05.07.2018|日記

・誰かにやさしくしてほしいと思ったことがない。

・ASDなので、大事そうなことでも一瞬で忘れてしまう。そのとき気になっていることがすべてなのだ。人の顔も名前も憶えるのが苦手だし、誕生日だ血液型だ、出身地だの境遇だの、プロフ系は華麗なほど忘れてしまう。TwitterやLINEなどでやりとりして、遊びにいったりする友人たちだって、夜通し話したようなことでもスパッと忘れてしまう。
・この忘れ方には特徴があって、奥の棚にしまわれてしまう感じ。思い出そうと思えば異様に細かいことでも思い出せるけど、話したりしているときに自然と思い出すなんてことはない。芸能人の境遇なんかよけいである。誰それが夫婦でとか、子どもがいてとか、よう憶えてんなと思う。当然、それに嫉妬したりバカにしたりする気持ちはさっぱりわからない。

・私にとって世界は、私と私以外だ。べんきょうしてロスジェネとか団塊とかゆとりとかの概念を導入したけど、どうもちゃんとインストールできない。バブルの世代には仕事面で相当困らされるのでまだ印象があるけど、Twitterなどで飛びかうニュースへのコメントを見たりしなければ、切実にアッ団塊だ!ゆとりだ!とか思わやんと思う。えびの絵文字は憶えたけど。

・他人のことは別に気にならない。
・私はその当時にしてはスーパー未熟児だったので、子どもを産むのは命がけと言われているけど、そうかあと思っただけだった。母親業に憧れもなければ、障害もあるので、産むつもりもない。
・気のおけない友人と入籍して、猫を飼って気楽に暮らしている。
・保護者にあたる世代はみんな死んでしまって、としの近い従兄妹たちしかいないので、介護の問題もない。家人には母親がいるけど、めどはついているので気にしなくていい、入所したらたまに会いにきてくれといわれている(さすが看護師)ので、こまめに8時間かけてでっかいどうを横断しようと思う。
・お互いひとりでも生きていけるくらいの食い扶持をもっているので、今の時代のことを考えたら、相当恵まれているのかもしれない。子どもの頃は、片親だとか、孤児だとか言われていたわれわれだけども、大人になってみるとずいぶんフリーライダーだ。

・親がほしかった?→別に
・無邪気な子供時代を過ごしたかった?→別に
・実家がほしい?→別に
・子どもがほしい?→別に

・タイミング悪く越した瞬間震災に遭ったこと、そこで失ったもののことを除けば、一般的ではないと思うけど、自分の生い立ちがさほどハードモードだとは思わない。
・震災後、預けられた先で「迷惑はかけられたくないから国公立大を出ろ」と言われたので、なるほどと思って勉強した。奨学金が必要だったので、チャラにするために資格をとった。別にこれといってなんとも思わなかった。血縁でもないし当然だろう。

・こういう時、私は何を思うのが正常だったのだろ。「私は悪くないのに」?「友だちはみんな家族に愛されて暮らしているのに」?
・別に私に関係なくない?
・自由になるお金はほしかったな。

・なんというか、「世界」とか「社会」とかそういう、よくわからないものに何かを思う気になれない。それ、無数の人の集合体であって、構成員それぞれがどうなってるかなんて、私の位置からはわかんないじゃないですか。クラスの他の人がどんな生活してても、それ私と比べる理由ないやん?

・愛してほしい、認めてほしいという気持ちはなんなんだろうな。私は試験の点で自分を査定したし、今は仕事で作ったものと報酬を基準にしている。それを貶める人間がいても、なんなんだこいつはとしか思わなかった。
・私は私の好みで自分の外見を査定するし、好みでないので高く評価はしないけど、恋愛市場でそこまで困窮したこともない。中の上くらい、というのが、市場における自分の価格。
・でも、別になんも思わないな。
・対面の技術職だから、対人のハックはゴリゴリに構築したけど、自分の言っていることが相手に通じているとは特に思っていないし、私が人の言うことをちゃんと理解できていると思ってもいない。

・私はけっこう幸せなんだけど、たぶん理解はされないのだと思う。


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