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8050地域情報交換会【2022年8月17日】

ゲストに、山梨峡東保健福祉事務所精神保健福祉相談員芦沢茂喜氏をお招きし「ひきこもりでいいみたい」というテーマで事例を共有していただきました。
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芦田氏事例報告
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▼当日配布資料を下記よりダウンロードしていただけます。

質疑応答・感想

Q 親御さんから今は大丈夫ですといわれて中断することがある。どう対応するか。

A 2,3年で異動があるので中断のリスクはある。後任が引き継いでくれるかわからない、家族には異動先を全部伝えている。Gmailのアドレスを本人だけにお伝えしている。新しい担当が関係がうまくつくれなくて、メールをいただくこともある。

家族から中断を未然に防ぐために、やっていきながら状況が動かないときも続けていかないと状況を好転しないということを最初にお伝えする。

Q 手紙を書くとき、訴えかける要素は少なくする、強制でも放置でもないぎりぎりのラインとはどういうことか。

A 手紙は味もそっけもない内容。大事なのは手紙じゃない。訪問するという事実を書くだけ。それ以上のことを伝えようとしない。手紙は自己満足。大事なのは行ってお声がけすること。本人にどうしてほしいという話はしない、あくまで私がどうだということ。あくまで自分が感じたことをつらつらしゃべている。慣れてということは怖いもので、30分位は話せるようになった。正解はない。気を付けているのは相手がどうだということにしない。私がどうするか。

感想 有意義だった。「ひきこもり」が「いいみたい」という言葉響いた。もっと早く知っていたら子育てにも活かせたという感想をもった。解決しようとしない、家族にも考えてもらう。やりすぎない姿勢が参考になった。ど成功をどうしても求めてしまうところがある。

Q だいたいどれくらいの関わるのか、永遠と関わるということなのか。

A 私がお母さんの替わりになる気はないので、本人が私以外に依存先をつくっていく。継続的に関わるにしても、基本的に私以外の人間、私以外の場所ができれば彼らは自然と離れていく。

Q 地域の人へのアプローチが必要と考えているか
A 理解は求めない。求めようと思ってもそれは難しい。人の気持ちを変えよう、求めようという考えは持たない。ただ、住民に伝えていくということはしていくようにしはしている。なるべく思っていることを発信していく。それが最大限できること。

Q 待つ、焦らないでいるときの工夫/支援者がありのままでいるのはどうしたらできるか。

A 私のやりかたをやると気が滅入ります。それが普通です。皆さんの中でとりいれることができることをとりいれてていただくことがいい。早く辞めたいとずっと思いながら続けている。自分が支援者だからこうしないといけないということが自分にもあった。それが抜けださないとと思って本『ひきこもりでもいいみたい』という本を出したというところもある。「芦沢さんでもいいみたい」と自分が思いたいというのがあった。

Q 高齢者支援で関わっている、刺激してほしくないという家族に対するア
プローチしたらいいのか。

A お母さんはお母さんをしたいと思ってしまう。お母さんがいつまでお母さんしますか?と聞く。お母さんの役割をいつまでし続けることができますか?そこの状況を変えていかない限り家庭の中でかたまってしまいますよとお話しする。

Q 来てもらう立場で支援している。楽しいと思ってもらいたい。私が悩んでいるということをどう伝えたらいいか

A 居場所、プログラム、私がいいと思っていることは本人たちはいいと思ってくれない。一度「マリオカート」を大きい画面でやったらみんなでやれるんじゃないと思った。それは15,6人きた。企画を考えるときはみんなの話をきいたうえで考える。

Q 電話では話せます。訪問すると拒絶されてしまう。

A 電話だけでもいいんじゃないですか。こうしなきゃいけないじゃないではなく、それはそれでいいんじゃないかなと思っています。

Q 何十年が部屋から出てこないという状態の前の不登校という段階で何かできないか。

A 不登校も引きこもりと関わり方は同じ。不登校のお子さんのところに行ったときは学校の話をしない。不登校のお子さんのところ定期的に行く。「大人が友達」という立場それでいいんじゃないでしょうか。

Q 訪問したあと家族に暴力をふるうケースがある。
A 起こり得るリスクは、事前にちゃんと伝える。

Q 本人たちが居場所をつくりたいというときどう心がけたらよいか。

A 特別というのは薄める。行ける場所は1カ所ではなくて複数あったほうがいい。距離感をとりながら温かく見守っていく。

Q 訪問するにあたって話してもらうターニングポイント

A 決まった時間に行くだけ。その人たちの中でタイミング。こちらは、その時にたまたま居合わせたということ。

最後に芦沢さんより、「私事の問題、私の問題は、自分が解決していないといけない。専門職、支援者。という自意識過剰から私がどれくらい自由になれるかという問題」という言葉がありました。

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