リレー形式コントです。今回は、まさのりが担当です。

第5話 錦鯉 長谷川まさのり

明転

父親が居間でお茶を飲みながら、ソワソワしている。

父親「母さんはいつ帰って来るんだ！ソワソワ！ソワソワ！」

ピンポーン

父親「帰って来た！！」

玄関のドアを開ける ガチャ

配達員「白イヌヤマトです。北海道からカニのお届け物です。」

父親「ほふぅ〜ん！わしの目はごまかせんぞ！母さんよ！変装してしてるな！下手なドッキリだな！」

父親が配達員のアゴを掴み引っ張る

配達員「イテテテテテ！」

父親「はがれない！」

配達員「はがれませんよ！皮膚は、はがしちゃダメです！」

父親「なるへそ〜見破ったぞ！そのダンボールの中に母さんが入ってるんだな！」

配達員「何を言ってるんですか？」

ダンボールを叩く父親

父親「母さん！母さん！せまいだろ？出ておいで！」

配達員「奥さんカニなんですか？」

父親「早く出て！アド街ック天国見よう！一緒に見たいから、まだ見てないんだよ！」

配達員「この人ダメだーーー」

走って去っていく配達員 

ダンボールを開ける父親

父親「カニだ。カニってよく見ると気持ち悪いな。これを初めて食べた奴を尊敬するよ。」

ピンポーン

父親「母さんだ！！」

玄関のドアを開ける ガチャ

息子「父さん！」

父親「お前！どうした！？」

息子「心配で帰ってきたんだよ！電話しても繋がらないし！母さんは！？」

父親「まだ帰ってきとらん。」

息子「なんで電話繋がらないんだよ！あれ？電話線が切られてる！」

父親「母さんが切っていったようだ。」

息子「強盗のやり方じゃねーかよ！」

父親「カニとナマコ、初めて食べた奴どっちの方が凄いと思う？」

息子「何の話だよ！ねえ父さん！そもそも何で母さん出て行ったんだよ！」

父親「お前が上京するってんで小遣い渡したくてさーでも父さん金が無かったから、母さんが大切にしてたお前のへその緒を売っちまったんだよ。」

息子「まぢかよーー！そんな大切な物を！」

父親「へその緒なんてさ、一生で見るの二回くらいじゃん。」

息子「おれの大切なへその緒を！母さんの宝物のへその緒を！あのくしゃくしゃの1万円はへその緒を売った金だったのかよ！」

父親「それをお前は、いざという時じゃなく簡単にコンビニで、、」

息子「ちょっと待てよ！へその緒って売れんのか！？どこで買い取ってくれんだよ！！」

父親「上野の、、」

ピンポーン

父親 息子「母さんだ！！！」

玄関のドアを開ける ガチャ

父親「チャイムにカブトムシが止まってる！」

ズコーーー！！

父親と息子が尻もちをつく

壁に飾ってあった提灯が落ちて、父親と息子の顔にうまい事スポッと被さる。

暗転

次はザ・マミィ林田です！お楽しみに！！