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散歩は渉猟。「美術の森」と「はけの小径」にて。

週末が来るたび、どこに散歩に行こうか近所だけどワクワクします。
私の場合の散歩は、心身のバランスを整えるため。それより何より大事なのは、発見のおもしろさかも?

なので、私は長めの散歩を「渉猟」と心の中で呼んでいます。
昔勤めていた大学で、冒険家の先生も、文献調査の先生も、出張報告書にはどちらも「渉猟」と書いてあっておもしろいなぁと思いました。
渉猟とは、野山でも本でも「広くあちこち探し求めること」なんですね。

さて、どこへ行こうかお天気と体調次第。家を出て、右に行くか左に行くか脚任せ。

先週は、髪を切りにはけの隠れ家サロンへ行くついでもあり、「市立はけの森美術館」方面へ行きました。

その隠れ家サロンは、昭和の平家の木造一軒家。外から見たところ普通のおうちなんですよ。小さいお子さんがいらして、一日に一人だけ予約を取られます。
古くて温かい調度とアート作品に囲まれた、幸せな美容室です。

庭の大きな桑の木を眺めながら髪を切っていただき、はけ話やジブリ話で静かに盛り上がりました。
ここは、ジブリの「借りぐらしのアリエッティ」の聖地です。
(ここだけの話。あるはけに建っているお家に、ほんとうに床下の小人たちが居た話を教えてもらいました。)

敷地内にある、この不思議な小屋のことを聞きそびれてしまいました。
次回小屋の謎を聞いてみます。わかったらまたお知らせしますね。

市立はけの森美術館に来てみたら、残念ながらコロナ休業がまだ続いていました。再開は7月下旬からだそうです。

でも、美術館併設の「musashinoはけの森カフェ」は開いていてラッキー!
美術の森と名付けられているはけのお庭も散策可能でした。

湧水の池に木漏れ陽がさして、庭じゅうに反射の光の粒がキラキラ✨していました。

深い木陰にもこうして日の光の筋が差し込んで、まるで印象派の絵画の中にいるようです。

洋画家の中村研一画伯は、太平洋戦争の戦火を逃れて小金井に住み終生このはけのお屋敷で絵を描きました。
そのアトリエの敷地に、作品を集めた美術館が建てられ後に市に寄贈されました。

画伯が愛した庭のバードバス。
野鳥の水浴び場ですね。

このカランがほんとうにかわいくて、蚊に刺されながらでも眺めていたいです。

ご自宅は、そのまま喫茶棟として開放されています。(数年前まではオーブン・ミトンというケーキ屋さんのカフェでした)

喫茶室がかつての中村邸の食堂。
暖炉や高い天井があって、とても良い居心地です。屋根裏部屋のような室内窓が高いところに見えます。
眺めながらかつての優雅な暮らしを想像するのが楽しくて。
中でゆっくりできる日が待ち遠しいです。 
今は金土日にテイクアウトのみのようです。ケーキやランチと飲み物があります。私はレモンのケーキをお土産に。

この玄関の下駄箱上のステンドグラスが大好きなんです。

これはお茶室。中にはは入れませんがこの外観、木目だけでも美しくて必見です。

美術館前の道の向かい側に、あのアリエッティのラストシーンで有名なはけの小径があります。
途中に木の幹が張り出していますから、頭をぶつけないようにしゃがんで通りましょう。

小径を抜けて少し広い道までの脇は果樹園です。小金井キウイが成っているのが見えます。(また収穫の頃に買いに来よう。)

その先に、まだ小径が続いていました。

心はメイちゃん、進んでみました。

まだまだ南西に続いています。

道の脇は広い果樹園か手付かずの庭のような緑地が続いていて

道を覆う藪をそっとかき分けたら、突然たくさんの蝶たちが飛び立ちました!
蝶たちも驚かせてごめんなさい。

小径が終わって出口です。急に広い野川に出ました。
振り向いたらここ。今まで民家の入り口だと思っていた所でした。
今度は反対から入ってもおもしろそうですね。

今の中前橋あたりはこんな様子。真ん中に川の水は流れていますが、草が覆い茂って見えません。

風に吹かれて野川沿いを歩きました。
帰りに天神橋から北へ上がったところの小金井神社では、夏の大祓、茅の輪くぐり。

またまた大収穫の渉猟でした。
たくさんの良いものを見せてもらえて大満足です。

もしよろしかったら、小金井のはけ散歩にいらっしゃいませんか?

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