見せての勝利だった。

まずはその初制覇となったマーチSを振り返る。

中山ダ1800m 良馬場・時計かかる 5枠10番 1着
12.7 - 11.4 - 12.9 - 12.9 - 12.6 - 12.1 - 12.4 - 12.3 - 13.0

スタートはしっかり出たが、外の各馬が出していくのを見る形で控えた。中団後ろの中目で追走、3コーナー手前で外へ出して大外を追い上げて直線。序盤はじりじりとした伸びだったが、ラスト1Fで強襲。抜け出しかけたロンドンタウンを抑えての勝利。

もともとは鞭を打たれてヨレてしまい、調教再審査にまでなった馬。まだヨレるところはあるが、乗りなれた石橋脩騎手が右鞭を打ちながら左へ身を乗り出して矯正しつつ乗っての勝利。今回も継続騎乗なのでその辺は心配ないかな。
さらに今までデビュー戦以外は前目につける競馬だったが、後方へ控える競馬で結果を出せたのは大きい。競馬の幅が出た。

問題はこの馬の京都ダ1900適正。一見するとめちゃくちゃパワー系で”重たい”馬に見えるが、東京2100でそこそこ速い上がりを使えている。是政特別(1000万下)、晩秋S(1600万下)はいずれも東京2100だが、ラスト3Fで11秒台を刻むことができている。ただし晩秋Sは最後に強襲を受けているように、上のクラスでは大きな武器になるほどではないのかな、という感じはある。

本質は今回の中山で見せたような持久力勝負で上がりがかかる展開のほうがいいと思う。京都はコーナーが下り坂で、かつ直線平坦。ダートの中では速い上がりが求められる。ラスト1Fはさすがに落ちると思うし、そこで強襲してどこまで?という感じ。あとはポジショニングかな。今回どれくらいの位置を狙うのかが難しい。この枠順なら内の出方を見ながら選べる立場だし、ある程度出していく可能性はある。

とはいえ、京都重賞を勝ち切るタイプの馬ではないと思うし、チュウワウィザードやオメガパフュームといった強敵もいる。ヒモまでかな。

まとめ
・位置取りに幅が出た
・京都向きのトップスピードの質、という観点では一枚劣る
・乗りなれた石橋脩騎手は◎

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