ダブスリはいいぞ

 ダブルスリーブは良いぞ、という話をしたい。限界オタクの呻き声は良い娯楽になると思うので。(ここで言うダブルスリーブはカードゲーム関連の用語ではなく、「にじさんじ」におけるコンビ名の方だ。)
 

※なお、この文章はすべて1オタクによる妄言なので解釈違い等あるかと思われます。ご容赦ください。



・はじめに

 「ダブルスリーブ」とは「にじさんじ」に所属するバーチャルライバー(いわゆるVtuber)である「社築」と「加賀美ハヤト」のコンビ名だ。

・社 築(やしろ きずく)

・加賀美 ハヤト(かがみ はやと)


 コンビ名がカードゲーム関連の用語であることからも分かる通り、この二人はどちらもカードゲーマーである。
 平社員(社畜)と代表取締役(社長)という一見正反対の立場ではあるが、同い年であることを始めとして共通点は多い。簡単に言えば、重度のオタクで負けず嫌いで子供心を忘れずに挑戦を止めない大人たちだ。

 ここではこのコンビの好きなところについて書かせていただきたい。

 とはいえ、二人の配信の全てを追えているわけではないので、多分に情報の漏れや間違いがあるとは思われる。そこはご容赦いただきたい。
 


好きなところ

①尊敬

 お互いにお互いのことを尊敬しているところ。

 初コラボ(加賀美の初サシコラボ)の際に加賀美から「(初サシコラボの相手は)社さんしかいない」「デビュー前から配信を見て一緒に飲みたいと思っていた」「今回は念願叶った」などの発言が出るほど。
 その後も、加賀美は社の3Dお披露目配信を見て「自分の中のオタクの部分が心の底から尊敬できる人」だと語ったり、オフの飲み会の際にも本人に直接「勇気をもらえた」と伝えるなど、敬意を表す事が多い。

 社側も「後輩だけど尊敬しているから敬語をやめられない」と発言し、ボイストレーニングを受けたことや褒めてもらえたことについて加賀美への感謝を口にしている。

 互いに丁寧な対応を崩さない。


②オタク

 同い年のオタク同士ゆえ、リスナーを置いてけぼりにする勢いで話が弾むところ。

 初コラボの時に本人たちが自称していたことだが「ネットミームだけで会話が成立する」「全部ネタを拾ってしまう」「気が付けばMTG」と飲み屋のオタクトークが炸裂する。
 社が加賀美のデビュー当初に「間違いなく同じものを見て育ってきた人」「趣味が似てる非常に信頼できるオタク」と語るほど。

 また、同世代ゆえに、加賀美が自身の思い出のゲームである「マリオRPG」をプレイした際には、社も思い出のゲームであったためかじりつきで見ており、度々コメントを残すこともあった。


③煽り合い

 勝負となるとガチ勝負になり、お互いに煽りあうところ。

 特にサシの対戦になるとお互いに遠慮容赦なく戦い煽り潰し合う。有利に進めてイキる時も、不利になり悲鳴を上げる時も、即落ち2コマを決める時も非常に元気が良い(いい意味でうるさい)。どう転んでも楽しそうな反応をする。

 少年同士に戻ったような争いになることも、片方がお事故遊ばせて一方的な虐殺になることもあるが、エンタメにも真摯な二人だからこそ面白い真剣勝負が見られる。
 


④切磋琢磨

 お互いに影響を与え合っているところ。

 社がド葛本社のオリジナル曲を制作するに当たって加賀美にボイストレーニングを頼んだり、加賀美が社にダークソウルを勧めたり、加賀美の2021年の目標の一つが(勝負で負けがちなので社との対面不利をなくすことであったり、悩んでいる社の背中を加賀美が押す形で福袋配信を行ったことなど数多くあるが、一つ大きな出来事とすれば「3Dお披露目配信」の事だろう。

 社は自身の3Dお披露目配信にてbeatmaniaのプレイを行なった。これは3Dで敢えて指先の精密動作を読み取らせるという技術的な観点からも大きな反響を呼んだ内容だった。それに加え、にじさんじにおける3Dお披露目のテンプレートを崩したという意味でも、後続に大きな影響を与えた内容になった。伝説と呼んで差支えのない配信で、社は自分自身のやりたいことと好きを貫いた。
 そして、その配信を見て勇気をもらったと語った加賀美もまた、自身の3Dお披露目配信にて自身の「好き」を貫いた。フルバンド(5名:技術的に無理と言われていた人数)を試しにやってみたらいけたという理由でステージに乗せて生演奏生歌唱、劇場版遊戯王の流れでボルメテウスホワイトドラゴンを召喚してバックに映しながら「決闘」(「ゾイドワイルド」4期OP)を歌い、新たな伝説が生まれた。(※この文章の意味が分からない方はぜひ配信をご覧下さい)
 加賀美の3D配信後、社は加賀美が自分のお披露目に力をもらったと褒めてくれていたお陰で自信と勇気をもらったと振り返った。

⑤大人

 大人として夢を見せてくれるところ。

 二人はともに現在29歳の社会人であり、兼業の配信者だ。少年に戻ったり煽ったりすることはあれど、基本的な言動は落ち着いた、大人としての視点を持っている。リスナーに心配をかけずに心置きなく楽しんでもらうために自信の調を隠そうとするなど、エンタメとしての意識が高い。

 そして、大人であることを楽しんでみせてくれる。
 二人でそれぞれ100万円のMTGの福袋を開ける配信を行った際は、配信日が成人の日であることもあり新成人に向けて「大人って楽しいので、希望を持って成人を迎えてください」と伝えた。
 彼らはそれぞれに活動を通じて、憧れの相手との共演や地上波出演など夢を叶える姿に加え、新しいことへ挑戦する姿を見せてくれる。歳を重ねながらそれに見合う進歩と飛躍を続けながら大人って悪くないものだと笑って夢を見せてくれるのだ。


 以上が、厳選した自分的ダブルスリーブの好きなところだ。
 

・おわりに

 まとめてしまえば、相互リスペクトのある対等な関係は見ていて気持ちがいいし、ソロでもかっこいい連中が一緒に馬鹿やればかっこいいに決まってんだよな!とそういう話なのだろう。

 「ダブルスリーブ」はサシコラボが多いわけではないし、コンビとしての活動が盛んなわけでも、活動の中心に数えられるわけでもない。いわゆる相棒枠ではない。かといって普通の同僚よりはよほど近しいだろう。社の言葉を借りるなら「一年ちょい(の付き合い)だけどいつの間にか同期のような感覚がしている」「友人」という距離感だ。この「にじさんじ」という多色な箱だからこそ見られる関係だろう。

 かつて箱内外に轟く伝説を作り共に影響を与え合った二人は、今もそれぞれ?に挑戦を続けている。彼らはまた必ずリスナーに新しい景色を見せてくれることだろう。彼ら自身の「好き」を貫いて。そして、その景色はきっと、我々に夢と挑戦する勇気を与えてくれるはずだ。




 何はともあれ、どうか社の新たな挑戦の一つでもある「歌ってみた」を聞いてください。三周年おめでとうございます。



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