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[12]木枯らし吹きすさぶ夜に

咆哮し駆けめぐりうねる
         荒ぶる神

      冬の夜空を
      私の胸を


肩をすくめ背中をまるめて歩く一日だった。

あかりを消し頭から布団をかぶる。
はやく眠りに落ちてしまいたい。
疲れているはずなのに、
しかし、なかなか眠りは訪れない。

木枯らしになぶられて窓が音をたてる。
まるでそこに何かがいるようだ。
その行く先を辿ると、
冬の高く冴えわたる夜空を、
高く低くうねり駆けめぐる存在に出会う。

あれは、
咆哮する架空の生き物か。
雄叫びをあげる荒ぶる神か。

それは夜空を、
私の胸を駆け巡り、
咆哮が私を占領する。

私はただ、そのうねりと咆哮に身をゆだねる。

彼らは、私は、何を叫んでいるのだろうか。

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