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Beg For You/CharliXCX(A.G.Cook & VERNON OF SEVENTEEN Remix)[feat.Rina Sawayama]とは何だったのか

Vernonにおける音楽とは精神性だ。

そう感じてやまないのは彼のソロ曲である『Black Eye』の発表以降より強くなった。

彼の音楽について言葉を付随することはナンセンスなことかもしれない。
作品を通して「勝手に論じるな、ただ感じろ」と言われているような気もする。
それでも私はこの記事を書きたい。
なぜなら、彼の作品を語ることはVernonという人物自体を捉えることを意味すると思っているからだ。

今から綴る文章は作品を通じてVernonという人物の輪郭を捉えることを目指した、私的かつ単なる音楽好きの一人のCARATによるまとめであり、ここに書いてあること=事実ではない。
あくまでも私の地点からみた個人の解釈であることを最初にことわっておく。

それは突然Twitterで起きた

2022年2月のことだった。Vernonが以前より「好きなアーティスト」だと度々言及していたCharliXCX本人から、Twitterにてコラボを持ちかけられる出来事があった。

海外を中心に一部のCARATに激震が走った。私も当時、当該ツイートを見てスマホを放り投げ大声で叫んでしまったことをよく覚えている。
Vernonのリプライを今か今かと待つファンたちは、「#VernonWakeUp」とハッシュタグを使ってリプライを促すという、ちょっとしたネットミームにも発展した。weverse等で度々ネットミーム的な笑いを誘うVernonがVernonなら、ファンもファンである。

CharliXCXとは

「私は自分がメインストリームのトップ40の世界と、もっと左側のアンダーグラウンドな世界の両方に足場を持つ数少ないアーティストのひとりだと感じてるんだ」。
メインストリームとアンダーグラウンドに跨がって立つ、希覯のポップスターチャーリーXCXオリジナル・アルバム・ガイド|TURN

自身の立ち位置についてこう語るCharliXCXは、イギリスのシンガーだ。
ブリトニー・スピアーズやスパイス・ガールズに憧れを抱きつつ14歳の頃から楽曲を作り始め、MySpace(音楽を中心としたSNS)に曲をアップしたり、レイブでもライブを披露してきた、アングラシーンとも深い関わりのあるアーティストである。今は亡き気鋭のアーティストSOPHIEとのコラボや、別の記事で詳しく掘り下げる音楽ジャンル(「ジャンル」は適切な言葉ではないがここでは説明として用いる)hyperpopのキーになっているネットレーベル「PC Music」を設立した親友A.G.Cookによるプロデュースなどは、彼女の言葉通り「メインストリームとアンダーグラウンドの架け橋」になっている存在であることを示すひとつと言っていいだろう。また、SOPHIEをはじめ多数のコラボや交友関係から、クィアコミュニティーにも深い関わりがあることも示すことができるアーティストだ。

そんな彼女の音楽について、VernonはTEEN VOUGEのインタビューでこう語っている。

“It was a whole new world for me, really,” he says of discovering Charli. He takes a long pause to gather the right words. “I feel vulnerability, but at the same time, invincibility in her music. There’s something really beautiful about it.”

「それは私にとって全くもって新しい世界でした。」
彼はCharliの発見についてこう語る。そして長い沈黙の中言葉を模索する。
「彼女の音楽は脆く傷つきやすいものでありながら、しかし同時に不屈さを感じます。そこにこそ、実に美しいものがあるのです。」
(※意訳です)
Vernon of SEVENTEEN Talks Charli XCX, Hidden Messages, and Vulnerability|teen VOUGE

彼にとってのCharliXCX、あるいは彼女の音楽の魅力はこの言葉に集約されていると思う。

希望と絶望の狭間に立ち続けるCharliXCX。
矛盾も全て愛するかのような、彼女の脆く、しかしどこまでも強い歌詞やMVで魅せる姿。
単にエンパワーメントされることではない、社会に立ち向かうような現代が求め象徴する女性“像”を彼女は演じない。時にそんな姿を否定さえするような、波乱も愛も恋も性も勇気も憂鬱も全てその身体に宿して音楽に変える。
彼女がつくる血のたぎるような、しかしそれだけではない、時に見せるアイロニカルな、実験的ともいえる音楽の世界。自虐するかのようにポップなトラックに乗せて自身を笑い飛ばすようなニヒルな一面もある。

