むかしむかしあるところに、お爺さんとお婆さんがいました。お爺さんは稲佐山に芝刈りに、お婆さんは川に洗濯にいきました。
すると川上から大きな桃が、どんぶらこ、どんぶらこと流れてきました。

たまげたお婆さんはPeach!!と叫びそれを拾い上げようとしましたが、なかなか川から持ちあがりません。ちゅっちゅっちゅぅ負けるもんかーっと頑張ったお婆さん。
やっとの思いで岸に持ち上げ、お爺さんを呼んで一緒に家に持ち帰りました。

大きな桃を包丁で割ると、中から子どもがおぎゃーとでてきました。
あれまぁ！おーよしよし。
子どもがいなかったふたりは喜び、お爺さんはお婆さんにこういいました。

この子と「家族になろうよ」

そうと決まったら名を決めんといけん、とお爺さんとお婆さんはかんがえました。

「不死鳥」
「赤い流星」
「バス停の君」
…

悩んだあげく、シンプルが一番じゃと桃から生まれた桃太郎と名付けました。
ひとつ屋根の下で、UFOやムーそして睡眠学習機に興味をもったり好奇心旺盛にすくすく育った桃太郎は、鬼ヶ島に鬼を退治にしにいくと言い出しました。

一人息子の旅立ちに涙を隠せないお爺さんは見送りをせず、いつもどおり山の芝刈りに出掛けました。「SORRY BABY」頑張るんじゃぞ…

そして出発のとき、さびしい顔をする桃太郎にお婆さんはきびだんごと蜜柑を持たせ「がんばりんしゃい、無事帰ってくるんよ」と送り出しました。
「さんきゅーばあちゃん」

鬼ヶ島に向かう道中、犬、猿、キジが話しかけてきました。

「HELLO♪、腰につけたきびだんごをひとつわたしにくださいな」

桃太郎は

「かもーん犬、かもーん猿、かもーんキジ！かもーんジョージー！」

と呼びかけ、鬼退治を条件にきびだんごを彼らに渡し、チーム桃太郎を結成しました。

そして鬼ヶ島に到着。
なにやら鬼たちは酒の宴会の真っ只中でした。
横断幕には冬の大感謝祭と書かれている。
そして飲んでいる酒瓶にはスーパードライと書かれている。

しかし思ってた以上に鬼の数が多く、困惑する犬、猿、キジ。その光景をみて桃太郎は

「実におもしろい」

と地面にきびだんごの串で難しい数式を書き作戦を練りはじめました。
多勢に無勢で鬼たちとまともにやりやったら勝ち目がない。
ここは鬼たちが酔っぱらったとこを見計らって奇襲しよう。

そして感謝祭も終盤を向かえ時がきた。

いまだ！

ふいをつかれた鬼たちは次々にダウン。
しかし屈強なボス鬼が登場し、反撃をうけるチーム桃太郎。
桃さん、こいつヤバイっすよ！犬が叫ぶ。

桃太郎は大丈夫だとfaitting poseをとり

「I am a HERO」
「I am a マーラ・ダンコーン！」

とMessageを残し、ボス鬼とタイマンへ。

両者凄まじい闘いの末、桃太郎は必殺剣技 天翔龍閃（あまかけるりゅうのひらめき）を放ち、ボス鬼に勝利しました。

そして桃太郎たちは、鬼たちが持っていた金銀財宝を使って、パシフィコ鬼ヶ島を作りました。
そこにお爺さんとお婆さん、村の人びとを招待し毎年年末に感謝祭を楽しんだとさ。
桃太郎「もっともっと盛り上がっていこうぜ、鬼ヶ島!!♪」「いきますよスタンド、いきますよアリーナ、いきますよタッチ！」
ちょっとちょっとちょっと！（客席）

おわり
Good night♪

この作品は「もしも矢沢永吉が桃太郎を朗読したら」にインスピを受け、作られたものです。ここに敬意と感謝の意を表します。