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運動会の匂い

ここ数日、どこからともなく漂ってくる「キンモクセイ」の香り。

この香りを嗅ぐとなぜだか決まって思い出す、小学生の頃の運動会。

10月と言えば運動会。
自分が子供の頃は決まってそうだった。

勉強は得意ではなかったけれど、運動だけは大得意。
とくに走るのは同級生の中でも1番速かった。(←ちょっと自慢)

そんな自分が唯一輝けるのがこの運動会。
小学生の自分にとって1年に1回、唯一自分の見せ場がある運動会は楽しみで仕方なかった。

当日になると朝早くから母はお弁当を、父親は張り切って良い場所で観ようとレジャーシート片手に早朝から学校へ向かう。
(それはさながら花見の時期の席取り合戦のよう笑)

本番が始まると最前列で応援してくれる家族が目の前に。

時には教わっていたサッカーのコーチまで駆けつけ、みんなで応援してくれた運動会。

子供ながらにそれはなんだか恥ずかしく、でも嬉しくもあった。

爽やかに晴れ渡った秋晴れの下ワクワクした気持ちで通った通学路、みんなとワイワイ食べたお弁当、一生懸命良いところを見せようとどこか気負っていたあの頃の自分が懐かしい。

そんな楽しかった思い出が蘇るキンモクセイ。

今日も運動会の匂いがする。

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