Vernonは、彼女のそんな音楽と、音楽を通した人物像に魅了されたのかもしれない。CharliXCXの音楽は、Vernon自身とどこか通ずるものを感じるのだ。
時に自分の過去を痛みごとさらけ出しながら、淡々と絶望を吐きながら、しかし世界を捨てないでいる人間くささ。Vernonが普段は内に秘め、作品の中で表現する世界にはそんな赤い色をした魂を感じるのだ。
一時期Vernonがインタビューの度に、またはアーティストプレイリストが更新される度に彼女の名を挙げていたことは、それだけ衝撃的な出会いであり、また強く共鳴した体験だったのかもしれないと想像している。

Rina Sawayama

Vernonがコラボとして参加した『Beg For You』は、もともとCharliXCXと親友であるRina Sawayamaによる共作の楽曲だった。
Rina Sawayamaは日本に生まれロンドンで育ち、現在もロンドンを拠点として活動しているアーティスト。自身がバイセクシュアルであることを公表している彼女は、大学で政治学を学びつつその時代にLGBTQ+コミュニティに出会ったという。
彼女はLGBTQ+の当事者でありイギリスで暮らすアジア人女性という立場から「アンチ・レイシズム、アンチ・ホモフォビア」を楽曲あるいは様々な発言で訴えかける、社会的メッセージ性の強いアーティストである。
昨年夏、日本の大型フェスであるSUMMER SONICに出演した際のMCも記憶に新しい。

「私がここで同性婚をしようとしたら、出来ないのです。なぜかというと、日本では禁止されています。G7の国の中でも唯一、そのプロテクション、LGBTQの差別禁止(を定める法律)がない国。同性婚のプロテクションがない国です。私は日本人であることを誇りに思っていますが、これはすごい恥ずかしいということです。私と、私の友だち、チョーズン・ファミリー(※)を受け入れて平等な権利を与えられるべきだと、平等な権利を持つべきだと思う人たちは、皆さん私たちと私たちのために闘ってください。LGBTの人は人間です。LGBTの人は日本人です。愛は愛。家族は家族です。一緒に闘ってください。よろしくお願いします」
【全文掲載】リナ・サワヤマが日本初ステージで同性婚の権利を訴える「LGBTの人は日本人です」

Beg For You(feat.Rina Sawayama)

CharliXCXとRina SawayamaのコラボとしてリリースされたBeg For Youは、2007年のダンスヒットチューンSeptemberの“Cry for you”をサンプリングした曲で、CharliXCXの現時点の集大成とも言えるアルバム「Crash」に先駆けて発表された。

そんな楽曲リリースの際、CharliXCX・Rina Sawayamaの2人はVOUGEのインタビューにてこう語った。

Two arguably left-of-center pop stars, one of them a member of the queer community and one an ally of the queer community, coming together on a track that’s paying homage to an iconic and nostalgic queer anthem via the use of an interpolation…it couldn’t be more perfect!

2人の中道左派であるポップスターのうち1人はクィアコミュニティーのメンバー(Rina)であり、また1人はクィアコミュニティーの味方(Charli)です。
これはアイコニックでノスタルジックなクィア讃歌に敬意を示すトラックです。これ以上完璧なことはないでしょう!
(※意訳です)
Diary of a Pop Star: Charli XCX Takes Us Behind the Scenes of Her New Video With Rina Sawayama|VOUGE

この楽曲は「クィアコミュニティーのメンバー(Rina)であり、また1人はクィアコミュニティーの味方(Charli)」である2人のポップスターによって生み出されたものだ。また、原曲のCry For Youは長くクィアアンセムとしてクラブでの絶大な人気を誇っている楽曲でもある。
それ故にBeg For Youに対するリスナーの反応はかなり賛否別れるものでもあった。(この件については当該記事では触れない)
Beg For Youが「クィア讃歌」であることは本人たちの言葉からも間違いないものだろう。

