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梅干しができあがりました。

かわいい梅干しさんができちゃいましたよ。

このお盆休み、台風が来たりもしたけど、なんとか梅漬けを干して、梅干しにすることができた。梅漬け(梅干しの干してないバージョン)はここ4年くらいつくっているけれど、梅干しははじめてだった。干すかどうかだけなのに。

とにかく手が抜きたくて、わたしは干さずにいたんです。

今年はほぼ日の「生活のたのしみ展」ですてきな竹ざるを買ったので、干してみた。とはいえひとり暮らしの狭いベランダ、無い知恵を絞った結果、こうなった。

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洗濯物を干しているピンチハンガーに、手ぬぐいの四角を竹ざるのベッドになるように挟む。その手ぬぐいの上に竹ざるを乗せて、風で飛ばないように洗濯ばさみで固定。これで案外うまくいった。

梅酢に浸かって柔らかくなった梅の実を、そっとジップロックから取り出して、竹ざるに横たわらせる。ふつうの梅の実が、かわいらしく見える。もうじぶんの子どもをはじめてのおつかいに出すような気分と言ってもいい。いや言い過ぎかもしれないけど、うん。

そうして三日三晩、干した。ときにはひっくり返して様子をつねにうかがう。「よかった、無事だ」と、そわそわ窓辺に近寄るたびに安堵した。

梅干しを漬けてるなんてすごいね、と言われるけれど、ジップロックで手軽にできるし、わたしは紫蘇さえも入れない「白梅干し」というシンプルなものをつくっているので、ほんとうに手間がかかっていない。

それにしても、天日干しって、どのくらい効果があるんだろうか。その疑問があったから、これまで干さずにきたような気もする。昆布みたいにカラカラに乾燥させて保存するわけでもない。

いろいろ調べてみたけど、天日干しする意味は、ざっくり以下の3つがあるとされている。

①日光による殺菌効果
②皮と実を柔らかくする効果
③余計な水分を飛ばして長期保存を可能にする効果

ひとにもよるのかもしれないけど、干した後、また梅酢に漬けて保存したりもするのだ。大きくは①と②が理由かもしれない。あと、味もまろやかになる……とか……?

そんなに変わるのかな? と懐疑的な見方をしてしまうじぶんはまだいる。めんどくさがりだからだろう。
殺菌といっても、わたしは万が一にもカビないよう塩分濃度を梅の重量に対して20%で漬けている。これは漬ける際のMAXとされている数字だ。かなりしょっぱい。そのぶん、日光に頼らなくてもカビる気がしない。柔らかくなるっていうのも、調べてもイマイチ根拠がよくわからなかった。

できあがった梅干しを去年の梅漬けと比べてみると、たしかに、去年よりも柔らかくしっとり仕上がっているような気がする。それに、紫蘇を加えていないのに、なんだか色もほんの少し赤みを帯びているような。塩分濃度が高いから、干し上がりは塩が表面できらきらしている。

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これを、もう一回梅酢につけて保存しているひともいる。ひとによるのかな?

来年は、同じようにつくって、干すパターンと干さないパターン、両方比べてみようと決めた。実験だ。こうして人間は梅仕事にハマっていくのかもしれない。

塩分濃度の高い梅干しは、当たり前だけどしょっぱい。でもそれがいい。甘い梅干しは好みじゃない。梅干しをそのまま食べることはあまりないから、甘くする必要性を感じないのだ。

おかゆに入れたり、だし汁に入れてスープにしたり、煮物に入れたり、梅干しひとつで料理の味をだいたい決められる。塩を入れる代わりに適量の梅干しを入れるだけでいい。ずぼらにぴったりだ!
ごはんをさっぱり食べたいときは、炊飯器に1合につき1個、梅干しを入れて炊いても手軽でおいしい。
包丁で叩いて、おかかと和えたりマヨネーズと混ぜたりすれば、食事のアクセントにうれしいソースにもなる。

さらには梅干しを漬けたときに梅から出た水分と塩が混ざりさった「梅酢」は、肉や魚の下処理に使うと臭みがとれるし、ドレッシングにしてもいいし、そうめんのつゆに少し足してもいいし、おにぎりを結ぶときに塩水の代わりに使ってもいい。

なんて興奮して書いていたら、酸味が脳内で再生されて、よだれが出てきた。口のなかが無駄にうるおっている。

暑い日が続いて、ちょっぴりへたれているけど、梅のチカラでそこそこ元気出してやってきます。

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