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真夜中の午前3時にnoteを更新した

noteには、朝派と夜派がいる。更新する時間帯のことだ。

朝の定刻におみかけするのは、毎日更新大先輩の吉玉サキさんや、ヤマシタ マサトシさん

夕方の時間帯は、ひょっこりみにいきたくなる ふみぐら社さんたけのこさんのnoteも更新されるし、夜の寝ている時間帯にポッとあらわれるサカエコウ。さんの記事も楽しみだ。

夜と朝にざっくりわけたけれど、つまりnoteには一日中誰かの気配がある。

5月1日に毎日更新をはじめた私は、日本の朝の時間帯に更新することにしている。だいたい、午前6時~8時の間にnoteをあげることが多い。

予約投稿機能は使っていない。リアルタイムで書きたいこだわり、があるわけではなく、住んでいるニュージーランドが時差で3時間進んでいるので、午前9時に書き始めると、ちょうど日本の朝に更新できるのだ。

なにげなく始めた朝投稿だけど、いまでは定型になりつつある。

ヤマシタさんよりも早く書き上げられるか、こっそり競争しているし(たぶん、ヤマシタさんは予約投稿を使われているから、競争したところで何にもならないのだけれど)、更新したあとに、夜派のnoteを一つひとつ読む時間も好きだ。

私の書くものは、娘にまつわる育児の話題が9割なので、強制朝型になりやすい子持ちの人の生活サイクルに合わせられるというのも大きい。

パッと目が覚めると、あたりは真っ暗で、ニュージーランド時間の午前5時45分だった。外は秋の風がごうごうと吹いている。

スマホをのぞき込みながら、(日本はもうすぐ午前3時か)と思った。

クセのようにnoteを開くと、ポップアップが出てくる。「あなたの記事が話題になっています!」よくみると、どなたかが私の書いた記事を引用してくれたようだ。ありがたい。

Twitterには、人はまばら。そりゃそうだ。深夜といってもいい時間帯だもんね。

午前3時か。むかしは、この時間帯によく目を覚ましたな。

まだ娘が赤ちゃんだった頃。夜に2~4回の授乳が毎日続いた。泣き声で強制的に眠りから引きずり起される。スマホを手に取ると、午前2時、3時なんて数字をよく目にした。

前回の授乳から3時間たってればいいほうで、1時間足らずでまた起きた日には、おのれの睡眠時間の短さに絶望が深くなった。

午前3時。

ベッドに置くと泣きだす赤ん坊を膝にのせ、片手でスマホを操作する。

あのとき、スマホは私と外の世界をつないでくれる小さな窓だった。大げさな表現ではなく。

Twitterで育児中のアカウントをたくさんフォローした。「やっと出産しましたー」とつぶやいたら、「おめでとう」のメッセージと共に岩崎宏美の『いのちの理由』のリンクを送ってきてくれた方がいて、泣いた。

赤ん坊の背中スイッチ炸裂で、まったく寝ない赤子に呆然としながら「寝ない…」とつぶやいたら、「うちもだよー」とリアルタイムで返してくれた方がいた。

海外で、新しい街で、友達もほぼおらず夫と二人で育児をする私にとって、この小さな窓でつながる世界は、たしかに救いだった。

その日、私は一つのnoteを投稿するつもりだった。もう完成している。いつもの、日本時間の午前6時ぐらいに公開しよう。そう考えていた。

けれど、普段とは違う時間に目をさまし、ネットのむこうの午前3時の世界に思いを馳せていたら、いまこの瞬間に公開するべきな気がしてきた。

午前3時という時間帯は、ネットでもっともアクティブユーザーが少ない時間だ。深夜に公開されるnoteはいくつかあるけれど、見る人は少ない。Twitterでつぶやく数もまばらで、私のタイムラインの動きもゆっくりだ。

普通に考えれば、公開するタイミングとして間違っている。

でも。

この日のnoteは、夜の暗がりので赤ん坊と一緒に泣いていた頃を思い出しながら書いたものだった。

育児に悩んで、つらくてもがいていた私たちへの、エールを書きたかった。

もっというと、自分を癒すために書いた文章だ。こんな風に考えるのも、ただの自己満足でしかないのだろう。


下書きをクリックして、最後にもう一度目を通した。緑の公開ボタンを押す。

パッと画面が切り替わって、noteが外の世界に流れていく。起きている人は、少ないだろう。

でも、このほうが、なぜだかあの頃の自分に届くような気がした。





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