リスペクトを込めた、いわば新たなクィアアンセムとして提示された楽曲にVernonが参加すること。これが、私にとってBeg For Youをただのコラボレーションとして見過ごせない理由の一つでもある。

“Beg For You”Vernonコラボの私的解釈

I hope we can make a better place together you know for everybody for you know for all equal rights.
全ての人の平等な権利のために、一緒により良い場所を作れることを願っています。
SEVENTEEN Chat About Their Mini-Album, "You Made My Dawn"

これはCARATからLGBTQ+コミュニティーへのメッセージを求めらた際のVernonの言葉である。
ファンからの問いにその場で答えるという、前もって言葉を準備できないようなライブな場で発されたこの言葉から感じたのは、取り繕いではない彼の真摯な寄り添いの姿勢だった。

この時の言葉だけではない。Vernonがインスタグラムやプレイリストで時折シェアする音楽にはCharliXCXと繋がりの深いクィアアーティストがピックアップされていることも多々あった。

しかし、VernonがLGBTQ+である人たちに寄り添い、クィアアーティストの音楽を聴いていることだけを掬い上げて解釈することは違う。
下記に引用する、彼のこの言葉こそがその真髄だと思っている。

自ら気づいたアイデンティティについて話していただけますか。
VERNON:Diverse(多様性のある)な人。偏見がないというのもありますし、そのためにいつも意識して、努力しています。子どもの頃からそういう教育を受けてきたんですけど、特別なきっかけや事件があったというよりは、ただ日常的にさまざまな方面で会話をしてきました。そして淡泊な人です。人為的なことより、自然なことを追求する淡泊さと言えばいいでしょうか。
VERNON「自分が誰なのかわかるので幸せでいられます」|weverse magazine

weverse magazineのインタビューで語っていた言葉だ。
クィアアーティストだけでなく、対照的とも言えるようなストリートギャング的なヒップホップ、パンクロック……あらゆるアーティストの音楽を・それに内包される価値観を、一緒くたに享受しシェアすることがまさに彼の“Diverse”が指すところであり、「人為的なことより、自然なことを追求する淡白さ」に繋がるのではないかと思っている。

Vernonにとっての“Diverse”はそれが今では自然なことになっているくらい、様々な意識と努力の積み重ねの上で成されているのではないかと思う。
そんな彼が、時に性別二元論かつ恋愛至上主義的なステレオタイプとしての振る舞いを求められる、あるいは眼差されることも多々あるアイドル業界にいること。
業界が求める価値観に時として応えながらも、内省の努力によって真理を追い求め続ける彼が自らを「Diverse」と言い、また「スーパーアイドル」と言うことに、私は希望を感じているのだ。
“VERNON OF SEVENTEEN”として『Beg For You』という楽曲にフィーチャーされる意味は例え結果論だとしても大きい。
救いを感じたファンもいるのではないだろうか。

そして何よりそんな彼もいる、年齢も性格も違えば育ってきた文化も環境も言語も異なる13人が共に生き尊重し合うSEVENTEENだからこそ、前述した動画の中でCARATはSEVENTEENが好きだと語った上で自分たちへの言葉を求めたのではないだろうかと思う。

CharliXCXからのコラボ発言から楽曲の発表まで

CharliXCXからのコラボの提言は、彼女が『Beg For You』のRemix版を制作するにあたって純粋に客演を探していたのだろうと推測する。発端はCharliXCXによる「誰かコラボしてくれる人いないかな?」というツイートだった。
そこに多数のCARATからのリクエストが挙がったことも無視できない。
ベースとして、2021年の5月にはVernonが「シャワーを浴びながらCharliXCXを聞きます」と答えたインタビュー記事をメンションしつつリプライを送ってもいる。

