営業成績が上がらない時にすべきこと
成績が思うように上がらない。
営業の仕事をしていると、なぜか売上が上がらないスランプに陥ることがあります。
スランプだと感じるこのようなうまくいかない現状は、実はとんでもないチャンスなのです。
人間がいろんな問題にぶつかって、はたと困るということはすばらしいチャンスなのである。 ー 本田宗一郎 ー
なぜなら、うまくいかないことがあればこそ人はどうすればよいかを考え始めるからです。
そして新たな自分に向けて進化することができるのです。
スランプに陥った時の脱出方法を考えてみます。
まずは現状を受け入れることから始めましょう。
自分がスランプに陥っていることを受け入れ、自分自身に次のように話しかけてみましょう。
「今は行き詰っているけれど、いずれ状況が良くなることは間違いない」
そして、同情を求めるのではなく具体的な解決策を考えましょう。
他人に同情を求めても、悪い状況を長引かせるだけで何の解決にもなりません。むしろ状況を長引かせるだけです。
それよりも目の前の問題を解決するためにできる具体策を考えましょう。
まずは仕事の「量」を見直す。
売上が上がらないのはなぜでしょう?
解決策はシンプルです。 量が足りないか、質が悪いかのどちらかです。
第一にすべきは量の見直しです。
量の問題を解決するために、仕事の順序に従ってさかのぼります。
リスト数 > アプローチの数 > 商談件数 > 売上
売上を上げるためには、まず商談の量が必要です。 次に商談量を増やすためのアプローチ数が十分であるかどうかを見直します。
さらに、アプローチ数をこなすためのリストが準備できているかどうかを確認します。
仕事の「質」の改善のためにすべきこと
売れている時と同じ量をこなせているのにもかかわらず、結果が出ていない場合には、質の問題を考慮します。
営業における質とは何でしょうか?
質には2つの要素があります。
それは、提案する商品やサービスの内容と営業が行う仕事の方法です。
まず提案内容の質を考えてみます。
経営の神様 ピータードラッカーの有名な言葉 「顧客から始めよ」はご存知の方も多いでしょう。
顧客が提案内容に価値を感じるのであれば、売上につながる質の高い提案だと評価されます。
逆に、いくら売り手が提案内容の質が高いと思っていても、顧客に取って値打ちがないのなら、その提案内容は質が高いとは言えません。
ですから、提案内容の質 = 顧客が感じる価値 と置き換えることができます。
提案内容が顧客の価値基準に合っているかどうかをすり合わせることが、提案内容の質を見直すことになります。
仮設を立てて、顧客の求める結果と提案内容にズレがないかを考えます。
提案する商品やサービスを顧客がどのように利用すれば、顧客が求める結果につながるのか?
顧客の求める結果からスタートして、提案内容と顧客が求める結果がイコールになるように、説得力のある根拠を示すことができるアプローチを考えます。
次に営業が行う仕事の方法の質を見直します。
ピーター・ドラッカーは、ビジネスで成果を上げるための要素として次のよう言っています。
成果をあげる者は仕事からスタートしない。時間からスタートする」(『経営者の条件』)
何に時間がとられているかを明らかにし、次に自分の時間を奪おうとする非生産的な要求を退ける。そして得られた時間を大きくまとめる。
時間の管理に取り組むには、まず時間を記録することが必要である。成果をあげるための第一歩は時間の記録である。
営業の仕事をしている方なら、営業日報を記録していると思います。
記録を振り返ると、しなくても良いことに使っている時間があることに気づくでしょう。
移動時間が長く、点と点を結ぶような仕事が多い。 同じような提案資料を毎回作成している。 途中で割り込んできたメールなどで仕事を中断することが多いなど。
時間は有限の資産ですから効率を上げるためには、やる必要のないことを切り捨てることも必要です。
このように、具体的な仕事の中身を振り返り受け入れることで、営業成績が上がらない原因は、もともとやっていたはずの基本の仕事が、少しズレているだけなのだと気づくことができます。
あとは実際に行動を修正していくだけです。
困難の中に、機会がある ーアインシュタインー
原文 In the middle of difficulty lies opportunity.
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