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もし、NewsPicksのマーケッターだったら?【続】


こんにちは、PR&マーケティングディレクターの石本です。

前回、連載企画「もしあのマーケッターだったら?」シリーズにおいて、「もし、NewsPicksのマーケッターだったら?」というテーマで記事を書かせていただいたところ、NewsPicksにて130picks、3000pv以上の閲覧数という結果となりました。

NewsPicksのユーザーの方々から、NewsPick愛にあふれるコメントをたくさんいただく中で、様々な意見をいただきました。

そこで得られた反応をもとに、センスメイキング的アプローチにて、統計ではない、ユーザーの生の声を元に課題の分析と解決策をご提案できればと想います。

※前回記事のNewsPicksのコメント欄はコチラ

主なNewsPicksの利用方法

①ニュースをまとめて見られるキュレーション機能
②Pickをして備忘録
③記事や有識者のコメントを見る読む専
④オリジナル記事で気になるものがあれば課金して購読

以上を総合すると、主な利用方法だけであれば課金しなくても、NewsPicksを利用できるし、課金をする必要がないということです。

オリジナルコンテンツを読むことに価値を置かれていないということが考えられます。この点につきましては、前回の記事でも指摘させていただいている通り、「コンテンツのマス化」を狙った弊害だと考えます。

NewsPicksのユーザーが考える4つの課題

①コメント欄の過疎化、希薄化について
②記事コンテンツのマス化による熱狂的ファンの離脱
③プラットフォームとしてのNewsPicksのみを活用
④アカデミアについては、イベントに行ききれないし、本を毎月送られて来ても読みきれないので離脱。

①コメント欄の過疎化について

2016年頃の記事をざっと振り返ると、平均的な記事のPicks数はおおよそ数百程度で、変わっていない。
ただし、就活系のネタ、お馴染みの1万字インタビュー、お金ネタ、マーケティングネタを中心に、400〜1000件以上は出るようになってきています。

②記事コンテンツのマス化による熱狂的ファンの離脱

これは、ユーザー数の増加を狙うため、ネタがマス化して来ており、結果として、コメント欄におけるプロピッカーの専門解説要素が少なくなり、質的には希薄化しているとも言えます。

③プラットフォームとしてのNewsPicksのみを活用

一方でメディアとしてのNewsPicksを追求するのか、経済ニュースを面白くするプラットフォーマーとしてのNewsPicksを強化するのか、これは大きな命題です。

実際に、ユーザーのコメントから読み取れるNewsPicksの活用方法は、NewsPicks自体のコンテンツではなく、プラットフォームとしての機能が評価されています。

実際に、秋元康さんが、2019年2月のインタビューにて、NewsPicksが面白い理由を、ニュースに様々なコメントがつくプラットフォームとしての独自性をあげていらっしゃいました。

僕が特に面白いと思うところは、やはりひとつのニュースに多くのコメントが付くところです。
ニュースを見ると、どうしても「木を見て森を見ず」のように単眼的になってしまいます。
NewsPicksはいろいろな立場の人が、それぞれの視点でコメントをしているので、NewsPicksを通して、日本、世界が動いていくのを複眼的に捉えることができます。

この独自性は、他のメディア・ニュースアプリに、追随を許さない優位性を持っています。

NewsPicksのこの機能のところでも、ユーザーの扱いを有料会員を優遇したり、記事の解説とはプロピッカーのコメントをしっかりと見定めて判断し、しっかりとプロの解説がなされつつ、多様で価値のある意見が見えてくるコメント欄のマネジメントが必要と考えます。

メディアとしてのNewsPicksについても、岐路に立たされています。

NewsPicksのWeekly Ochiaiのおもしろさに、難しいことをスラスラ語って行く落合陽一の意味のわからないところにオシャレさを感じる、というような他ではないところが魅力。
そんなNewsPicksのオリジナリティが好きだ、という良さを追求するのか。

そして、他のメディアでは扱っていない各業界のアウトサイダー達をピックアップし続けるのか。
既にマスで、知名度のある方々のインタビューを載せる企画を出して行くのか。

個人的には、山田孝之さんは好きだけれど、今までのNewsPicksでは出てくることはなかったし、こじはるさんについても、マスへの迎合感が否めない選定基準。


④実践者の学びの場であるはずの「NewPicksアカデミア」での受け身

コミュニティマーケティングの観点からも、NewsPicksはユーザーの発信を活かしきれていないです。

本来、ピラミッドの最上部に位置していて、NewsPicksの魅力を発信していくエバンジェリストとなっているはずのファン層に対して、NewsPicksのコンテンツを提供するだけ、になっており、実践を促す機会を提供する場になっていないのです。

そうすると、そこでアウトプットして結果を出し、自身を高めるコミュニティ性もないし、セミナーを聞くだけで、実際に交流する場もない。

コミュニティマーケティングの先駆者である小島さんのお話でもあった、

「コミュニティを通じて売るのであって、コミュニティに対して売るのではない。」

という金言を活用できていないのだと思います。

ここを履き違えているから、MOOCに走るし、NewsPicks BOOKSのお届けもするし、イベントも増やしてしまうのだと思います。

解決策:「NewsPicksアカデミア」を本物の実践者の場に

以上の課題を総合すると、NewsPicksを活用してセルフブランディングをしていく方法や、インプットを効率的に行っていく、良記事をシェアするなど、NewsPicksを活用方法やアップデートを考える場、つまり

NewsPicksのファンコミュニティとしてのNewsPicksアカデミアの再構築

が、必要なのではないだろうか。

誤解を恐れず敢えて極端な言い方をすれば、

実践者の学びの場になっておらず、何も実践してないのだ。

コンテンツをコミュニティに売るというNewsPicks特有の上から目線の発想から抜けられていない。

だから、スタジオ観覧なのだ。
だから、MOOCなのだ。
だから、イベントなのだ。

The UPDATEに行くと、観覧者としての要素がほとんど。
結局、テレビの生放送のスタジオ観覧をインターネット版でやっているだけなんだ。

僕は、NewsPicksをプラットフォームとしての活用している。

NewsPicksで、noteの記事を拡散するために活用している。マーケティング記事であれば、30picks〜130picksの幅でシェアされる。
実際にコメントのフィードバックをもらえるので、次のネタや内容に改善を加えられる。

それに、Twitter・Facebook・Instagramをかけ合わせていくことで、拡散にドライブをかけていくことも可能だ。

それぞれのメディアでの反応の違いもあり、特性に合わせた活用をテストしていけるので、マーケッターとしてもSNSの感覚が磨かれるている。

意識“だけ”高い系だけでなく、「意識も高い系」へ

上記の使い方は一例でしかないが、プラットフォームとしての魅力についても広げていけるし、セルフブランディングやセルフアップデートをしたいという実践を前提にしたコミュニティになっていくのではないだろうか。

こうした使い方を広げていけば、UGCの増加やコメントの活性化につながり、その結果、実践者の場としてのNewsPicksアカデミアができ、発信を促していける。

そうしていくことで、NewsPicksの魅力はどんどんUGC(=User Generated Contents)として広まっていく。

その中で、ユーザーとのコミュニケーションがしっかり取れるコミュニティを構築できるのだと思う。

そうすれば、批判コメントにあふれるユーザーアンケートもせずに済むと思う。(※あまり気持ちのいいものではないので割愛します。)

そうすれば、記事コンテンツをどうすればよいのか、ということについても自ずと答えが出てくるのではないでしょうか。

こうしたコミュニティの構築なら、参加したいです。

NewsPicksを愛するマーケッターより



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