それでもCharliXCX宛に送られてきたコラボに関するリプライには多数のアーティストの名前が挙がっていた。そんな中でこの曲の客演にVernonが挙がったのはCharliの直感の部分も大きいかもしれない。
しかし単にVernonが彼女のファンであることの他にも意味することがあるのではと深読みしてしまう。
『Beg For You』のMVはプレスリリースで「ポピュラー・カルチャーにおけるカルト神学:画像の崇拝、強い力への執着、儀式的で迷信のような慣習、完璧さへの犠牲を集約したもの」と提示されていた。
MVが楽曲自体の世界観をそのまま表すとは限らないが、サンプリング元の“Cry” For Youから“Beg” For Youになったこの曲に職業=idol(偶像)であるVernonが客演として加わることが、『Beg For You』の “Beg”さを増すような意味を個人的に感じている。(しかし真相は分からない)

そんな楽曲の歌詞だが、原曲の身体を伴った熱烈さを感じるような歌詞から、Vernonパートは胸が苦しくなるような一人の頭の中の切なさのようなものが生まれているように受け取った。Vernonの参加によって楽曲の物語がより広がったこの曲の歌詞をぜひ読んでみてほしい。
結果として個人的にはより“Beg”さが増した、切実な懇願の思いが乗った歌詞であり声だと思っている。
※歌詞の和訳は私の英語力の乏しさと当記事の目的とずれる故に省略するが、原曲と読み比べてみてほしい。パート割まで記載されているものを下記にシェアする。

ワーカーホリックとして知られるCharliXCXとのコラボは、1ヶ月も経たないうちに発表された。彼女のスピード感に、ファンであるVernonが真摯な言葉を紡ぎ新たな物語を芽吹かせる素晴らしさに感嘆せずにはいられない。これまでSEVENTEENの曲でも自身の曲でも作詞作曲に携わってきたアーティストとしてのプライドをひしひしと感じる。そしてBOMZU氏の仕事にも改めて感動する。あのスピード感でコラボが実現するのはそれが可能な環境にもあるのだと思う。
何よりA.G.CookによるRemixはやはり間違いがない。
いや、どこをどうとってもサイコーな楽曲すぎる!
この記事はいちファンの解釈でしかないのだが、ここまで読んでくださった方はここでもう一度お聴きください!
↓↓↓はい↓↓↓

Cry For Youという原曲をベースにRina Sawayamaとの共作Beg For Youへと昇華。
A.G.Cook &  VERNON OF SEVENTEEN Remix、イギリスの最も有名なドラッグクイーンとも言われているDJのJodie HarshによるRemix、キャリアを2021年からスタートさせダンスミュージック系の老舗メディアmixmagにピックアップされた注目のアーティストPocketによるRemix……
CharliXCXは1つの楽曲の再解釈を繰り返しながら曲毎にそれぞれのアーティストを巻き込むことで、届ける層を広げつつリスナーにも自身にとっても偶発的な変化と出会いを起こすことを楽しんでいるようにも思うのだ。

本人に言葉が伝わること、ファンの言葉が影響力を持つこと

言葉は、テキストは、本当に直接本人に伝わってしまう。
今回のコラボはVernonのファンであるCARATからCharliXCXへの熱心なアプローチによって成されたと捉えてもいいだろう。2021年5月、SEVENTEENのアカウント宛にCharliが送ったリプライには既に多くの「collab」を願うリプライがついていた。
ファンの発信力は計り知れない。
発信は伝書鳩のようにネットの世界を飛び回り、広げ、伝え回るのだ。
だからこそ慎重さを忘れてはいけない。
今回はVernonが熱心に「好きなアーティスト」だと言っていたCharliXCX本人にそれが伝わった。TEEN VOUGEにてVernon自身も「CARATに感謝している」とファンからのアプローチにも言及している。

しかしこれがもしマイナスなことだったらどうだろうか。事の真偽も分からないことだったらどうだろうか。そして、果たしてこちらから見てプラスだと感じることなら何でも良いのだろうか。
等しく発信力を持ったファンが群になることで、言葉はどこまでも増幅する。ファンの発信によってコラボが叶ってしまうくらい力を持っているということは、逆も然りである。
そんなファンの発信力について、自分の発言についても考えさられる出来事でもあった。

