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ひとり旅日記ギリシャとイタリアへ37日目:世界遺産は会話のネタになると知った日

2018年2/6パドヴァ

6:30am起き。昨日夜ダラダラして眠いが、計画は実行せねば。朝食会場へ。サラダねーよ。卵系も。つくづくギリシャの宿は野菜出してくれたから有難かったよな…。乞食みたいなおっさんに席乗っ取られそうになったのを制し、チーズ、ハム、フルーツジュース、クロワッサン2個、プレーンヨーグルト、カプチーノを頂いた。クロワッサン、パレルモの宿が一番おいしかったな…。サクサクで。ここのはかけなくてよい粉砂糖かってるし。リンゴがあったから、昨日買った分はフィレンツェで消費しよう。ってか、ここ日本か?と思い程の日本人率高い。妊婦、ここ日本じゃないのにあの妊婦マークのキーホルダー?付けてたし。強くね?

パドヴァへ8:12発の電車。9時にはスクロヴェーニ礼拝堂に行けると思ったが、入口迷ってしまって、9時過ぎてしまった。通常は予約しないと入れないとの情報だったが、オフシーズンだし。と思ったら、10時の回にまわされた。それ以上遅くなると午後の予定に響くからね…。強制的セットチケットになってた博物館に行く事にした。案外見応えあって、全部回れなかった。10時近いから礼拝堂に戻った。

1度につき定員25名。この回は10人いたかどうか…。入場したら、これもまた強制的にDVDを15分見せられ、やっと中に入場。中は一度入ったら決められた時間が来るまで出られないという仕組み。ここ、口コミ良すぎだったが、何をどう思えば「リピりたい」「何回も見たい」「見学時間短い」なんだろう…。何にみなさんそんなに感動するのか?作者のファンなのか??ジョットの絵って、そんなにスゴイのか?自分には全く価値分からず。早く出してくれ!と思った。

この後、伊でボローニャ大学に続いて、2番目に古いというパドヴァ大学へ。今日の英語ツアーは10:30と11:30のみ。ここもどこが入口なのか分からず。場所は昨日のうちに調べておいたから大丈夫なんだけど…。と、前方にインフォメーションが。なぜかパドヴァだけガイドブック写メり忘れた。インフォメーションで地図とパドヴァ大学のチケット売り場を教えてもらって、なんとか着いた11時ちょい過ぎ。

チケットはツアー開始15分前から販売との事。待ってる間に、残りの時間いかに有意義にパドヴァで過ごすかのプランを練った。すると背後から「日本人ですか?」と日本語で声を掛けられた。振り返ると、さっきの礼拝堂にもいた欧米系のおじさんだった。「はい(返事だけは日本語。この後はエーゴで)。なんで私が日本人だとわかったんですか?」しかしこの問いは無視され、ここから先はエーゴ。

おじさんはルーマニア人で、23年前に山口県の大学で2年間研究していたとの事。現在ご夫婦はどちらもルーマニアで大学教授との事。以前、地学学会の関係でこの大学に来たことがあるけど、ツアーでしか見られないガリレオ・ガリレイが実際に生徒に解剖学を教えていたという所は入れなかったから、今回来たとの事。大学が冬休みの期間、3日間の伊滞在との事で、今日が最終日だそう。奥さんが娘さんは「日本で生まれたから、お米が好きなのよ〜」と。面白い!現在建築家を目指して勉強中との事。ルーマニアでは6年間大学に通って、2年間どこかで経験を積んでからの国家試験で合格して、やっと建築家になれるらしい。日本より時間かかるんだね…。

自分が知ってる山口はフグしか思い浮かばない。「山口にいたならフグは食べたんですか?」「もう23年も前だからね…。食べたとは思うけど、味までは覚えてないよ。でも、当時お世話になった先生と毎日夜中まで研究室にいて、一緒に日本に来た奥さんを毎日ひとりにさせてしまってるのを悩んでたら、先生は夜中なのに、車で2時間かかる神戸まで行って、ご飯をご馳走してもらった事は、良い思い出だよ」と嬉しそうに話してくれた。

自分は去年は西で一番古い大学サマランカ、葡コインブラ大学に行った話をしつつ、今度の年末年始はルーマニアとブルガリアに行こうかと思ってると話すと、世界遺産の話が出た。世界遺産ネタ、エーゴでの会話のネタで使えるのか。先輩が言ってた、7つの教会を触れてみるとお二人ともと嬉しそうだった。その国の人からしたら、自国の観光名所を外国人が知ってるのは嬉しいのかも知れない。ドラキュラの館の話も。世界遺産の勉強しといて良かった。しみじみとそう思った。

ツアーが始まった。今日は通常ツアーで公開する4ヶ所のうち2ヶ所が使われることになったから、公開できないとのアナウンス。参加者がザワつく。ガリレオが実際に講義したという解剖室はこのツアーの1番のハイライト。「ここは公開します」のひと言で一同安堵。

中は写真禁止。まずは、現在卒業式に使われているという講義室。しばらくガイドの話を聞いた後、ハイライトの解剖室へ。え?面白い構造。そして小さい。冬場のみ、隣の部屋から献体された遺体を解剖しての講義だったらしい。ガリレオは1592〜1610年の間この大学で教えていたが、後々は教えるより研究に時間が割かれていったとの事。ガリレオは当初ボローニャ大学にいたが、宗教の圧力から逃げて、学問の自由を!と創設されたパドヴァ大学に来たとの話。解剖室はMAX200人の学生が入れて、みんな総立ちで授業を受けてたとの事。下から見るとものすごい狭い螺旋の空間だった。

ツアーの〆は1678年に哲学を専攻して、32〜34歳でこの大学に在籍していた女性、エレナさんは世界で初めて女性で大学を卒業した人との事で、エレナさんの銅像を見てツアー終了。なかなか面白いツアーだった。

電車の時間もあるからあまりパドヴァにいられないが、あと2ヶ所行きたい所があるので…。とルーマニアご夫妻に伝えて別れた。

まずは聖アントニウス大聖堂。朝イチの礼拝堂よりも、自分はこっちの方が素晴らしいと思った。一体いくつドームがあるんだろ?と思った。今日はおかんの手術との事で、症状が今より少しでもマシになる事を祈った。ここは修道士が作ったクッキーが有名との事でおかんのお土産に買った。ガイドブック写メり忘れても、手書き行程表に行く所やる事書いてあって助かった(苦笑)。

パドヴァ最後は世界遺産パドヴァの植物園へ。パドヴァ、これまで見てきたものの方が世界遺産レベルだと思うが、どうして植物園の方が世界遺産?時間と予算の関係上、入口の写真のみでごめんなさい。礼拝堂と強制セットになってた博物館で宝石の展示してる所に行きたかったが、朝メモったベネチア行きの電車には間に合わない。1本遅らせるとあと1時間いられる。博物館へ行く途中のスーパーに寄った。ベネチアより安いかも…。サラダパックとサーモン丼を買った。伊のスーパーでサーモン丼なんて初めて見たかも。今日の夕飯の心配がなくなって良かった。
博物館は興味あった宝石+彫刻の展示を見た。ネクタイピンコレクションは初めて見た。遊び心がある1本に釘付けだった。

駅で切符を買って乗車するなり寝てしまった…。ベネチアに戻って宿に買った品物置いて、昨日閉まってたアカデミア美術館へ。ベネチアで活躍した画家の中世の作品ってな事だけど、そこまで面白くなかったね…。暗くなる前に宿に戻り、サーモン丼。あぁマズイξ にんにくチップと納豆のタレで味を調整。

明日はいよいよロンドン在住日本人女子と再会。


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