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言ってしまった後悔と、仲良くなれたうれしさと。

「あなたの礼儀正しいところ、すごいなって思うけど、わたしは仲良くなりたいから、よそよそしく感じちゃうというか、ちょっとさびしくなる。極端に例えると、うちに遊びに来てティッシュ使うたびに『ごめんティッシュ一枚もらっていい?』って言われてるような…。うちはティッシュ、無制限使い放題だよ!」

こんな感じのことを、このあいだ言ってしまった。ほぼ日の塾で出会った、ちゃんと話すのが2回目のひとつ年下の女の子に。

責めるような言い方はしなかった……と思うけど、年上のひとにこんなことを言われるのは、どうなんだろう。うーん、言ってよかったのかと、後悔した。でも、そのすこしあとで彼女はこう返してくれた。

「そういうふうに言ってもらえたの、うれしかった」

もう、ほんとうに、そのやさしさと穏やかさに、びっくりした。それから、すこし彼女のわたしたちへの接しかたが変わった。敬語じゃなくなった。別れ際に家の場所を話すと、住んでる地域もとても近くて、お互いの家は徒歩で遊びに行ける距離だった。そんな彼女と昨日、ふたりで合わせて休みをとって、うちでゆっくり昼間から飲んだ。

彼女がとっておきの日本酒を持ってきてくれて、わたしは日本酒に合うであろう、ぬか漬けをたくさん仕込んでもてなした。きゅうり、かぶ、にんじん、アボガド、うずらのゆで卵、こんにゃく。定番と変わり種を両方用意した。一つひとつにリアクションをして食べてくれるのが、なんともいえない幸福感。
このあいだ朝渋のみんなで作った白味噌ときゅうりも出して。それから、手羽元の甘酢梅干し煮と、ひき肉と玉ねぎのスペイン風オムレツ、かぶの葉の柚子胡椒炒め。楽しみすぎて、いろいろ用意しすぎてしまった。(本当はもう一品用意していたけど、我に返って出すのをやめた)

贅沢な昼下がり。ほぼ日の塾のこと、暮らしのこと、仕事のこと、いろんな話をした。

夕方、休憩も兼ねて近所のお花屋さんにふたりでお散歩へ。そこであれもすてき、これもすてき、と言いながら、彼女に花を選んでもらって青い花を買った。じぶんで選ばない訳を「彼女に選んでもらうことで、この花があるあいだ、ちょっとうれしいから」と店主のおじさんに言うと、すこしおもしろかったのか、ピンクのガーベラを1人に1本ずつおまけしてくれた。いつものおまけよりも豪華だ。いやこれは、もしかしておもしろかったというより、彼女がかわいかったからだろうか?
ほくほく気分で家に戻って、花瓶に花を飾り、また飲む。


20時ごろには煎茶をいれて、ふたりで信玄餅を食べて21時に宴を締めくくった。2本のガーベラは、包み直して彼女に持って帰ってもらった。家に花があるっていうのは、けっこう良いことだから。

次は、日本酒の試飲会みたいなものに一緒に行くことになっている。

最初に書いたようなことを、わたしが言ってしまったことは果たしてよかったのか、というと、これは良くない。言いかたとか、もっと配慮したやりかたがあったと思う。ただ「仲良くなりたい」と言えばよかったのかもしれない。考えなしだったなあと思う。

その後悔もあらためて伝えたんだけど、彼女ははっきり言ってくれるひとがすきなんだと、けらけら笑っていた。

問題はありつつ、彼女と距離を近づけることができたのは、うれしい。もっといろんな話をしたい。彼女も帰り際に、「もっと話したい」と言ってくれた。

わたしの言いかたってやつを、どうにかしないとなあ。素直であまのじゃくな相反するふたご座を、乗りこなしたい。

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