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【やろやる!】金沢プライドパレード2023に参加した話

こんにちは。おおかみの人です。

今回のトップ画像は、レインボーフラッグを持つレインボーテルちゃん。




正直いままで書いた記事の内容なんてほとんど覚えていないのだが、確かいつだったかの記事で、自分のセクシャリティについて触れたことがあったと思う。

わたしはL寄りのB、つまりレズビアン寄りのバイセクシャルで、男の人と一緒にいるより女の人と一緒に時間を過ごす方がどちらかと言うと気が楽だし、誰かと付き合いたいなと思うときに浮かぶのはどちらかというと女性だ。

このnoteでよく出てくるさくら先生はどこまでわたしのことを知ってくれているのかわからない(=わたしがどこまで何を話したかを覚えていない)のだが、わたしがセクシャルマイノリティというものに属していることは知っていて、去年の今頃入院していたあのときには

「退院してパレード参加できたらいいですね〜」

なんて話もしていた。ところが桃子先生の献身的なトラウマ治療が続きすぐには退院できなくなって、結局パレードに参加することはかなわなかった。

そして今年。

2月には「金沢にじのま」という、一般社団法人金沢レインボープライドが運営するわたしのような人間のための貴重な「居場所」ができ、そこで出会ったセクマイ当事者やアライの方々との繋がりが少しずつできていって、出会った方々からの直々のお誘いもあり、今年やっとプライドパレードに参加することになった。

最初はわたしと友達のふたりで参加する予定だったのが、わたしも友達もお互いにひとりずつ友達を連れてきたので、計4人で参加することになった。


パレードの開始場所、ステージや出店があるしいのき緑地に赴くと、既にたくさんの人、人、人。
当日はどんより曇り空で、時折雨もぱらついていたのだが、わたしはと言うととてもわくわくした気持ちでいた。
わたしは個人的にドラァグクイーンとして活動されている方が好きでちょっとした追っかけ(までもいかないけど)をしたりしていて、会場で阿武虎さんが歩いているのを見かけた時はかなり興奮してしまった。そして、総合司会を務めるブルボンヌさんは以前からの大ファンで、遠くのステージから眺めているだけでじーんとしたりした。

今年のスペシャルゲストは乙武洋匡さんとアンミカさんで、目の前3メートルほどにご本人たちを見ながら横を通り過ぎたりして、それはそれですごくドキドキしたりした。まさに「テレビの人だ…」というアレである。

ステージ裏でパレードの受付を済ませた。
どうやらどのフロートの後ろにつくかによって並びが変わるらしい。フロートにはそれぞれDJと数人のドラァグクイーンが乗っていて、フロート後方に向けて爆音で音楽をかけながら進み、DJによって選曲が違うので、自分がどのMixがいいかを予め考えて参加することもできるようだった。ちなみに、行列の最後方のあたりには一応撮影禁止エリアもあって、撮影されるのが困るという人はそこに集められていた。わたしたちのグループの中で映るのは困る…という人がいたので、配慮してわたしたちはいちばん後ろのフロートの後ろの行列の真ん中あたりに陣取った。

いよいよ、パレードが始まった。
わたしは金沢レインボープライドの出店で買ったレインボーフラッグをにじのまに寄付したレインボーテルちゃんに持たせ、もう片方の手には相棒のおおかみくんを連れてパレードを歩き始めた。

にじのまのマスターのけそさんに、「歩きながら沿道を見て、どんな人が手を振っていて、どんな人が見て見ぬふりをしているかも見てみたらいいよ」と言われたのを思い出して、そりゃあ確かに無視したり興味ない人とかもいるよな、沿道の人たちはどんな反応なんだろう…と、少し不安だった。でも、そんな不安は無用だったのかもしれない。

パレードを歩き始めてすぐ、沿道に並び立つ、レインボーフラッグを持った人たちを見た。日本人らしい人も、外国からの観光客と思しき人も、こちらに向けて手を振っている。
金沢城下を通り過ぎるときに通り過ぎていったタクシーの後部座席の窓から手が伸びて、レインボーフラッグを振りながら走り去っていく。
ふと上を見上げると、通りすがった高層マンションの上の方の階から、親子が手を振っている…。

え、すごい。
こんなに色んな人たちに支えられてるイベントだったのか。

もちろん中には何事もなかったかのように通り過ぎていく人もいたが、わたしの目に映ったのは、沿道から応援してくれるたくさんの人々の姿だった。

レインボーフラッグを持って応援してくれる人がいたり、手を振り返してくれる人がいたり。
沿道に笑顔をたくさん見かけて、わたしは嬉しくなった。普段見えないだけで、味方になってくれる人はもしかすると増えているのでは?と、そう思った。

しいのき緑地を出発して金沢城下を抜け、橋場町を左折し武蔵ヶ辻へ向かい、再び左折して香林坊方向へ。そして無事、スタート地点に帰って来ることができた。

パレードが終わる頃には腕も脚も棒になっていて、くたくたへろへろになってしまっていた。でも、晴れて初めてパレードに参加でき、無事に終えられたことでわたしはとても満足した気持ちでいた。

天候不良もありパレードの参加人数は当初の見込みの800人を超えることはなかったが、それでも約700人が参加したのだという。
天気は悪かったが気温は涼しく、救急搬送された人も今年はいなかったそうで、土砂降りになったりせず天気がもったのはもしかするとアンミカさんのなんとかのパワー(ラブとかスマイルとかドリームとか…)なのではないか、と噂したりもしていた。

友達とふたりで、にじのまで開催されたアフターパーティーにも参加して、お互いの労を労ったりした。
パレードを支えてくださった金沢レインボープライドの皆さんに感謝しながら、その日は笑顔で眠りに就いた。翌日脚が筋肉痛になってぐったり休んでいたのはヒミツ。


パレードの直後の診察で、さくら先生に「今年はパレード出てきましたよ!」と報告したら、

「よかったですね。自分のやりたいことがいろいろできるようになってきてて、いいことだなと思います。また来年も参加できたらいいですね」

という返事が返ってきた。

去年のその頃はまだ入院していたわけで、正直次の年に色々できるようになっているとは思っていなかったのだが、ここまでなんとか回復することができ、パレードにも参加することができた。
パレードを沿道で見守っていた人たちのように、わたしを支えてくれる人たちがたくさんいることを、パレードを通して改めて実感して、もっとわたしは自信を持って進んでいいんだな、と改めて思った。


パレードから約1ヶ月後の投稿になってしまったが、今回のレポート記事はこれでおしまい。

ここまで読んでいただきありがとうございます。
来年もまたパレードに参加できたらいいなと思っています。

次回の記事もお楽しみに。それでは。

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