ミャンマー_190820_0013

ミャンマーのアカデミー賞に招待された話VOL4

そして当日・・・

当日は17時頃にホテル前でNyanさんが運転手を雇ってわざわざ迎えにきてくれ、僕らをジャンクションシティのプレミア試写会の会場まで手配してくれた。車で20分ほど走らせた所にジャンクションシティの大きなビルが見えてきた。

ミャンマーは本当に不思議で、高層ビルの真横に掘っ立て小屋のような家が立ち並んでいたり、赤ちゃんを抱いた御婆さんが金をせびってきたりするので、正直最初は何がなんだかカオスな状態だったのを覚えているが、慣れるとそれも心地よくなってくる程、ミャンマーの人たちは何も気に留めていないようだ。

ジャンクションシティのビル内に入ると普通のモールのように見えるが、今夜はプレミア試写会という事で小綺麗なお姉さん達がドレスアップして、上の階へ上がっていくのが見えた。僕自身、映画祭に参加するのすら初めてなので緊張していた。別に自分が映画を作った訳でもないのに・・・w

最上階がシネコンになっていて、そこで若き社長ブライアン君と落ち合った。既にメディアの取り巻きが大勢いてブライアン君も忙しいだろうにわざわざ僕らを今回の作品の監督に会わせてくれたり、TV番組のディレクターを紹介してくれたりと本当に色々と手をまわしてくれた。

出演されている俳優さんも沢山来ていて、日本から来たというと喜んでくれた。ミャンマーは日本の事務所契約などと違って、フリーランスの俳優がエージェントなども通さずに個人で動いているケースが多いらしい。

そこに今回の主演のミャンマーを代表する女優さんの登場。
散っていた報道陣が一気に彼女の周りを取り囲んでしまった。
とてつもない人気・・・・。

僕は彼女の事を何も知らないが、有名人に会っている気分になれた。
やはり大御所女優さんは気品があって、オーラが全く違う。

作品は英表記のタイトルで「HitTine」という小説を元にしたミャンマーで起きた実際の事件を元に作られた映画で、もともとは小説としてヒットしたものらしい。衝撃的な予告編だった。

映画自体はかなり大衆向けのもので古風なミャンマーの生活を表現していて、男尊女卑がかなり酷く描かれている。昔の日本のような風潮がミャンマーにもあったという事なのだろうか。ただ、終盤にかけて女性の強さ、母の強さを表現するような場面もあり言語が分からないために非常に読解するのには苦労した。ただ、映像の迫力は終盤にかけては見入ってしまった。

最後には全員が並んでスタンディングオベーション。
素敵なプレミアで幕を閉じた。

プレミアが無事に終わり、ジャンクションシティのビル下で運転手が待っていてくれてブライアン君が見送ってくれた。

ミャンマーの映画業界とクリエイターたちは謙虚で、必死で楽しんでいる。
正直言えば、エンタメ業界は、日本よりもここから更に活性化していくエネルギーがこの国にはあるような気がしている。

これからもっと楽しみなミャンマー・・是非また行きたいなあ。

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