私にとってのCharliXCX×VERNON OF SEVENTEEN

CharliXCXは元々好きなアーティストの一人だった。
SEVENTEENに出会うまではほとんど洋楽インディーズを聴いていた私にとって、SEVENTEENの音楽は全く新しい世界だった。それは紀元前/紀元後と区切ってしまえるくらい衝撃的で、世界が180°変わったような、私の音楽人生におけるターニングポイントのような出会いだった。
しかしそんなSEVENTEENの中に「CharliXCXが好きだ」と語るVernonというメンバーがいた。

いわばこのコラボは私にとって紀元前と紀元後の架け橋だった。
気を衒わず真っ直ぐに心に寄り添ってくれるSEVENTEENの音楽の素晴らしさに気づいてから、時に言葉も分かる訳ではなく雰囲気で「良い」と言いながら洋楽インディーズを聴いていた頃の自分が嫌になる瞬間も多々あった。
しかしVernonの存在は私に「何も捨てる必要はない、好きは好きのまま共存できる」と教えてくれたようだった。
そんな、紀元前と紀元後が接続した架け橋のようなこの曲は、あまりにも好きすぎてSpotifyの2022年自分がよく聴いた楽曲ランキング第3位にランクインした。
逆に他何聴いてたんだよ、となるが1位は海城で2位はDarl+ingだった。他も10位まで見事に全部SEVENTEENである。

コラボが出た後しばらくはこの曲を延々と聴きながらそこはかとない嬉しさに包まれながら、しかしもし自分が憧れている人とコラボする機会が訪れたら……そう考えると喜んでばかりでもいいのだろうかと考える時期もあった。

憧れの人と共に仕事をする。それは全てにおいて100%幸せなことだとは言い切れないと私は思う。ファンとして一方的に眼差している時とは違うこともあるだろう。自分が憧れの人と同じフィールドに立つことは、ファンだからこそのプレッシャーもあるのではないだろうか。
一方的な憧れであることと、同じフィールドに立ち仕事をすることは全く別である。(だから私は「成功したオタク」という言葉が嫌いだ)
SEVENTEENのメンバーであるホシから幾度かコラボを持ちかけられても連絡を返せなかった歌手イ・ヨンジ の「上手くやりたかったので」「幼い頃の王子様で、星で、銀河である私の中学校の思い出の恩人に、平凡な歌詞を送って曲を台無しにするよりは……」という言葉も、なんとなく想像がつくような気もするのだ。
ドランクンタイガー🐯酔っ払いの国へようこそ🥂 [準備したものは特にないけど] EP.03 #イ・ヨンジ #ホシ

私だったら、もしかしたら相手への配慮だけではなく「自分が傷つくことが怖い」そんな感情が芽生えてしまうかもしれない。

CharliXCXからメッセージが来たVernonも、「#VernonWakeUp」が盛り上がっていた間もしかしたらYESというべきかNOというべきか迷っていたかもしれない。

しかしVernonが出した答えは結果的に「still can't believe this is real wow」と驚きながらもまず「YES」だった。
この「YES」こそやはりVernonの“同じフィールドに立ち仕事をすること”への覚悟の表れであり、強さであり、らしさだった。
この「YES」に最初から答えは出ていた。

さらに、CharliXCXとのコラボだけでは終わらなかった。
彼はそのまま躍進を続けた。2022年5月にはomegasapienとのコラボ、そして12月にはついにソロを……
前後に出したいくつかの作品についてはまた別の記事でまとめたいと思う。

Beg For Youという私にとっての大事件について、1年経った今やっとこうして語り足りなさを感じつつもなんとかまとめることができたように思う。あの時の衝撃を、コラボを、流れゆきやがて忘れ去られるものの一つにしたくなかった。

ただ、このコラボに際し一つだけ残念に思っているのは、CharliXCXのインタビュー記事などは出ておらず、彼女の考えを知れなかったことだ。
(おそらく出ていないはず、もし出ていたら教えてください)
CharliXCXはこれまでにも数えきれないくらい沢山のアーティストとコラボしてきているが、Vernonとのコラボではどんな景色を見たのだろうか。
彼女のインタビューが読める日も密かに願い続けている。
ここまで、9,500字以上の文字数を費やしてしまったが、読めた日にはどうかあとせめて5,000字ほど追記させてほしい。

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