1日でVRMアバターの腕を切り落としてVR学会OVEに参加した話
** この記事はHubs Advent Calendar 2020で4日目の記事です。
はじめまして、@_7cancerです。普段は研究室でビームを撃ったり風を発射しているM2です。TwitterでもたびたびVRで遊んでいる様子をツイートしています。
今回はアドカレに記事を投稿しないかって誘ってもらえたので、Hubsにまつわる話を書き起こして投稿しました。いまさらOVEに関する記事ですがご容赦ください。正直ぜんぜんHubsに触っていないって部分もあってネタがないのですが、アドカレが盛り上がってくれればという思いで参加させてもらいます。
また、質問などありましたらTwitter( @_7cancer )まで連絡下さい。
はじめに
新型コロナウィルスの影響でオンラインでのイベントが増えてきました。多くのイベントではGoogle MeetやZoomなどといったテレビ会議システムが用いられており、より臨場感を求めるイベントではClusterやVRChatなどのバーチャルSNSサービスが採用されている印象です。
筆者もWebXR Tech Tokyoをはじめとしたオンライン勉強会やLT会に参加させてもらいましたが、これらのほとんどがClusterで開催されたものでした。
このようなオンラインイベントが盛り上がっている情勢の中で、先日VRSJが主催するOVE(オープン・バーチャル・エキシビジョン)が開催されました。このOVEではMozilla Hubsが用いられ、VR勢とデスクトップ勢が入り乱れながら行われていました。
そこで本記事では筆者の「VR空間で用いるアバターについての考え方」と、このOVE参加までのバタバタ感を書いていきます。
OVE(オープン・バーチャル・エキシビジョン)とは?
2020年9月、日本バーチャルリアリティ学会が第25回VR学会を開催しました。VR学会は毎年対面開催でしたが、社会情勢が絡んでオンラインでの開催となりました。この際に一緒に開催された展示がOVEです。
学会というと真面目で硬いイメージを抱く人が多いと思いますが、VR学会OVEでは学術内容のみならず「VTuberとしての活動」や「VRコンテンツのデモ」など幅広く募集していました。また、興味を抱いた人なら参加できるという形をとっていたため、まさにVRである長所を活かした展示でした。
学会という枠に拘らず,学術関係者にとどまらず,VRに興味がある個人,アマチュア, 中高生等生徒の発表,作ってみた物,試してみたこと等の発表も広く募集します.( 第25回日本バーチャルリアリティ学会大会 | The 25th Annual Conference of the Virtual Reality Society of Japan より )
さらに詳細を知りたい方は以下のリンク先に詳しく記載されています。
VRで使うアバターに対する考え方
まずVRアバターが自分にとってどのような位置づけなのかという部分について触れていきます。
これを読んでいる人はゲームなどで"キャラメイク"をしたことがあるでしょうか?また、キャラに愛着が湧いてほかのゲームに持ち込みたくなった経験はあるでしょうか?
筆者は何度も感じたことがあります。自分がつくったキャラでゲームをプレイをしていたけれど、そのゲームの続編はキャラが変わるのが嫌で買わなかったりしました。
例を挙げるとモンハンなどが該当します。前作で作ったキャラは、同じ世界という設定なのに持ち込めないことが悲しかったです。
このような経験から筆者は、仮想世界のキャラクターを操作するときは決まったアバターを使い続けたいと思うようになりました。イメージとしてはソードアートオンライン(以下: SAO)のように、現実世界と仮想世界での姿がそれぞれ1つずつあって、意識を向けている世界によって選択できるというものです。
そこで、筆者はVRMアバターを作りました。ClusterやVRChat...そして他の仮想世界でも利用できるように自作しました。それが以下のアバターです。
七瀬いろはちゃんです。このアバターを制作するときはTwitterで進捗をツイートしながらVRoidで進めていきました。
こうして晴れて仮想世界用の身体を入手しました。VRMが読み込めるClusterや、VRM読込みができるようになったFacerigなどで利用できます。また筆者は試していませんがクラフトピアなどのゲームでもMODによって利用できるみたいです。
個人的にはクラフトピアのようにVRMを読み込めるゲームが増えて、すべてのゲームで同じアバターを用いたプレイができる世界を期待しています。
OVE参加までのバタバタ
ここまでの話から、いかに筆者が自分のアバターを使いたいと思っているかが伝わったと思います。もちろんゲームに限らずバーチャルイベントや勉強会でも、仮想空間で開催される限りはできるだけ自分のアバターで参加したいと考えています。
もちろん今回のOVEにも七瀬いろはとして参加する予定でした。ですが、なぜかHubsはデフォルトでVRMアバターを読み込めると思っていたため何も準備をしないまま前日になっていました。前日になっていざ試しにHubsを試してみるか~とぽちぽちやってた時に「VRMアバター......読み込めない......??」ということに気が付きました。
ここで実はOVEに参加すること自体を悩みました。自分のアバターを使えないのは別人として参加するような気がしてしまって、いっそ不参加を決めるか......と考えるなどしていました。そんな矢先にTwitterで「カスタムアバター勢で記念写真を撮ろう」と声をかけてもらいました。
そこまで言われては何とかする以外にないので、VRMアバターを何とかしてHubsに持っていくことを決めました。幸いやりかたは書いてくれていたので、その恩恵にあやかりました。
ここまででOVEまで15時間を切っていたのでやれることは全部やりました。まずBlenderをインストールすることから始めて、座標系の確認や公式のチュートリアルを2時間くらいで走り、記事の通り腕を切り落としました。その結果がこんな感じです。
な......なぜか靴が飛び散ってる......。この段階でVRMアバターをHubsに持ち込むことはできたので、本当に最低限の妥協ラインは超えました。ですが、まだ細かい部分で修正が必要だったのでBlenderでいじっていました。そして最終的にはこのような感じになりました。
Hubsでの移動に合わせて太ももから下も切り落としました......。手のひらは標準で利用できるアバターのものがあるのでそれを利用しました。
こうして無事にOVEに自分のアバターで参加することができました。会場の雰囲気感や様子などは以下から見ることができます。
おわりに
以上が自作アバターをHubsに持って行った記事となります。どうしても持っていきたかった想いと直前のわちゃわちゃ感が伝われば嬉しいです。
わりと途中で記述した「仮想世界では1アバターがいい」という考えを持っている人を観測しているので、さらにHubsにVRMアバターを持ち込みやすい環境になっていけばいいなと思います。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?